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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの日記

【C3 Series】The Dogs of War:The River Weser Deep and Wide Campaign Solo-Play AAR part.2

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さて「The Dogs of War」キャンペーンシナリオの続き。開戦初日(1985年6月24日)0600時に始まった戦闘は、第3ターン(1200時)へ。このターン、ブラウンシュヴァイクの南から突破を図ったソ連第32親衛戦車師団は、NATO軍防衛線の隙を突いて、損耗1を被りながらも強行渡河。川向こうに陣取ったイギリス軍第1機甲師団1RTR戦車大隊を両翼から包囲した。しかし僚友である右翼の第25戦車師団は、いまだに西ドイツ軍陣地を突き崩せずにいる。 

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『我々の最大の敵は時間だ。時間は、我々にではなく、彼らの方に有利に働く』レッドストーム作戦発動

西に向かったソ連第7親衛戦車師団は、イギリス軍9/12L機甲偵察大隊に迫るも、これがまた損耗無しで離脱に成功されてしまった。今のところ9/12L偵察大隊は、教本通りの理想的な遅滞行動で、ソ連軍を煙に巻いている。一方、その南を進むソ連第10親衛戦車師団は、西ドイツ第12装甲擲弾兵大隊を全滅させ、さらに前進。

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続く第4ターン(1500時)、ワルシャワ条約軍は、0900時に到着するはずだった第3打撃軍の2個戦車師団(第12と第47親衛戦車師団)を、2ターン登場を遅らせて、地図盤南端から侵入させた。さらに1200時に到着するはずだった第20親衛軍の2個師団(第90親衛戦車師団と第35自動車化狙撃兵師団)も、地図盤東端から登場している。

これにて第3打撃軍4個師団、第20親衛軍4個師団、計8個師団が一線に並んで広正面攻撃をかけることになるが、果たしてそれで良いのかは疑問。なにしろ「戦力の集中原則」から言えば、どこにも戦力は集中されていないし、いわゆる「平押し」の状態になっている。と言って第一梯団の後方に、第二梯団として控えさせると、ゲームの時間的に、戦闘に参加することなく遊兵化しそうだったので、今回はあえて、NATO軍戦線に広くプレッシャーを与える策を採った。

『「増援の2個師団がこの作戦を達成してくれるでしょう」とセルゲトフが自信たっぷりで予言した。アレクセーエフも、その通りになるだろうと思った。他の点が狂わなければ、のことである』レッドストーム作戦発動

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さて、ゲッティンゲンを南から直接襲う2個師団は、上手くすればNATO軍の第一次防衛線に回り込み、ライネ川を直接渡河せずに超えられるはず。しかしゲッティンゲン前面には、すでに西ドイツ第2装甲擲弾兵師団第4旅団が配置に就いている。後方にも、第2装甲擲弾兵師団の砲兵部隊も到着しつつあり、開戦から9時間、ようやくNATO軍も組織的抵抗の準備が整いつつあった。 

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『ライネ川にかかる橋を取るためには、彼の部隊は、できるだけ迅速に敵前線を突破しなければならない。それには先頭部隊が甚大な損害を被るだろう。突破口を開くには高い代償を伴うが、それだけの価値はある』レッドストーム作戦発動

この第4ターン、第32親衛戦車師団は、三方から包囲したイギリス軍1RTR戦車大隊を攻撃したが、イギリス軍も攻撃ヘリコプターを投入し、これが活躍したのか(支援ダイスは最良の出目10)、損耗を与えられなかった。なにしろイギリス軍ユニットは、最良の指揮力6のため、西ドイツ軍(指揮力5)より手強い。これでも一応、開戦後14ターンの間は、NATO軍が混乱しているためワルシャワ軍側に有利な修整も付いているのだが、その不利さを感じさせないあたりが、さすがイギリス軍。この戦争の数年前にフォークランド戦争という実戦を経験している「戦争の犬たち」だけのことはある。

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そして第10、第12親衛戦車師団の会合点である、地図盤南端のバート・ラウターベルクでは、西ドイツ第44戦車大隊が包囲されるハメに。しかしこれに対する第12親衛戦車師団の攻撃は、堅固な地形(丘陵2+街)が影響してか、一方的に損耗を被る大失敗。続けて第10親衛戦車師団も攻撃をかけたが、こちらも攻撃側の損耗が多いという、ワルシャワ軍としては惨憺たる結果に終わった。西ドイツ第44戦車大隊は、この次のターンもソ連軍2個戦車師団からの攻撃を引き受け、多大な損耗を与えつつ全滅するという、映画化決定的な活躍を見せた。

『ドイツ人の士気と闘志は、見たことも無いほどのものだった。彼は、父親から聞いたウクライナからポーランドへかけての戦闘を思い出した。聞いた時には信じられなかったが、今は信じられた』レッドストーム作戦発動

