Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【参考文献】「総力戦としての第二次世界大戦」

新刊「総力戦としての第二次世界大戦」を購入。本書では、ポーランド戦、フランス戦、英国航空決戦、北アフリカ戦線、イタリア戦線、ノルマンディ上陸作戦戦略爆撃、マーケットガーデン作戦、バルジの戦いが採り上げられており、サブタイトルにも「西方戦線の激闘」とあったので、欧州西部戦線オンリーかと思いきや、それを概説するために東部戦線のバルバロッサ作戦にも一章が割かれている。

プロローグに書かれているように、第二次世界大戦は総力戦=個々の戦闘に決定性は無かった、としながらも、その戦闘を分析している。内容については、特に目新しいものはないと言いつつも、さまざまな戦略家によるその戦闘の論評(そしてその論評自体の問題点)も整理して列挙されているので、なるほど、今この戦いはそういう観点で語られているのか、という基盤的な理解をするには良いかなと。