Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

ツクダホビー「機動戦士Zガンダム ティターンズ」+「ゼダンの門」

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メルカリにて、「機動戦士Zガンダムティターンズ」(1985年発売)+拡張キット「ゼダンの門」(1986年発売)(今回はボックス無し)のセットを購入。本作は「機動戦士Zガンダム」の、宇宙でのモビルスーツ戦を扱った個体級ウォーゲームで、ツクダのアニメゲームで一般的となるプロット方式を採用している。

プロット式と言えば、ファースト~Z~ZZのモビルスーツ/モビルアーマー戦をすべて包括した「ガンダム戦史 Gundam History」という作品もあり、それも以前所有していたが、やはりお金が無い時期に売り払ってしまい、友人のKarter氏(Zガンダム大好きマン)から『俺が引き取れば良かった~』と言われたので、だったらそれも買い戻すか……と思ってはいるものの、なかなか良い状態のゲームが適価で見つからない。それならとりあえず、Zガンダムのプロット式ゲームだけでも手元に確保しておくかということで、こちらのセットを入手してみた。ちなみにZガンダムの地上戦をプロット式で表現した「エゥーゴ」という作品もあるが、とりあえずこっちの2作だけあれば良かろうと。

ちなみにこの「ティターンズ」「ゼダンの門」では、射撃距離が30ヘクスぐらいまで表示されているが、後発の「ガンダム戦史」では15ヘクスに制限されている。これは、ファーストの画面上では射撃戦がメインであり、射撃武器の弾やエネルギーが切れた場合にのみ、白兵戦に移行するという描かれ方だったため、当然のようにこういったゲームも、滅多に白兵戦は起こらないという体でゲームデータが作成され始めた。ところがZ以降の画面上では、結構、白兵戦が頻発したため、こんなに射撃距離が長くては全然白兵戦に入らないということで、「ガンダム戦史」ではばっさり射撃距離が半減されたと。そういう意味では、この「ティターンズ」+「ゼダンの門」は、まだ射撃戦メインのファーストガンダムの世界観で作られたZガンダムゲームということになる。そういう変遷も面白いなあと。

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宇宙が描かれたハードボードが6枚収録。カウンターよりも小さいヘクス径なので、全然ユニットが収まらない。射撃距離30ヘクスだと、これ6枚つなげても(41ヘクス×36ヘクス)、一応、ほぼ端から端へ射撃できる。

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本作は、機体データカードを用いるため、個々のモビルスーツの能力に関しては、カウンターにまったく記されていない。また「ティターンズ」のユニットは、モビルスーツの飛び姿が描かれているが、「ゼダンの門」では普通の立ち姿になっている。まあ、もしかしたら、資料的に飛び姿が入手できなかったメカもあったかもしれない……

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ちなみにテレビ版の「機動戦士Zガンダム」は、放送当時(1985~86年)、全話ちゃんと視聴していたと思う。でも前年の「重戦機エルガイム」はまったく観なかったし、翌年の「機動戦士ZZガンダム」もまったく観なかったので、当時高校生だったけれど、だんだんアニメ離れしていた年頃だったかなと。「ZZ」は、予備校の授業と丸かぶりしていて、スケジュール的に観られなかったのよね。

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しかし全話観ていたはずなのに、印象に残る機体と、そうでない機体の差が激しい。アッシマーとバウンドドッグはよく覚えているけれど、ガブスレイ、バイアラン、バーザムあたりは、どこで出てきたんだっけな……という感じ。メッサーラギャプランも混同しているかもしれない。

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ティターンズ」はデータカード12枚、「ゼダンの門」はデータカード36枚。これも後発の「ガンダム戦史」と今さら比較してみたいなと。

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ゲーム手順としては、各イニング最初に、双方とも各機の運動(確認、照準、射撃、格闘、回避、シールド防御、武器交換、変形等)と、パイロットポイントの割り振り(命中、確認、回避)と、移動計画(どの方向にどれだけ推進剤を噴かすか)を計画(プロット)し、双方同時に実際に移動し、確認し、攻撃する、という流れ。高度軸もあるので、三次元機動も行える。

まあ、「ガンダム戦史」を再入手するまでは、こちらをプレイするのも良いし、ツクダ・ガンダムゲームの変遷を追う比較資料としても面白い。