先日MMPが、ボックス無しゲームのセールを開催。見るとTCS(Tactical Combat Series)の売れ残り品「Ariete」が27ドル、「Bloody Ridge」が22.5ドル、「GD'42」が40.5ドルとたたき売られていたので、ついつい不憫になり、3点とも買ってしまった。TCSはもういいやと思って数年前に処分したが、まあ、比較的新しいアートワークの作品だけ、いくつか手元に置いておくかと。
その3点のうち、2020年に発売されたTCS第17弾「Ariete」は今回初めて購入したので、第一印象を書いておこう。こちらはその名の通り、イタリア軍アリエテ戦車師団による、1941年11月、ビル・エル・グビでの戦闘を扱っている。すでにこの時点でMMPも、TCSは店じまいするつもりだったのか、最初から箱無しのジップロック版で発売されたようだ。一応、TCSはこの先、フォークランド紛争モノが企画されているが、今のところ本作がシリーズ最新作にして最終作になっている。
地図盤はフルマップ1枚。茫漠としたリビアの砂漠が広がっている……
こちらが主役のアリエテ戦車師団。装備戦車はもちろんM13/40だが、各ユニットともステップ数(車輌台数)が多く、数だけは一応揃えてあるなあと。M13/40は、火力2、射程4、装甲2と頼りないが、この時期はイギリス軍戦車も同程度だったりする。
こちらがイギリス軍、主力戦車はクルセイダーI型で、こちらも火力2、射程4、装甲2と、イタリア軍とは完全に互角である。歩兵支援用のCS型もちらほらいる。
両軍併せてユニットは150個ほど。シナリオは5本収録され、地図盤全域を使うシナリオは3本のみ。最も長期のシナリオでも18ターン(08:30~16:30)という、小振りなサイズになっている……あれっ? TCSって1ターン=20分のはずなのに……と思ったら、本作は1ターン=30分になっていた。それでも命令の準備ターン数やら、大隊が復活するターン数は20分スケールと同じで良いのだろうか。
同梱されているTCS共通ルールはv4.02で、これが今現在の最新ルールでもある。
まあ、せっかく買ったので、久しぶりにプレイしてみたい気もするが、今のところ優先順位はだいぶ後回し。自分が1999年にウォーゲームに復帰した時は、このTCSがとても魅力的なシリーズに見えたのだが、後発のGTS(Grand Tactical Series)、BCS(Battalion Combat Series)の方が面白く感じてきたし、そちらにしてもまだ十分に遊びきれていないので、出番はだいぶ後かなあと。とは言え、こうして買い直してみると、この実験的な戦術級システムも手元にあった方が良いなあとも思う。
一緒に購入した「Bloody Ridge」「GD'42」についても、あらためて写真を撮り直してアップしたのでご参考にどうぞ。