さて両軍とも布陣を終え、霧も晴れた12月2日9時ターン、いよいよ先手・対仏連合軍(オーストリア=ロシア)が攻撃開始。このターン、連合軍は全軍団が活性化に成功し、一斉にフランス軍めがけて襲いかかった。南部では、ロシア第1軍団長ドクトゥロフ自らが指揮したテルニッツ(Ternitz)への攻撃は跳ね返されたものの、オーストリア軍歩兵がソコルニッツ(Sokolnitz)への攻撃に成功し、市街に突入している。とは言え単独での突出なので、返す刀で叩き出されたり、包囲殲滅される可能性も。
中央でも、オーストリア軍によるコベルニッツ(Kobelnitz)への攻撃が成功。こちらも川を渡って市街に突入したが、同じく単独での突出に留まった。ランゲロン率いるロシア第2軍団が正面攻撃に成功すれば、高地に位置していたフランス第4軍団スタックをオーストリア軍ZOCに追い込めたが、あいにく攻撃側敗退となっている。
さらに北では、ミロラドヴィッチ率いるロシア第4軍団が、ベルナドット率いるフランス第1軍団を正面攻撃。これも跳ね返された上、攻撃側全滅となった2ユニットが早くも除去された。
9時ターン後攻のフランス軍は、ソコルニッツに入ったオーストリア軍歩兵旅団を包囲し、これを後退・除去した。戦闘後前進は強制ではないので、オーストリア軍も突出する必要はなかったかもしれないが、翌ターンまで踏みとどまれば渡河攻撃の足場が固まるし、判断としては難しいところ。
コベルニッツに突入したオーストリア軍歩兵旅団と砲兵隊も、包囲攻撃を食らって除去されている。またこれが属するオーストリア第6軍団は規模が小さいため、8戦力歩兵旅団という主力が失われたため、軍団として士気崩壊(イニシアチブ1低下、戦闘後前進、騎兵突撃不可)に陥った。これも結果的に突出しなければ良かったように見えるが、前ターンのロシア第2軍団の攻撃が成功していれば高地にいるフランス軍スタックを除去できたので、ここでの勝敗は紙一重だったなと。
ベルナドット率いるフランス第1軍団は前進して、ロシア第4軍団を攻撃。これにより、またロシア軍スタックをひとつ除去し、戦闘を優位に進めている。
10時ターン先行・対仏連合軍。南部では再びソコルニッツへ攻撃を行い、2カ所で渡河攻撃に成功した。複数スタックで渡河すれば、フランス軍も対応する戦力を分散させなければならないし、対岸に踏みとどまれるチャンスはあるかなと。しかしこの地域、果樹園やら沼地やらが入り組んでいて、攻撃しにくいのなんの。
中央のコベルニッツでは、ロシア第2軍団オルスフィエフ歩兵旅団が前進に成功し、高地上のフランス軍スタックも後退不可に追い込めると思ったが、相棒のカメンスキー歩兵旅団の攻撃は失敗。この戦区では、ちぐはぐな攻撃が続いている。
北部では、バグラチオン軍団、コンスタンティン率いるロシア親衛軍団も攻撃を開始。
10時ターン後攻・フランス軍は、コベルニッツに渡河してきたロシア軍2スタックを包囲し、これを除去。うーん、連合軍としては徒にスタックを突出させ続けて、それを次々潰されていくという稚拙な攻撃。一応、ロシア第1軍団長ドクトゥロフは避退判定に成功したため、近くのスタックへ逃れた。
中央では、ロシア第2軍団も押し返されている。
11時ターン、先攻・対仏連合軍はすでに30戦力以上を除去され、攻撃もいったん息切れ。次の12時ターンから、除去されたユニットの復活作業が始まるので、それが盤上に帰ってくるまで小休止。
しかし最北部では、猛将バグラチオンだけが攻撃を継続し、フランス第5師団スタックを包囲、除去して気勢を上げていた。
11時ターン、後攻・フランス軍は南部でいよいよ反撃に。稚拙な攻撃が続いたロシア第1、第3軍団はすでに士気崩壊(D)状態にある。
中央では、ベルナドットの第1軍団と共に、ミュラ率いる騎兵軍団も前進中。しかし次の12時ターンから3ターン続けて天候が「泥濘」となり、騎兵突撃は不可となる(あまり実行しないけど)。
