Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【戦国群雄伝】Game Journal #80「長元記」

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昨年発売されたゲームジャーナル80号「長元記」を購入。1980年代後期に発売されていたツクダの戦国群雄伝シリーズでは、長宗我部元親を中心とする四国の戦いが出版されずに終わったが、後に同人版として発表され、それが今回付録化された形である。

個人的には、数年前にウォーゲームのコレクションを断捨離し、もう戦国ゲームはいいかな……と、ゲームジャーナル版の戦国群雄伝やら何やらもスルーしていたが、ここに来てまさか「長元記」が製品化されるとは思わなかった。いやでも、これ買ってしまうと、他のゲームジャーナル版のあれこれも欲しくなってしまうし……としばらく悩んでいたが、もしこれが売り切れてしまったら、もっと悩ましいことになるなと思い、決断。またデザイナーの錦大帝氏が、本作の製品化を見ずに、発売直前で亡くなられたということもあり、御供養の意味も込めての入手である。

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舞台は見ての通り、四国。同人版では分割された地図盤を4枚結合する形だったが、やはり1枚の地図盤にまとめられていると嬉しい。同人版には、まだこの時代に存在していなかった高松城(レベル3)、松山城(レベル3)も書き込まれていたが、長宗我部時代のシナリオでは使わないためか、GJ版では削除されている。あればあったで、別の時代のシナリオに使えたかもしれないが、まあ要らないよね……

収録シナリオは、同人版と同じく6本。四国平定戦から、対織田家(仮想戦)、対豊臣家などあるが、自分はショートシナリオしか経験していない。

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こちらが長宗我部方のユニット。長宗我部元親(★★323)を筆頭に、香宗我部親泰(★323)、桑名吉成(★333)など、一応、頼もしい陣容にはなっているが、行動力4は誰もいない。それでもどうにか四国を統一できたのは、他の四国の大名のレベルの低さ故だろうか……

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……という反・長宗我部方の皆さん。最大のライバル十河在保(★333)、西園寺の勇将・土居清良(★343)は手強そうだが、総じて本州に比べればレベルは低い。十河家の大将、近藤正次(★322)は、同人版では(★332)だったが修整されたのだろうか。

また、四国に侵攻してくる織田家、豊臣家のユニットも用意されている。

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自分も2007年に(うわっ、もう15年も前だ)本作の中富川原シナリオを対戦したが、プレイしたのは、それ一回だけである。たしか当時も、四国内の戦いだと長宗我部方が強すぎるから、織田や豊臣が攻めてくるシナリオをやろうとしたものの、それはそれで準備が大変だったので(群雄伝シリーズのあちこちからユニットをかき集めてくる必要がある)、結局ここまでプレイせずに来てしまった。一応、ゲームジャーナルのサイトでは、VASSALモジュールも用意されているので、今なら再挑戦しやすいかなと。

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とまあ、今回のように同人版まで製品化してくれるなら、このGJ版戦国群雄伝も追っかけないといけないなあ……というワケで、ついでに他のGJ版戦国群雄伝シリーズも買ってしまったが、それについてはいずれまた。そして久しぶりに戦国気分を盛り上げようと、参考文献もあれこれ買ってみたり。戦国時代もここ十数年で研究が進んでいるし、良書も出ているようなので、それはそれで楽しいんだけどね。