2021年初のソロプレイとして「TSWW:Barbarossa」の天王星作戦シナリオを開始。もちろん、年末にちょっとだけプレイした「Stalingrad'42」と同じく、スターリングラードに攻め込んだドイツ第6軍を、ソ連軍が包囲する作戦である。TSWWの規模でユニットを並べると、フルマップ1枚弱に収まり、なんだ、こんなサイズかと思えるほど手頃。しかしユニット数は少なく見えるが、これを総数7840個の中から探し出すのが、ヒジョーに手間だった。シナリオのセットアップ情報にも間違いが多く、元旦の午後からセットアップを始めて、ほぼ丸一日。マトモに考えれば、VASSALで並べた方が断然簡単なのだが、今回はあえて実際に並べてみた。ユニットが並んでいる写真も撮りたかったしね。
ユニットに埋もれて、まったく見えないが、青い丸で囲まれた2ヘクスがスターリングラード市である。北ヘクスをドイツ軍が占領し、南ヘクスをソ連軍が保持している。しかし史実的には、むしろまだ北ヘクスを奪い合っているような気がする(GMTのStalingrad'42も同様)。ただゲーム的には、ソ連軍が南ヘクスを握っていた方が、より多くのドイツ軍を包囲網に捕らえられるかもしれない……という処理なのか。
こちらは、北からハンガリー軍(緑地に白文字)、イタリア軍(薄緑)、ルーマニア軍(青地に黄文字)が連なる枢軸軍戦線。ルーマニア軍は、この戦いでのヤラレ役だが、強い色味のカウンターのせいか、妙に強そうに見える。
さて第1(1942年11月後半)ターン開始。天候は晴天、地表は凍結。特にシナリオ的な指示はないが、事前に凍結ターンが続いたものとして、河川が凍結し、渡河するペナルティも無いものとした。まずソ連軍は、突破予定地域3カ所に航空戦力を送り込み、敵ユニットの戦闘効率補正(CEV)を下げる、戦場航空阻止(BAI)ゾーンを展開せんとした。これに対して枢軸軍も迎撃機を上げ、護衛戦闘機にステップロスを与えたものの、3カ所とも追い払われ、ソ連空軍に圧倒されるスタートとなった。しかしソ連軍も、まだまだ作戦爆撃力は低く、3カ所ともレベル1の戦場航空阻止ゾーン(戦闘効率補正-10%)のみ。
スターリングラードの南では、ソ連第4機械化軍団(33-16)スタックが、ルーマニア軍の前線部隊をオーバーランで踏み潰し、その後方にいたルーマニア第7軍団司令部を攻撃した。これを守るのは、ドイツ空軍地上連隊、SS警察大隊、ルーマニア工兵大隊という、まったく頼りにならない連中で、呆気なく全滅。またソ連第13戦車軍団(17-15-16)は、ドイツ第4装甲軍司令部を攻撃し、これを後退させている。
西のルーマニア軍戦線に対しては、まず移動フェイズで後方から砲兵部隊を呼び寄せてからの慎重な攻撃で幕開け。ソ連第1、第4、第26戦車軍団スタックがそれぞれ枢軸軍戦線を押し下げ、ドイツ第8、第9軍団司令部に迫っている。さらに西では、史実よりも早く、イタリア軍戦線に対する小土星(リトル・サターン)作戦が発動。ソ連第1親衛機械化軍団(32-16)スタックが、イタリア軍戦線を食い破りつつある。
これに対して枢軸軍は、次の反応フェイズで、南のElistaにいた第16装甲擲弾兵師団を急遽北上させ、ルーマニア軍戦線の穴を繕った。そして包囲の危機に陥ったドイツ第6軍は、ここでいったん後退して戦線を整理したいが、ルール17.4.e.xi「一歩も退くな」という、西への後退許可が出るかどうか、ダイス判定を行う必要がある。判定は、10面体ダイスを1個振り、1が出れば自由に移動可能、2か3なら1ヘクスだけ自由に移動、4から8なら後退不可、9なら反撃のための移動は可能、となっている。この判定に、スターリングラード近辺のスタックがことごとく失敗。まあ、50%で後退不可だから仕方ない。そのためドイツ第6軍は、危機にありながらも、まったく位置を変えられないという状況に陥った。さらにこの後退判定は、ドイツ軍にのみ課せられるため、一部地域では、ルーマニア軍が、一緒にスタックしていたドイツ軍ユニットを置き去りにして後退するという場面もあり、枢軸同盟の破綻が見えてきたような……
さらに枢軸軍反応フェイズに続く、ソ連軍追撃フェイズでは、攻勢補給を受け取っていたソ連軍自動車化・騎兵部隊が、全力移動によるオーバーランを仕掛け、逃げ惑う枢軸軍部隊を踏み潰していく。こうしてドイツ第6軍が包囲されるまであと3ヘクスと迫ったあたりで、今日はここまで。この後、第1ターンの後手、枢軸軍プレイヤーターンとなるが、果たして……