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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【The Library of Napoleonic Battles】「Napoleon's Last Gamble」Ligny-Quatre Bras Mini-Campaign Solo-Play AAR

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Napoleon Against Russia」に続いて、同じくTLNB(The Library of Napoleonic Battles)シリーズの「Napoleon's Last Gamble」に挑戦。もちろんメインシナリオはワーテルロー決戦だが、その前に、まずは前哨戦であるリニー会戦、カトルブラ会戦を併せたミニキャンペーンを並べてみた。今回もソロプレイなので隠蔽ルールは省略し、カードは採用と。

こちらがナポレオン率いるフランス軍本隊と、ブリュッヒャー率いるプロイセン軍が激突したリニー会戦。前哨戦とは言え、プロイセン軍はかなりの兵力を集めている。うん、これだけ揃っていたら勝てると思うかもなあ……

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こちらは、ネイ元帥率いるフランス軍支隊と、イギリスのウェリントン公率いる低地諸国連合軍との前哨戦が行われたカトルブラ周辺。こちらはまあ、規模的にもたしかに前哨戦だなと。

さて第1ターン(1815年6月16日1400時)。ネイ率いる別働隊は、レイユの第2軍団を前進させ、オランダ第2師団の右翼を攻撃。圧倒的戦力比(6:1)で攻撃したものの「EX(相互損失)」が出てしまい、オランダ軍旅団の除去と引き換えに、フランス軍も1個旅団を失うハメに。TLNBの戦闘結果表では、高比率になると「EX」の確率も増えてくる。

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一方、リニー方面のフランス軍は、ヴァンダンムの第3軍団が、プロイセン軍右翼のSt.Amandを攻撃。しかしこちらの戦闘結果も「Shock(イニシアチブ勝負)」へもつれ込み、双方1ステップロス。グルーシーは戦線中央に移動して、第4軍団を直接指揮して、リニーへ正面攻撃をかける予定。

対するプロイセン軍は、ズィーテンの第1軍団で正面を固めつつ、ピルヒの第2軍団を右翼へ回す作戦。総司令官ブリュッヒャーの指揮値は2(指揮下におけるのは2個軍団まで)なので、左翼のティールマン第3軍団は自力での活性化が求められるが、果たして……

第2ターン(1500時)、先手フランス軍は、4個スタックでリニーへ正面攻撃をかけるも、第12師団は撃退され、騎兵スタックは除去。第13、第14師団スタックは踏みとどまって「Shock」へともつれ込んだが、双方1ステップロス。また第8師団は、St.Amandを占領し市中へ前進している。

一方、カトルブラ方面では、レイユの第2軍団が、オランダ第2師団の残余を撃滅せんと攻撃をしかけたが、Gemioncourt農場に立て籠もったオランダ兵は頑強に抵抗し、やはり双方1ステップロスで街道を死守した。その間に連合軍増援として、ピクトン率いるイギリス第5師団、ブランズウィック候の予備部隊が到着。連合軍は、徐々に戦線を固めつつある。

第3ターン(1600時)。先手フランス軍は、再びリニー正面へ攻撃をかけるも、3個スタックともあえなく総退却。しかしヴァンダンム率いる第8師団スタックは、さらにSt.Amand市中を北上し、ズィーテンの部隊を押し返している。

一方、カトルブラ方面のフランス軍は、軽騎兵に側面を迂回させ、一気にウェリントン公の本陣を衝くことに成功。ウェリントン公は、戦闘ユニットとスタックしていなかったため、ダイスを1個振って6が出たら捕縛されるところだったが、間一髪セーフ。いかんいかん。連合軍はユニットが少ないから本営を守るユニットを置いておかなかったけれど、やはり守りは固めておかないと。ウェリントン公は無事、ブランズウィック公のスタックに合流と。そしてフランス軍は、Gemioncourt農場への攻撃も撃退され、第6師団による側面攻撃も、ピクトンの第5師団に撃退された。

また第3ターン裏の連合軍手番に、ウェリントン本営を衝いたフランス軍軽騎兵は、返す刀で包囲され、除去されている……

第4ターン(1700時)。三度目のリニーへの正面攻撃で、ようやく街の一角にジェラルド率いる第14師団スタックが突入。ヴァンダンムの第3軍団も、St.Amand北端の城館ヘクスを奪っている。

カトルブラ方面では、またもレイユの第2軍団が、Gemioncourt農場への攻撃に失敗して後退。すでにレイユの指揮範囲外となった第6師団スタックは、独力でイニシアチブ判定に成功し、カトルブラの交差点に向かっている。

第4ターン裏、プロイセン軍は先ほど奪われた2ヘクスに対して反撃を加え、見事にこれを奪回。今まで活性化できなかったティールマンの第3軍団もようやくイニシアチブ判定に成功し、東からフランス軍に圧力をかけつつある。

カトルブラには、続々と連合軍の増援が到着。フォン・アルテンのイギリス第3師団に加えて、イギリス第1師団も道路行軍中。

第5ターン(1800時)。日没は2100時なので、あと3ターンは戦える。しかし日没ぎりぎりまで戦うのか、それより前に撤退するのかという判断は難しいところ。

フランス軍は、四度目となるリニーへの攻撃を行い、市街3ヘクスのうち2ヘクスを奪取。後方には、ロバウの第6軍団が増援に来ている。

カトルブラ方面でも、ようやくレイユの第2軍団がGemioncourt農場を奪取。先行していた第6師団は、連合軍に弾き返され、後退した。

まあ、一応フランス軍が押しているように見えるが、連合軍もたいしたダメージは負っておらず、このあたりで後退するのが良いのだろうか。このまま現状で増援を待つよりも、後退した上でイギリス、プロイセンが合流するのが良いのかなと……というわけで、今回のソロプレイもここまでとした。

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シナリオとして見ると、2人vs2人でプレイするには良い規模だなと。カトルブラだけ単体で切り出すと、ちょっと小さすぎる気がするので、リニーも含めた方が良さげ。リニーは単体でも成立すると思う。

キャンペーンの序盤として見ると、やはり連合軍が撤退するタイミングが重要なのかなあ。史実のようにグルーシーが引き離されるような展開にはならなそうだけど、連合軍としては、あらかじめどれくらいの時期に、どこで戦力を集められるか、合流できるかを考えておいた方が良いのだろう。いずれ地図盤2枚のキャンペーンにも触れてみたいけど、その前に、次はワーテルロー決戦シナリオだな。