Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Advanced Squad Leader】「Decision at Elst」

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2013年に発売され、今では品切れのASLスターターキット・ヒストリカル・モジュール「Decision at Elst」を、海外セラーから購入した。これは完全に自分の買い逃しミス。発売当初の2013年と言えば、ちょうどウォーゲーム・コレクションの断捨離を始め、全般的に買い控えていた頃だったとは言え、まあそのうち買えばいいやと思っているうち、いつの間にか品切れになっていた。2016年秋のMMPセールでは、まだ在庫があり、定価64ドルが36ドルまで割引されていたのにそれも買わなかったとか、なんたる失態。今回は、定価の倍ぐらいのお金を払うことになったが、やはりASLぐらいは、きっちり新製品を抑えておかないとだめだという教訓になった……

さて本作は、ASLスターターキット・シリーズ初のヒストリカル・モジュールであり、1944年9月22日~25日にかけてのオランダ、Elstでの戦闘を扱っている。このElstは、マーケットガーデン作戦でイギリス第1空挺師団が降下したArnhemの南に位置する小さな街。Arnhemで包囲された第1空挺師団を救出すべく、イギリス第30軍団が進撃するも、ドイツ第10SS装甲師団クナウスト戦闘団に阻まれ……という戦闘。このElst戦を中隊規模で再現したのが、GTS(Grand Tactical Series)「The Devil's Cauldron」「A Bridge Too Far」シナリオであり、それをより細かいスケールで味わえるのが分かっていながら、何故これを買わなかった2013年の自分……そしてこのTDCリプレイが、もはや10年前という現実……

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地図盤は、ASLのボード4枚分の大きさ。「Hatten in Flames」より小振りで、そのサイズ感もスターター向けというか、入門者向けなのだろう。「The Devil's Cauldron」の地図盤に描かれている、Elstの観測所=教会も記されている。 

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カウンターシートは、3枚。イギリス軍、ドイツ軍、マーカーのセットであり、スターターキットらしく、これだけあれば遊べるようになっているのは、かなり親切。

シナリオは4本。キャンペーンゲーム1本収録。基本的には、オランダの小さな街を巡って、イギリス軍のシャーマン・ファイアフライ戦車と、ドイツ軍のティーガーI型戦車、V号パンター戦車、III号突撃砲が戦うという、クセの無い、それでいて派手目の設定状況だと思う。スターター・シリーズとは言え、ASL本式ルールで遊んでもかまわないし、キャンペーンゲームに慣れるには良い造りだなと。ホントつらつら眺めるに、かなり良い作品なので、これをスルーしたことを反省したい……