先日購入した「TACTICS 光秀戦記」の「天王山の戦い」(史実配置)をソロプレイしてみた。ゲームは全8ターン。両軍の損失ユニットや、拠点(天王山や寺社など)の維持によって勝利点を獲得し、その差によって勝敗を決定する。明智光秀は、本陣である御坊塚から離れなかったターン毎に1点得られるので、わざわざ移動させる必要はない。戦闘結果表は、以下のサイトからPDFを落として印刷と。
さて第1ターン。先手・羽柴秀吉軍は、右翼に池田輝政隊、中央に高山右近&中川清秀隊、左翼に堀秀政&中村一氏隊を配して前進。数的優位を活かして、明智光秀軍を両翼から包囲せんとした。
これに対して第1ターン裏、守る明智軍は、左右両翼に部隊を送って戦線を延翼し、後方から予備部隊として前進させた。基本的にこのゲームは、戦闘で後退すると、真後ろのヘクスにいたユニットまで連鎖後退してしまうので、あくまで第一線部隊と第二線部隊の間は空けてある。
第2ターン表、秀吉軍は明智軍前線に接敵。秀吉軍は、とにかく数的には優っているのだから、多少の損害は気にせず、平押しに押していこうと思う。北の天王山方面でも、黒田考高隊が前進している。
これに対して明智軍は防御射撃を放ったが、それぞれ1火力で射撃したため、ダイス1個振って出目6しか命中は無いはずなのに、秀吉軍5ユニットが混乱・後退する事態に。そして羽柴軍先鋒を務めた中川清秀は、左右の部隊が後退したため単独で明智軍2ユニットを攻撃しなければならず、早くも討ち死にしてしまった。まあ、秀吉嫌いだったと言われる中川清秀なんぞ、さっさと使い潰した方が秀吉としては気が楽になったかもしれない……(悪い顔)
とは言え、この第2ターンの羽柴軍の攻撃によって、明智軍戦線中央もかなり混乱したため、混乱ユニットは前線から引き抜き(隣接した状態なら敵から離脱可能)、代わって後方に控えていた予備のユニットと入れ替えた。敵に隣接していない混乱ユニットは、移動フェイズ終了時に回復するので、この引き抜き⇒入れ替え⇒回復というローテーションを用いて、前線を維持していく構え。
第3ターン。羽柴軍は、円明寺付近の戦線の裂け目につけ入ろうとしたが、戦闘ダイス最悪の2を出して堀秀政(これも大将クラス)が一発除去されてしまった。
一方、戦線中央では、光秀の腹心・斉藤利三隊が3ユニットがかりで攻撃したのに、3ユニットともまとめて混乱するという荒れた展開に。
第4ターン、その混乱した明智軍中央戦線へ、羽柴軍は平押しに攻めかかる。いったん崩れかかった羽柴軍右翼の池田隊も回復して前線に戻り、このターンに明智軍は一気にユニットを失い、数的劣勢が増した形となった。
第5ターン。明智軍は全般的に戦線を下げ、部隊の回復と、防御線の整備に努めた。
第6ターン。徐々に優勢を増していく秀吉軍は、戦闘力の高い、右翼の池田隊、中央の高山隊で一気にケリをつけようと総攻撃にかかった。しかしここでも、明智軍が必死の防御射撃を見せ、池田隊、高山隊をことごとく追い返していく。
さらに明智軍は戦線を後退。すでに予備ユニットは無く、前線が崩れたら、もうおしまいという、首の皮一枚の状態。
ラス前の第7ターン。羽柴軍はさらに押したいところだが、明智軍も後退しているため、両軍の位置に開きが出始め、回復した池田隊・高山隊も、すぐには前線に戻れなくなっている。
最終第8ターン。秀吉軍は、その池田隊・高山隊を注ぎ込んで最後の攻撃。すでに後方には、後詰めの丹羽長秀隊なども到着しているが、前線に出る隙間が無い。
結局、この最終秀吉ターンも大きな進展は無く、ここでゲーム終了。勝利得点的には、大将格を5人失った秀吉方の損失が多く、光秀は御坊塚から動かなかったため、明智軍の戦術的勝利と相成った。
まあ、オーソドックスな会戦級ゲームだが、混乱ユニットを予備と入れ替えるという、戦線のマネジメントだけでも結構楽しめた。戦闘結果表もかなり幅があるので、有利だろうと思ったらそうでもなかったり、不利だと思ったら助かったりという一喜一憂もあった。どこかで決定的な結果が続けて出たり、近い場所が複数後退すると戦線も大きく動くが、今回は後半、あまりそういう展開にはならず、押したり引いたりに終始してしまった。そのあたりはダイス運にも左右されるなあと。
コンポーネントについては、戦闘結果表が綴じ込みだと使いづらいとか、旧ツクダの戦国合戦ゲームのように、配置ヘクスを枠線で示してくれても良いじゃないかとも思うのだが、そのあたりも徐々に改善していただければなと。