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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの日記

VUCA Simulations「Operation Theseus : Gazala 1942」Campaign Solo-Play AAR

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今日は散歩に出ようと思ったが、一日中雨とのことなので外出は断念。そこで、昨日プレイした「Crossing the Line」のルールが頭にあるうちに、同じシリーズの「Operation Theseus」をソロってみることにした。同じシリーズとは言え、変更点はいろいろある。北アフリカ戦を再現するためか、司令部が移動可能になり、補給線は徒歩・自動車化と細分化され、諸兵科連合効果も登場、応急攻撃の場合は戦闘前退却あり、さらに地雷原突破ルールも……と微妙に調整が成されている。

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また枢軸軍には「攻勢重心(Schwerpunkt)」マーカーなるものがあり、これが配置されたフォーメーションは追加1アクションポイント獲得、地雷原判定、戦闘修整でボーナスが得られる。今回は、要衝ビルハケイム(自由フランス軍が立て籠もる)を攻めるイタリア軍アリエテ戦車師団にこのマーカーを配置してみた。まあ、ドイツ装甲師団はこういう上乗せが無くてもなんとかやってくれそうだし、アリエテ戦車師団には頑張ってもらいたいと思う。

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さて第1ターン。まずは史実通り動かしてみようと、枢軸軍の主力打撃部隊、ドイツ第15・第21装甲師団にビルハケイムの南を迂回させ、ガザラ防衛線の背後に進出。さらにドイツ第90軽師団も、その側面を守るように展開させた。

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要衝ビルハケイムに対しても、予定通り、イタリア軍アリエテ戦車師団が接近。しかし地雷原を啓開するのに時間を取られ、このターンは接敵するだけで終わった。それでも「攻勢重心」マーカーを置いていたから成功したようなもので、やはりこれは序盤、ビルハケイム攻略部隊に用いた方が良さそうな。

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当面のドイツ装甲師団の目標は、連合軍の交通の要衝ナイツブリッジ。もちろんこれを防衛するために、イギリス第1、第7機甲師団も動き始めるが、両軍のスタック制限には差があり、連合軍は戦車1+歩兵1+司令部1までしかスタックできない(つまり1スタックの戦力をあまり上げられない)。さらに言えば、イギリス機甲師団はその編成上、戦車大隊ばかりがあって、小規模な歩兵部隊しかいない。戦力の大きな歩兵ユニットと、戦車ポイントの高い戦車大隊を組み合わせて、歩兵にも戦車にも対抗できる都合のいいコンバインド・アームズ的なスタックを作ろうとしてもなかなか難しいのだ。

それに対してドイツ軍は、装甲2+歩兵1+高射砲1+司令部1というキラースタックを構成でき、これが早くもイギリス軍戦車スタックを撃退し始めた。

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北部でも、イタリア軍歩兵師団たちがガザラ防衛線に足を踏み入れ、地雷原の啓開を始めている。

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第1ターン終了時。戦線はまだまだ穏やか。

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さて第2ターン序盤は、ドイツ装甲師団とイギリス機甲師団の殴り合いから始まった。さすがドイツ装甲師団のキラースタックは強力で、イギリス軍スタックを次々に撃退していく。しかしドイツ軍は、たとえノーダメージで戦闘に勝利しても、効果値判定を強いられ、混乱状態に陥るユニットが出てくると、その回復に時間とアクションポイントを取られたり、その隙に連合軍にも動かれてしまった。

イギリス第7機甲師団も、ナイツブリッジを守備していた唯一まともな歩兵ユニットに戦車を組み合わせて効果的なスタックを作り、ドイツ軍が自ら混乱したあたりで反撃に出て、これを撃退した。

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またイギリス軍は、単独で行動していたドイツ軍装甲車ユニットに標的を絞り、これを除去してドイツ軍キラースタックを孤立させた。さらにこのターン増援の第5インド師団を前線に送り込み、ドイツ軍の側面を脅かし始めた。

こうなるとドイツ軍も、単独のキラースタックを運用して包囲されるよりかは、そこそこの戦力の2スタックで周囲の敵に対処した方が良いようにも思えるが、2スタックを動かすにはそれだけのアクションポイントが必要になるし、どうしたものかと。キラースタックとしても、戦車2+歩兵1+高射砲1という陣容は強力だが、いったん効果値判定をくらうと4ユニットを判定することになり、そりゃあいくら精鋭のドイツ軍でも失敗するユニットは出てくるし、混乱したユニットを置き去りにするのか、アクションポイントを使って回復させるのかは悩ましい。

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そしてイタリア軍アリエテ戦車師団は、引き続き「重点攻勢マーカー」をもって、いよいよビルハケイムを攻撃開始。しかし二度にわたる周密攻撃を仕掛け、自由フランス軍に合計4ステップロスを与えたものの、引き下がる気配は無く、逆に二度とも効果値判定にしくじり、後退する始末。まあ、これを何度か繰り返していけば、いずれ陥落するだろうが、先は長そうだ……

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北部でも、イタリア軍歩兵師団がガザラ防衛線に攻め寄せたが、いずれも撃退されている。これはもうイタリア軍歩兵師団の編成上の弱さであって、2個歩兵連隊ユニットと師団司令部の支援だけでは期待薄だ(たぶん軍団砲兵等も加味されているのだろうが)。BCS(Battalion Combat Series)もそうだが、このように師団単位で活動しなければならないウォーゲームだと、各国師団の頼もしさと、頼りなさが具体的に理解できるのが興味深い。2個連隊編成という小規模さでは『じゃあ、その師団だけで何かやってください』と言われた時に、やれることが限られてしまう。ゲーム的には『チットで戦力3倍になれば何とかなるんじゃないか』とも思うが、ガザラ防衛線内の連合軍は自動的に築城状態とされ、防御側も戦力3倍になる可能性が高いのでやはり期待薄……

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とまあ、2ターンまで進めて今回はお開き。と言うのも、シリーズ3作の中では戦闘ユニットが少ない割に、フォーメーションが多いため、1ターンを処理するのにだいぶ時間がかかってしまった。まあ、北部戦線のイタリア歩兵師団はあきらめてパスしてしまえば短縮できるのだろうが、一応今回は試しにやってみた。

ドイツ軍、イギリス軍主力部隊の動かし方にしても、このシリーズの中では一番悩まされたし、考える余地があると思う。いろいろ工夫できそうだという意味では、シリーズ3作の中では一番面白いかも。