Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

GMT「Red Storm」+データカード

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クロノノーツゲームさんから、GMT「Red Storm」(2019年発売)を購入。本作は、作戦級航空作戦シリーズ「Downtown(ベトナム戦争)」「Elusive Victory(中東戦争)」に続く第3弾で、1987年のヨーロッパ中央における仮想・第三次世界大戦がお題になっている。

自分も以前「Downtown」を購入したが、あまりシリーズ展開する感じでもなかったし、まあこのシリーズはもういいかなと思って手放したのだが、2004年の「Downtown」発売から15年も経って、こんな美味しいタイトルを出すなんてヒドイじゃないか。一応、本作の発売後も、このシリーズはもう諦めよう……と思ってスルーしていたが、やはりあまりにも魅力的なタイトルだったので、悩んだ末に買ったと。たしか「Downtown」を最初に買った時も結構悩んだ気がしたが、どうもこのシリーズ、自分にとって妙に悩ましい魅力があるようだ……

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地図盤は、フルマップ2枚。1ヘクス=2.5マイル(約4km)というスケールは「Downtown」「Elusive Victory」と同じ。東西ドイツ国境からボン、ケルン、デュッセルドルフといった、ライン河沿いの(当時の)西ドイツの中枢地域まで含まれている。

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もちろん東西国境付近のフルダ、フリッツラー、マールブルグ、カッセルといった、この地域の仮想・第三次大戦ゲームをプレイしてきた歴戦の諸氏にはお馴染みの地名が並んでいる。「NATO Division Commander」「Fifth Corps」「Less than 60 Miles」等のこの地を扱った地上作戦ゲームでは、航空戦力はポイントとして表されるだけだが、実際その上空ではどのような航空作戦が展開されていたのかが理解できるわけだ。

カウンター総数は1260個と「Downtown」「Elusive Victory」と比べて倍以上の数になっている。まあ、ワルシャワ条約軍とNATO軍が正面からぶつかる想定なのだから、ベトナム戦争中東戦争とは比較にならないほどの戦力密度だろうし、当然、それを表すだけのユニットが用意されている。

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こちらはソ連軍を中心とする、ワルシャワ条約軍。1ユニット=1機か2機というスケールも変わらず。1987年想定なので、戦闘機はSu-27、Mig-29が新鋭機というあたり。

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こちらはNATO軍。アメリカ、西ドイツ、フランス、ベルギー、カナダ軍の機体が用意されているので、眺めているだけでも楽しい。こちらの新鋭機はF-117。巡航ミサイルや空対地ミサイル(SRAM)もユニット化されているのが面白い。

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こちらは機体データチャート。まあ「Air War」や「Air Speriority」のような1ユニット=1機の空中戦ゲームではないので、そこまで詳細なデータではないけれど、このシリーズなりに機体の特徴は表せているので、これまた眺めるだけでも楽しい。

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こちらはチャート類。シナリオは30本、キャンペーン2本、ソロシナリオ4本という大盤振る舞いで、地上阻止や橋梁破壊、滑走路破壊、偵察といった一般的な航空作戦から、F117の夜間爆撃、NATO軍後方地域への空挺部隊の送り込み、ワルシャワ軍第二梯団への攻撃(エアランド・バトル)、さらには核攻撃と、さまざまな状況設定が用意されている。あまりにも多すぎるので、すでにプレイされている方達のレポートを参考にしてみよう。

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さらに今回は、非公式ながらも別売されている機種別データカードも取り寄せてみた。まあ、データチャートでも事足りるんだけど、航空機に限らず、こういった兵器データはカード化されているとやはり嬉しい。またミニサイズの対空ミサイルカードもあり。

またGMTでは、すでに「Red Storm:Baltic Approaches」なる続編もアナウンスされ、早くも必要オーダー数を越えているので、来年には発売されるはず。そちらでは、対艦攻撃ルール、艦対空ルールも入るようなので、これまた楽しみ。

いやだからさ、ホント、後からこういう充実したタイトル出すの止めてくれ。良い意味で計算が狂う(^_^;)