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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Eagle of France】「Fallen Eagles II : Waterloo 1815」D'erlon Assault Solo-Play AAR

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引き続き「Fallen Eagles II : Waterloo 1815」の練習用シナリオ2「D'erlon Assault」をソロプレイしてみた。先にプレイした「Hougoumont 」シナリオでは基本的に歩兵戦を習得したが、こちらは双方ともに第一線に砲兵部隊が並び、その背後に歩兵、さらにその後方に騎兵部隊が控えているというナポレオン戦争時代の典型的な配置になっている。映画「ワーテルロー」でも、フランス第1軍団(デルロン指揮)の攻撃から、それを迎え撃ったイギリス軍・ピクトン将軍の戦死、さらにスコットランド騎兵の突撃とポンソンビー将軍の戦死という、この会戦の中央部で行われた激戦を切り取ったシナリオになっている。

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シナリオは13:00ターンに始まり、16:00ターンまでの4ターンのみ。

まず最初の13:00ターンは、フランス軍砲兵、フランス第1軍団、英蘭連合軍の歩兵フォーメーションのいずれか、という順番で活性化するよう決められている。ところが最初のフランス軍砲兵が活性化チェックに失敗。いや敵陣を砲撃しないまま第1軍団を突っ込ませてもマズイだろう。一応、フランス第1軍団は活性化に成功したが、まだ尾根の手前で停止し、連合軍砲兵から狙われない位置に待機する。対する連合軍も、ピクトンの第3師団が活性化に失敗。どちらも砲火を交えぬまま最初のターンが終わった……

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14:00ターンは、フランス軍先攻で、双方4回ずつ活性化を試みる(ただし騎兵フォーメーションはまだ活性化不可)。フランス軍は、まず砲兵隊の活性化に成功したものの、砲撃はいずれもスカ。返す刀でイギリス軍砲兵に撃たれてステップロスする始末。仕方なく、たいして砲撃の成果も無いまま、フランス第1軍団の4個歩兵師団が前進し、うち3個スタックは、要塞化されたラ・エイ・サンテ農場へ攻め込んだ。

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しかしラ・エイ・サンテ農場からの防御射撃は凄まじく(ダイス目が良かった)、フランス軍最左翼のスタックは、2個連隊ともステップロスして後退。残る2スタックも攻撃位置に踏みとどまったものの、立て籠もるイギリス軍は練度判定に成功し効果は無し。フランス軍は右翼でも攻撃したが、こちらも双方ともに練度判定で終わっている。

この後の英蘭連合軍の砲撃も良好で、ラ・エイ・サンテ農場に隣接したフランス軍3スタックのうち2スタックが後退し、2ユニットが除去され、さらに1スタックは敗走(練度判定に、基準値より3大きい出目で失敗)にまで追い込まれた。

ただしシナリオ特別ルールとして、こういったラ・エイ・サンテ農場やウーグモン城館ヘクスには、歩兵ユニットを単独で配置するとより強固な防御修正が得られるので、今回のように砲兵まで配置しなくてもいいのかもしれない。でも砲兵がいると、それはそれで強力だし、あくまで歩兵ユニット単体でも守りやすいという意味なのか。

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15:00ターン。双方に増援の騎兵スタックが到着。このターンは、英蘭連合軍が先手となり、双方6回の活性化を試みる。先手の連合軍は、さらにフランス軍左翼に砲撃を浴びせ、完全にその攻撃能力を喪失させた。対するフランス軍は、増援の騎兵も含めて4スタックがかりで右翼で攻勢に出た。

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この攻勢も、2スタックは後退させられたものの、正面の部隊はイギリス第5師団スタックをすべてステップロスさせて退け、フランス軍は斜面の上に到達した。

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しかし英蘭軍は、第2ネーデルランド師団も投入してフランス軍にダメージを与え、戦線を維持しようとしている。またフランス軍は、この右翼に第4騎兵軍団を集め、連合軍への側面攻撃を狙っている。

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最終16:00ターンは、両軍とも3回ずつ活性化して終了。先手を取ったフランス軍は、疲労しきった第1軍団の歩兵と、増援の騎兵スタックで再び正面攻撃。しかしこれはことごとく連合軍に跳ね返され、歩兵3スタックはすべて除去され、騎兵スタックも練度チェックにしくじって敗走する羽目になった。

それでもフランス軍は、温存していた第4騎兵軍団の2個スタックで連合軍左翼を攻撃。ミルハウンド直率の重騎兵スタックは、ハノーヴァー第4旅団の連隊を敗走させ、もう一方の重騎兵スタックも、すでにステップロスしていたイギリス第5師団スタックを全滅させた。どちらの防御側歩兵も、緊急防御チェック(実質的な方陣形成ルール)に失敗したため、なすすべ無くやられた。しかしさらに追撃戦闘になだれ込んだ重騎兵スタックは、同じく第5師団スタックを攻めたものの、こちらは緊急防御チェックに成功されたうえ、白兵解決ダイスも酷く、重騎兵4ユニット中、1ユニットが除去、3ユニットがステップロスという惨憺たる有様になった。

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これに対してイギリス軍騎兵フォーメーション(アクスブリッジ指揮)が反撃し、フランス軍騎兵はことごとくステップロスさせられていく。

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最後にミルハウンド直率の重騎兵スタックも、アクスブリッジ騎兵に反撃しそのステップを喪失させたが、時間的にはここまで。

 

最終ターンで騎兵を使ってみたが、なるほど、騎兵追撃(戦闘後前進した後の追加戦闘)が上手く決まるとなかなか効果的だなあと感じた。意外とナポレオン戦争の会戦級ゲーム、騎兵突撃が強力に表現されている作品ばかりではないけれど、これはゲーム中に隙あらば試したくなるなあと。

システム全体としては、かつて我が家で数多く対戦された「Triumph & Glory」よりちょっと細かい程度で、ほぼほぼ似たような雰囲気でもあるので、自宅で対戦するには良いかもしれない。あとまだ命令ルールに触れていないが、それはもうフルバトル・シナリオで試してみようかなと。