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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの日記

VUCA Simulations「Crossing the Line : Archen 1944」Campaign Solo-Play AAR

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先日購入した「Crossing the Line : Archen 1944」を早速ソロプレイしてみた。シナリオは3本収録されているが、それほど難解なゲームでもないので、いきなりキャンペーンゲームに挑戦。全8ターンでアーヘン攻防戦を扱うことになる。

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序盤は、アメリカ第3機甲師団、第1歩兵師団による攻撃から。アーヘン正面にはドイツ第526歩兵師団が守りに就き、その南の平野部にはドイツ第116装甲師団が展開しているが、すでにこの時点で消耗しており、パンター戦車1ステップ、IV号戦車1ステップ、III号突撃砲2ステップしかない。これにM4シャーマン戦車大隊5ステップ×2と機甲歩兵大隊14ステップが1スタック(Combat Commandという奴だ)として殴りかかってくるのだから酷い話だ。一応、ドイツ軍の後方には、もう少し戦力的にマシな第9装甲師団(パンター戦車大隊4ステップ×2、ナースホルン自走対戦車砲2ステップ)も控えている。

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さて第1ターン。先手アメリカ軍は、早速第3機甲師団を続けて活性化させたが、アクションポイント獲得のダイス目が2回とも1(最低)という、やる気の無いスタート。西方防壁(ウェストウォール)ヘクスサイドを越えるには全移動力が必要なため、いったんヘクスサイドの手前まで集結して2スタックを前進させるだけで精一杯。その間にドイツ軍は、第116、第9装甲師団を前進させ、アメリカ軍を阻止せんとした。アメリカ第3機甲師団も、2スタックがかりで第116装甲師団スタックを攻め、M4シャーマンパンターとの性能差(ダイス目-4)に苦しみながらも、どうにか勝利。第116装甲師団唯一のパンター戦車1ステップを除去した。ちなみにドイツ軍の戦車ユニットは、いったん除去されると再建は不可能である……

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さらにドイツ第116装甲師団は、IV号戦車も失い、III号突撃砲も混乱という有様。代わってドイツ第9装甲師団パンター大隊スタックが前に出て、アメリカ軍戦闘団スタックに反撃を試みたが、あえなく撃退。戦車の性能(ダイス修整)は勝っているのだが、やはりアメリカ軍機甲歩兵大隊の戦力数が尋常ではなく、戦力比で負けている。

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第2ターン。まず補充によって、前ターンに被ったアメリカ軍の損害はすべて回復。ドイツ軍は、第3ターンに撤退してしまう第353歩兵師団のユニットを生け贄に捧げて、他のユニットを回復させた。

アメリカ第3機甲師団は、M10駆逐戦車大隊+工兵大隊によって即席の戦闘団スタックも組み、じわじわと戦線を押し上げている。第9装甲師団パンター大隊スタックも反撃はしているが、M4シャーマン2ステップを撃破するのと引き換えにパンター1ステップを失っている。これでは割に合わない。アメリカ軍戦車は毎ターン3ステップずつ回復するのに、ドイツ軍戦車は二度と返ってこないのだから。

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そうこうするうち、アメリカ第1歩兵師団「ビッグ・レッド・ワン」は、ドイツ第526歩兵師団の前線を正面突破。一気にアーヘン市へ接近している。

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第3ターン。ようやくドイツ第9装甲師団は、アメリカ第3機甲師団の戦車大隊×2スタックを押し返した。第3機甲師団の戦闘団スタックも、ナースホルン自走対戦車砲を除去したものの、有効性判定(EC)にしくじり、混乱状態に。作戦フェイズ中に回復させるにはアクションポイントを消費して、有効性以下をダイス目で出す必要があるが、アメリカ軍の効果値は3なので成功率30%。どうせ次ターンの回復セグメントには自動回復するのだから、わざわざ試みるほどでもないかなと。そこでドイツ軍側も、まだ健在な(混乱していない)アメリカ軍スタックを攻撃し、さっさと混乱状態に追い込みたい……と思ったが、逆に有効性判定に失敗し、こちらも混乱状態に。一進一退の戦車戦である。

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一方、アメリカ第1歩兵師団は、アーヘン市へ突入。

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そして第4ターン。遂にドイツ第9装甲師団最後のパンター隊も失われ、名ばかりの装甲師団になってしまった……と思ったらルール間違い。本来はこの第4ターン開始時に、第9、第116装甲師団はすべて撤収するんだった。

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それはともかくアメリカ第1歩兵師団はアーヘン市中心部を制圧。

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北からは、アメリカ第2機甲師団と第30歩兵師団も南下しつつある。

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ルールは間違えたけれど、一応アーヘン市はほぼ占領したし、ドイツ軍側に機動兵力も無くなったので、今回はここでお開きにした。

まあ、「作戦をやらされる」系の(戦術)作戦級ゲームなので、自分で作戦を考える余地はあまり無いが、その都度その都度、場当たり的にやれることをやっていく系のゲームとしては面白い。上手くいかなくても『いや今回はアクションポイントのダイス目が悪かったから』『戦力チットの引きが……』とかイイワケできるしね。

ドイツ軍は、戦車の性能差を活かして反撃もできるけれど、それで戦車ステップを失うリスクの方が大きいと思う。と言って、黙って守っていても、結局はアメリカ軍機甲師団のスチームローラーに削られていくという……。いや、どうせドイツ装甲師団は撤収して後半戦も戦うのだから、前半戦ではあまり消耗させない方がいいのか。アメリカ軍が自ら混乱状態に陥ったら、そこを叩いてまた逃げるとか(やれればの話だけど)

ちなみに英文ルールブックが2版になっているが、初版から少し記述が足されているのかもしれない。日本語ルールブックは、初版の英文ルールを訳したと思われるが、2版の英文ルールに載っている記述が欠落している箇所を見つけたので(7.5.3「戦闘の勝利」の最後の段落)。初版の英文ルールを持っていないので比較はできないが、両方お持ちの方はご確認ください。