Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの日記

【The Second World War】「Barbarossa」Kalinin Solo-Play AAR

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「TSWW:Barbarossa」の練習用ミニシナリオ「Kalinin:The Northern Gateway to Moscow」をソロプレイしてみた。今回は、史実通りのAシナリオ(Bシナリオは北から北方軍集団の部隊も出てくる)。1941年10月前半ターン、ヴィヤジマでソ連軍の大部隊を一網打尽にしたドイツ軍は、いよいよソ連の首都モスクワへ迫ったものの、すぐには向かわず、カリーニンから北西へ向かい、ヴァルダイ高地のソ連軍部隊も包囲しようとしたが、果敢な反撃に遭って包囲作戦は頓挫。モスクワ攻略も遅れた……という、Jack Radeyの著書「The Defense of Moscow 1941」にインスパイアされて生まれたシナリオである。

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カリーニンへ向かうドイツ軍部隊は、第41(XXXXI)軍団麾下の、第1装甲師団(15-20)、第900教導連隊(3-4-18)、第36自動車化師団(10-20)といった面々。対するソ連軍は、10月後半ターンに、ヴァトゥーティン少将指揮の第31軍、第183ラトビア歩兵師団、第8戦車旅団が増援に駆けつける予定。この時期のソ連軍の戦闘効率補正(CEV)は✕0.75のため、ユニット戦力は額面✕0.75となるが、第31軍に関しては✕1.0、額面そのままという選択ルールを採用する(実際、第31軍が反撃に成功しているため)。しかし対するドイツ軍の戦闘効率補正は✕1.5なので、それでもかなりの差が……

ちなみにドイツ第900教導連隊とは、Radey氏の著書によると、ハーフトラック装備の装甲擲弾兵、トラック装備の自動車化歩兵、対戦車、砲兵、信号各1個大隊から成る、独立部隊とのこと。このカリーニン戦の後、消耗した第1装甲師団を補充するために、解隊されて、第1装甲師団に吸収されたそうな。末期戦では、こういう部隊をよく見かけるけど、この時期もいろいろあるのね。 

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さて第1(1941年10月前半)ターン。先手ドイツ軍。まず第36自動車化師団+第900教導連隊が、進路を邪魔するソ連第161歩兵師団(減少状態・3-4-6)をオーバーラン。ドイツ軍スタックの額面攻撃力18✕1.5=27。ソ連軍は防御力4✕0.75=3と、余裕の戦闘比9:1で、無傷でソ連軍師団を除去して前進。第1装甲師団他の支援部隊もそれに続いてカリーニン攻撃準備に入った。

カリーニンに対しては、大河川越しの攻撃となるため、ドイツ軍の戦力は✕0.5となる。一応、天候は「凍結」だが、「凍結」が3ターン続かないと大河川は凍らないため、ペナルティはそのまま。ただし砲兵ユニットは、河川越しでもペナルティは無いし、重砲兵ユニットは都市に対して3倍の戦力とみなす。そのためドイツ軍は、砲兵以外の戦力が29✕1.5(CEV)✕0.5(大河川)=21.75。さらにロケット砲兵が攻撃力8✕1.5=12。重砲兵4✕3✕1.5=18戦力となり、合計51.75となる。

対するソ連軍は、NKVD連隊と歩兵師団で防御力6✕0.75=4.5。戦闘比振りきりの9:1となった。攻撃ダイス修整は、大河川越し-2、大都市-2。しかしドイツ軍側には、第101火炎放射戦車大隊が参加している。火炎放射戦車大隊(スタックポイント0.5)は、都市攻撃の際、スタックポイント4倍=2ポイント(旅団相当)の戦闘工兵部隊とみなす。都市攻撃に2スタックポイントの戦闘工兵が参加している場合、ダイス修整+2となるため、合計-2。結果、防御側除去(DE)となり、カリーニンはドイツ軍の手に落ちた。ちなみに大都市に対しては戦車ショック効果(ASE)が使えないため、その手の計算は省かれている。 

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これに対してソ連軍は反応フェイズで、ヴァルダイ高地東側ルートを守るべく、Thorzok前面の山岳森林ヘクスに部隊を配置。山岳森林ヘクスは、攻撃側の戦力を(天候が晴天でも)35%に落とすという、かなり守れる地形である。ちなみにソ連軍には、スターリンの許可無く後退してはならないルールもあるが、それは枢軸軍がスターリングラードに迫った時からなので、この時点ではまだ自由に後退もできる。 

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第2(1941年10月後半)ターン。ドイツ軍は、その山岳森林ヘクスに攻撃開始。戦力は、先ほどのカリーニン攻略部隊とほぼ一緒。しかし今回は、41戦力✕1.5(CEV)✕0.35(山岳森林)=21.525戦力とやや頼りない。一応、近接航空支援として、Ju87B2、Me110E1各1ユニットを送り込んだが、合計作戦爆撃力13=地上戦力3.25なので、それを足しても戦力25。対するソ連軍スタックは、減少状態の第252歩兵師団と砲兵2個連隊で、防御力12✕0.75=9。戦闘比2.77:1で、端数ダイスの結果、戦闘比2:1に。さらに山岳森林ヘクスへの攻撃ダイス修整は-2。結果、防御側4スタックポイントの半分を攻撃側が失うだけとなり、第36自動車化師団が減少面となった(師団は4スタックポイント。減少面に裏返すことで2スタックポイント損害を引き受けられる)。

第2ターン裏、ソ連軍には待望の第31軍が到着し、早速Thorzok前面へ。しかし2スタックがかりでも戦力45にしかならず、ドイツ軍スタック51戦力を攻めるのは無謀だったので、守りに徹するしか…… 

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第3(1941年11月前半)ターン。ドイツ軍は、後方からさらに1個歩兵師団を呼び寄せ、再びThorzok前面を攻撃。しかしソ連軍も第31軍の増援を得たため、戦闘比は前ターンよりも悪い1:1。それでも防御側後退(DR)が出たので、ソ連軍スタックはThorzokへ後退したが、戦力的には無傷。でまあ、11月に入っても、こんな所でこんなことをしていて良いのか?モスクワを攻めた方が良いんじゃないのか?という声が聞こえてきたので、今回のソロプレイはここまで。

結局、シナリオと言いつつ、ドイツ軍1スタックがどこまで攻められるかだけに焦点を当ててみたが、やはり大規模シナリオに行く前に、こういった局面だけを動かしてみて、戦闘計算などに慣れるのは必要かと。ただし今回も、火炎放射戦車の出番はあったものの、(大都市と山岳森林だったため)戦車ショック効果や、対戦車効果を計算するような戦闘は無かったので、それにも慣れておかないと。

やはりTSWWも、こういった局地的シナリオより、戦役級シナリオをプレイした方が楽しそうだし、次は戦車効果を使用する、平地での大規模シナリオが良いかなと。となると、いきなり青作戦シナリオ? それは時間がかかりそうだな……