戦争の起源―石器時代からアレクサンドロスにいたる戦争の古代史
- 作者: アーサーフェリル,Arther Ferrill,鈴木主税,石原正毅
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1999/03
- メディア: 単行本
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南砂町の古書店にて「戦争の起源」を購入。フェリルは、アレクサンドロスこそ傑出した指揮官であると説いている。それはまあ、誰もが認めるところだと思うが、本書の凄さは、アレクサンドロスとナポレオンを比較し、「もしアレクサンドロス大王のマケドニア軍がワーテルローにいて、ウェリントン率いるイギリス軍と戦っても互角に戦えたのでは?」という、仮想戦記もびっくりな説を展開しているところだ。
フェリル曰く、マケドニア密集方陣は、イギリス砲兵の絶好の目標となるだろうが、50ヤード以内に接近できれば、イギリス歩兵を圧倒できるだろうと。またマケドニア軍の弓矢や投石器は、マスケット銃よりも射程が長く、鎧を着ていないイギリス兵はアウトレンジ攻撃で被害を被るとも。マケドニア軍槍騎兵も、イギリス軍サーベル騎兵より有利であり、勝てたとは断言できないが、接戦にはなっただろうとのことです。お、おおう……なんか妙に説得力があるなあ。
……で、実際その仮想戦を試せるゲームキットがあるらしいので、早速クロノノーツさんに発注しました。それについてはまた明日。
※ちなみに2018年に筑摩書房から文庫されている。