Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【参考文献】マイケル・ジョーンズ「レニングラード封鎖」

レニングラード封鎖: 飢餓と非情の都市1941-44
 

ぶらり立ち寄った古書店にて「レニングラード封鎖」を購入。これも邦訳が出たのは2013年だが、すでに品切れでAmazon中古でも高値になっている。今回は定価以下での購入だったので、まずまずのヒット。 

レニングラード戦というと、昔懐かしい「攻防900日」(英語版は1969年初版)が有名だが、本書は、2008年に英語版として出版され、ソ連崩壊後に出てきた資料を反映させているとのこと。「攻防900日」ほどの大ボリュームではないが、その分、簡潔にまとめられている。

しかし我が家のウォーゲームで言うと、レニングラード包囲戦そのものに焦点を当てた作品は手元に無く、レニングラード周辺での戦闘を扱った「Roads to Leningrad」も「Operation Spark !」も、たいしてプレイしないまま売却してしまった。残るは「TSWW:Barbarossa」でレニングラード戦シナリオをやるしか。たしかに「TSWW:Barbarossa」には、包囲されたレニングラードの命綱となった、凍りついたラドガ湖を渡る「生の道」補給線ルールもあるので、試してみたい気もする。もっとも本書では、「生の道」というより「死の道」だったという記述もあり、旧ソ連が喧伝したような英雄都市ではなかったという事実も、しっかり学んでおきたい。