OSGの30%引きセールで、TLNB(The Library of Napoleonic Battles)シリーズ第8作「Napoleon's Resurgence(ナポレオンの再起)」を購入。お題は1813年、フランスに従属していたプロイセンが反旗を翻し、ロシアと対仏大同盟を組んだ、いわゆる「解放戦争」の序盤戦。対するフランス軍も、ロシアで敗退した大陸軍を立て直しこれを迎え撃つという、まさにナポレオンの再起戦。
ちなみに2018年に発売された本作から、現行のボックスアートに統一されている。
まず時系列的には、1813年5月2日のリュッツェン会戦から。こちらはフルマップだが、同シリーズの「Napoleon at Leipzig」の南側の地図盤と60°角度で連結できるようになっている。一応、フランス軍は勝利したものの、損失も多く、対仏連合軍も追撃しきれず……という結末。できれば、このTLNB版でおおざっぱにプレイしてから、バタイユ・シリーズでより細かくプレイしてみたい。「La Bataille de Lutzen」もバタイユにしては地図盤2枚とさほど大きくないので。
それに続く5月20日~21日にかけて行われたバウツェン会戦は、マップ1.5枚。これもまた、フランス軍が勝利したものの、あくまでも戦術的勝利、みたいな結末になっている。こちらのバタイユ版も所有しているが、地図盤6枚も使うのでVASSALでないとプレイできないかな。
さらにバウツェンの地図盤と連結できるケーニヒスヴァルタ(Konigswartha)の戦い(6月4日)もあり。
さらに6月6日のルッカウ(Luckau)会戦は、ハーフマップ。
リュッツェン、バウツェン会戦は、決戦日(Day of Battle)シナリオだけでなく、前日から行うミニ・キャンペーン・シナリオもあり、自分で決戦場の配置を決められるという意味では、そちらの方が面白そうだ(時間はかかるが)。
さすが著名な大規模会戦2つを含むセットだけあって、ユニット数も多い。こちらはフランス軍。ロシア戦役敗退後のためか、練度(イニシアチブ値)の低いユニットも多いが、戦力はそれなりに揃っていて、いかにも急ごしらえの、かき集められた軍隊という感じ。たしかに戦えはするけれど、これでは勝ちきれないだろうなと。
しかし数は多いが質はイマイチなのは対仏連合軍もご同様。それがこの時期の両軍の特徴なのだろう。
イベントカードは、まだ共用カードではなく、専用カードを使用する。また、本作には天候表と再編成ディスプレイを一緒にした管理シートが付いていて、これなかなか便利そうに見えるが、後発の作品に付いていないのは何故なのか。これ自前で日本語化して使おうかな。
シリーズ全体で見ると、リュッツェン、バウツェンという著名な会戦を2つ収録しているため、ナポレオン戦争ファンなら購買意欲をそそられる内容かなと。自分としても、リュッツェン、バウツェンはそれぞれ一回はプレイしておきたい。まだ未発売だが時系列的にこの後のドレスデン会戦から、さらに「Napoleon at Leipzig」とプレイすると、1813年の解放戦争が俯瞰できるかなと。まあ、本当に1813年戦役を俯瞰する「ナポレオンの黄昏/The Struggle of Nations」もあるけれど、アレはアレで、別の意味で敷居が高いので……
Napoleon's Resurgence – Operational Studies Group
※ページの一番下にユニット配置表などのPDFデータあり。