Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【C3 Series】Less Than 60 Miles:The Day that never comes Campaign Solo-Play AAR part.2

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さて第2(0900時)ターン。しかしこのターンも、ワルシャワ条約軍は、東西国境線の突破に時間がかかり、対するNATO軍は前線へ駆けつけることに終始した。NATO軍の前哨部隊・アメリカ第11機甲騎兵連隊は、後方への離脱を図っているが、再度それに失敗し、次ターンでの正面攻撃を受けるしかない箇所も。 

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第3(1200時)ターン。このターンから、ようやくワルシャワ条約軍も正面攻撃ということで、温存していた「100.空軍の増強(航空ポイント+2)」「101.航空優勢(NATO軍の航空ポイントを-2)」「001.空爆(爆撃と阻止の航空ポイントが+10)」カードを発動。すでに接敵している(つまり探知レベルが高い)NATO軍の前哨部隊2ユニットに空爆をかけ、双方に損耗1を与え、半拘束=移動力半減とした。 

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その空爆を受けた、アメリカ第11機甲騎兵連隊第2大隊は、離脱にも失敗し続け、東ドイツ軍部隊からの集中攻撃を食らった。指揮力の低い東ドイツ軍とは言え、4個ユニットがかりなら、アメリカ軍騎兵にも追加の損耗を負わせられた。まあ、逆に言うと、通常の「戦術」状態ユニットでは、これぐらい部隊を集中しないとダメかもしれない。 

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北方のBad Heresfeldでは、NATO軍が橋梁を爆破して、ワルシャワ軍の前進ルートを塞いだ。ここに架橋するため、ワルシャワ軍は「002.空中機動」カードを発動。空中機動大隊2個+司令部を降下させ、対岸ヘクスを確保した。架橋するには、ヘクスサイドの一方を占めるだけで良いが、対岸に敵ユニットがいる状態では不可なので、やはり対岸ヘクスも確保しておく必要がある。橋の無いヘクスサイドの向こうへは、補給線が届かないが、このゲームの場合、補給切れになっても損耗ポイントが回復できないだけなので、空中機動部隊を捨て駒にしてでも架橋の時間を確保した方が良いのでは?ということで。

小河川への架橋は2ターンで済むが、NATO軍としては、その前に空中機動部隊を排除して、架橋を阻止したい。と言って今現在、周囲にいるNATO軍部隊は、いずれも警戒(防御)状態なので、いきなり攻撃状態に移れるものでもない。ここらあたりが、本作のままならない部分であり、面白いところ。 

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という感じで、第3ターンまで進めてみたが、増援が来るにつれ、本当に状態マーカーが足りなくなってきたので、今回はここまで。やはりこれはVASSALでプレイした方が良さそうだ。

とりあえずの感想としては、1985年当時の東西戦術理論は、きちんに盛り込まれている印象。戦闘も精密だが、解決には結構手間がかかる。また本作が参考にしたであろうSPI「セントラルフロント」シリーズと比べると、序盤の展開は地味かもしれない。いや実際はこんなもんだよと言われれば、はあそうですかと言うしかないが、ユニットが縦横に駆け回る機動戦ゲームを期待すると、当てが外れるかも。

とりあえず、補給に関する縛りがユルいので(補給切れになっても、損耗が回復できないだけ)、攻めるワルシャワ条約軍としては、一時的に補給切れになっても良いから、路外移動も駆使して前進した方が良いなと。西ドイツ領内の道路上には避難民(移動力消費+1)もいるので、丘陵地帯を進むのとスピードが変わらなかったりもする。どうせワルシャワ軍には「損耗が2ポイント以下の場合、それを回復や補充で取り除けない(11.7)」というルールもあるのだし、多少損耗してもいいから、とにかく最初に行けるとこまで行っとけという感じで進んだ方が良いかも。

そして、そういったルールは掴めてきたものの、いまだ本作のキモである「命令変更」は実行できていない。TCS(Tactical Combat Series)もそうだったが、命令を変更するゲームは、そのタイムラグを味わうために、結構な時間を要する場合がある。恐らく本作もその類いなので、システム全体を確かめるなら、短時間シナリオだけでは不十分で、それなりに長くプレイする必要があると思う。そして多分、長期間プレイの方が面白いはず。まあ、それなりに重たいシステムなので、徐々に理解するしかないか。