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一方、同じく南端から侵入した第47親衛戦車師団は、西ドイツ第42装甲擲弾兵大隊を攻撃。しかしこれには、西ドイツ第2装甲擲弾兵師団直轄のLARS多連装ロケット大隊他、潤沢な砲兵火力が支援に入り、西ドイツ軍はノーダメージ、ソ連軍は2損耗という最悪の結果に終わった。  

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続く第5ターン(1800時:日没)、東端から侵入した第90親衛戦車師団、第35自動車化狙撃兵師団が、エルベ=ザイテン運河の向こうに陣取る西ドイツ第11装甲擲弾兵師団第33旅団へ攻撃を仕掛けた。しかし西ドイツ軍は、こちらの支援にも旅団砲兵と攻撃ヘリコプター大隊を待機させており、第90戦車師団は損耗1ずつの痛み分けで防御陣地を剥がしたが、第35自動車化師団は一方的に損耗を被って終わった。 

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一方、ブラウンシュヴァイク南では、引き続きイギリス軍、西ドイツ軍が堅固な防衛戦を展開していた。朝から15時間に及ぶ戦闘によって、すでにソ連軍両師団の支援部隊(偵察、砲兵)は疲労の極みにあり、夜間の内に回復し、翌日の攻撃再開を待つしかない。 

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ここまで理想的な遅滞活動を行ってきたイギリス軍9/12L機甲偵察大隊も、ようやく左右に援軍が到着し、ホッと一息。ソ連第7親衛戦車師団の攻撃も、ここまではずっと離脱して避けてきたが、初めて正面からそれを受けて立ち、見事、損耗1ずつで痛み分けという前線警戒部隊かくあるべしという活躍を見せた(こちらも映画化決定)。 

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一方、南部の第47親衛戦車師団第26戦車連隊は、三度、西ドイツ軍に攻撃を仕掛けるも、三度ともLARS多連装ロケットの阻止弾幕を食らって損耗2ずつを喰らい、開戦後初めて除去されたソ連軍主力ユニットとなった。やはり組織的な抵抗(支援の砲兵の射程内にいる、隣接するヘクスに味方ユニットがいる)が行えるようになると、ソ連軍も甚大な損害を被ると。

そして今さら思うに、第3打撃軍にしろ第20親衛軍にしろ、軍直轄の砲兵や攻撃ヘリコプターはあるものの、麾下の4個師団を同時に支援するほどの余裕は無い。増援で到着した4個師団は、その軍直轄の支援が受けられず、師団自前の火力だけで攻撃を行ったが、それだけでは損耗が激しくなることも分かった。となると、やはり広正面で攻撃するよりも、2個師団で攻め、それが消耗したら次の2個師団に交替させるというローテーション的な攻勢が必要になってくると。しかし対するNATO軍も、狭い正面に戦力と支援火力を集中してくるはずなので、必ずしも上手くいくとも限らない……というあたりが見えてきたところで、今回のソロプレイはここまで。とりあえず開戦初日の日没までやって、おおまかな展開が見えたので良いかなと。

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『いずれにしろソビエト軍の当初の攻撃は、予期したほど強力ではありませんでした。彼らは進撃中ですが、真夜中の時点で15km前進したに過ぎず、2カ所では止まっています』レッドストーム作戦発動 

地図盤全域では、ソ連軍が津波のように押し寄せているように見えるが、各ユニットの下には損耗マーカーが重なり、その内情は酷いものである。これは、開戦0600時ターンから日没まで戦闘を続けていた第32親衛戦車師団の損耗具合だが、予備の自動車化連隊が無傷なのは良いとして、主力部隊の支援を行う偵察大隊、砲兵大隊はすでに損耗4、つまりあと1損耗で除去という限界まで来ている。この状態でさらに戦闘を行うつもりなら、支援大隊を除去する覚悟でもう一発やらせるか、支援無しで戦車連隊独力で攻撃を仕掛けるしかない。なので、夜間ターンのうちに損耗を回復させ、あらためて翌朝から攻撃を再開することになる。しかしワルシャワ条約軍の場合、損耗2までしか回復できず、そのまま再出動となる。同志少将、休んでいるヒマは無いのだよ。

そしてソ連軍がここまで損耗しているなら、NATO軍がさっさと反撃すれば良いじゃないかと思われるだろうが、防御命令を受けている各部隊に攻撃命令を出し直すのも時間がかかるのが本作の良いところ。結局NATO軍も夜間のうちに離脱したり、回復し、翌朝からの攻撃に備えるのだろう。

まあ、これで「Less than 60 Miles」「The Dogs of War」を一回ずつ、序盤のみプレイしたが、今回も命令変更までやるところまでは進めていない。そういった長期戦をやるには、やはりVASSALで記録を保存しておいた方がやりやすいはず。まあ、いずれまた……