12時ターン、天候が「泥濘」に変化。先攻・対仏連合軍は、除去されたユニットの復活作業を行い、ロシア第3、オートストリア第6軍団は士気崩壊状態を脱した。また復活するユニットは軍団長のいるヘクスに裏面で配置されるが、その軍団長自身が敵ZOCにいる場合は復活が先送りされる。またこのターン、連合軍は「増援」カードを引き当て、翌13時ターンにオーストリア第5軍団の召喚に成功した。
しかしここまで指揮判定に成功し続けていた連合軍軍団長たちだったが、ここへ来て、2個軍団が指揮判定に失敗。引き続き、自力で活性化できるバグラチオン軍団だけが、フランス第5軍団(ランヌ指揮)の側面を脅かしている。
12時ターン後攻のフランス軍は、南部で、ロシア第1、第3軍団の主力スタックを包囲。これがどちらも後退できず除去となり、ロシア第1軍団長ドクトゥロフは捕虜となり、代替指揮官が2ターン後に登場。一方、ロシア第3軍団はすべてのユニットが除去され、全滅と相成った。
正面では、ベルナドットの第1軍団が前進を続けているが、連合軍リヒテンシュタイン麾下の騎兵部隊による遅滞行動で、ずるずると逃げられている。そう、ベルナドットの配下には騎兵がいないため、より足の速い騎兵部隊には、戦闘前に逃げられてしまうのだ。そのためミュラの騎兵部隊が支援についているが、思うような戦果は挙げられていない。一方、ランヌの第5軍団は、ロシア親衛軍団最強の9戦力歩兵旅団を包囲し、これを除去。これにより親衛軍団も士気崩壊に陥った。
13時ターン先攻の対仏連合軍。すでに南部のロシア第3軍団を失った司令官ブクスホーデンは、後方に退避。オーストリア騎兵が撤退を掩護する構え。
中央では、自力活性化に失敗したオーストリア第6、ロシア第2軍団が戦場に取り残され、両翼から包囲されつつある。
唯一気を吐いていたバグラチオン隊も、ここへ来て攻撃側敗退が相次いだ。
13時ターン後攻のフランス軍は、南部で連合軍4スタックを包囲し、これをすべて除去。完全に南部戦線の連合軍を一掃した。
中央では、身動きが取れなくなった連合軍部隊を大きく包囲し、補給線を遮断して士気崩壊状態に。またオーストリア第5軍団スタックを包囲・除去したが、軍団長リヒテンシュタインは取り逃がした。
14時ターン、先攻・対仏連合軍は「窮鼠猫を噛む」とばかりに、包囲下にあったロシア第2軍団が解囲攻撃を行い、ミュラの1戦力騎兵は除去したものの、包囲網は突き崩せず敗退。
地図盤端からは、増援のオーストリア第5軍団が接近しているが時すでに遅し。一応、まだまともな戦力が残っているバグラチオン軍団と合流した。
後攻・フランス軍は、南部の敵を一掃した第3、第4軍団が中央部に駆けつけているが、この時点でほぼ会戦の趨勢は決したとしてソロプレイも終えた。今回は、増援のフランス第3軍団(ダヴー指揮)がカードプレイによって予定より早く到着したため、フランス軍優位に傾いたが、それが無ければ南部戦線は結構苦戦したはず。
まあ、いつも思うがTLNB、ルールは簡単だけれど駒さばきが難しいというか、戦闘後前進するかしないかという判断でいつも間違える気がする。今回は戦闘後前進して失敗したが、今までのソロプレイを振り替えると、逆に戦闘後前進するべきところで前進せずに失敗したパターンもあるので、なんとも言えない。他の攻撃結果を見てから戦闘後前進を決定するわけではないので、他のスタックとの連携が大事。
接敵(Approach to Battle)シナリオは、時間に余裕があるソロプレイなら良いかなと。自分が思う通りに部隊を布陣できるし、すでにプレイ経験のある、TLNBワーテルロー等も長期的なシナリオとして再挑戦したいし、こういったスケールを体験できるのがTLNBの魅力かなと。しかしこれが時間的に制限のある、たとえばゲーム例会での対戦となると、布陣するまでに時間を取られて本番の決戦までに至らない可能性もあるのでご注意を。