
引き続き、隙間時間に1回ソロプレイしておこうシリーズ。今回は、先日入手したコマンドマガジン158号付録「砂漠の狐」(旧エポック・クラシック・ウォーゲーム)。本作は、ダミーカウンターを用いて戦力を秘匿するシステムなので全然ソロプレイ向きではないけれど、以前対戦させたもらったのは20年ぐらい前だし、どんなゲームだったか思い出したいなと。まあ、二重人格ソロプレイというか、もし敵の戦力がわからなかったらこうするよなという想定で動かしてみよう。

こちらイギリス軍は、部隊マーカー①②③④が主力の機甲師団スタック、⑤⑥⑦⑧⑨が拠点攻撃用の歩兵師団スタック、⑩⑪⑫が偵察大隊単独のまさに偵察部隊マーカーにしてある。

枢軸軍もほぼ同様。部隊マーカー①②が主力のドイツ第15、第21装甲師団スタック、③がドイツ第90軽師団スタック、④がイタリア・アリエテ戦車師団、⑤⑥⑦⑧が拠点防衛用の枢軸混合スタック、⑨⑩がドイツ装甲師団から分派された偵察大隊、⑪がイタリア軍戦車、⑫がイタリア軍偵察大隊という構成。イギリス軍もそうだが、偵察ユニットだけの部隊マーカーは、相手の戦力をめくるためだけではなく、攻撃時に挟んでポン的に包囲(戦力比1シフト)する位置に就くための要員という意味もあり。
ちなみに今回は、158号本誌の中黒氏・鹿内氏の対談記事も読んだうえで、選択ルール「イギリス軍の集積基地(1)」と15.3「イギリス軍の経験不足(8.5を無視)」を採用。クルセイダー作戦のゲームなのにクルセイダー作戦らしくない(ドイツ軍の方が攻撃的)というなら、少し史実に寄せてみようかと。
また今回の機甲/戦車部隊は、車輌イラスト付きのユニットを使用している(別途、兵科記号マークのユニットもあり)。歩兵ユニット(兵科記号)との統一感は無いけれど、なにせ自分の場合、生まれて初めて触れたウォーゲームが戦車シルエット+歩兵兵科記号式の「Panzer Leader」なので、三つ子の魂百まで的に、そういった組み合わせがウォーゲーマー遺伝子に刻み込まれてしまったのかもしれない。

さて第1ターン(1941年11月18日)。このターンは、本来後手のイギリス軍ターンだけをプレイする(クルセイダー作戦開始)。まず第1、第2南アフリカ師団を含む3スタックがシディ・オマールを包囲して攻撃。守備する枢軸軍スタックは後退できずに4ステップロスを被り全滅。まずシディ・オマールがイギリス軍の手に落ちた。一方、ハルファヤ峠には、第2ニュージーランド師団、第4インド師団が攻めかかり、イタリア軍トレント歩兵師団が2ステップロスしながらも、まだその位置を堅守している。また主力のイギリス軍機甲部隊は、トブルク要塞というか、その手前のガンブート、シディ・レゼグ、ビル・エル・グビを目指して砂漠を疾走中(第2ターンまでに接近しないと枢軸軍に勝利ポイントを1献上してしまう)。

第2ターン(11月19日)。先手はドイツ軍だが、特別ルールによって、第2ターンはまだ敵ZOCに入れない(疑心暗鬼)ため、イギリス軍部隊マーカーに接近する程度。

後手イギリス軍は、第1、第4、第7機甲師団の3スタックがかりでビル・エル・グビのアリエテ戦車師団を攻撃。包囲されたアリエテ戦車師団は3ステップロスを食らって半壊。

イギリス軍は、引き続きハルファヤ峠を攻撃中。

第3ターン(11月20日)。先手・枢軸軍は、アリエテ戦車師団救援のため、ロンメル直率のドイツ第15装甲師団+イタリア・トリエステ師団でイギリス第7機甲師団を攻撃し、これを半壊。しかし包囲されたアリエテ戦車師団も敵を攻撃しなければならず、残り1ステップに追い込まれた。その北部では、両軍偵察部隊同士が鉢合わせし、双方ともに混乱して退却。逃げられる時は逃げた方がいいのかなと。

東方では、ドイツ第21装甲師団、イタリア軍戦車隊がイギリス軍偵察部隊を押し返したものの、ドイツ第90軽師団は、第1南アフリカ師団とお互い大混乱して退却。続く再編成フェイズで、第90軽師団は回復に失敗。ある意味、混沌とした北アフリカ戦線らしくなってきた。
後手・イギリス軍は、包囲したアリエテ戦車師団を全滅させビル・エル・グビを奪ったたものの、それと引き換えに、包囲された第7機甲師団が全滅した。ハルファヤ峠には、さらにもう1歩兵スタックを注ぎ込んで攻撃したが、守備隊がまだ首の皮1ステップ残して死守している。

第4ターン(11月21日)。枢軸軍は、イギリス第1機甲師団を襲い、これを大混乱(DD)にして退却させ、ビル・エル・グビを奪い返した。

後手イギリス軍は、ようやくハルファヤ峠を奪ったものの、主力機甲部隊は回復が遅れているためいったん後退。歩兵師団群も、すでに枢軸軍が補給拠点を襲える位置に近づいているため、スタックをバラして戦線を維持することになってきた。それはそれで強力なドイツ装甲師団に各個撃破されてしまうだろうし、イギリス軍の補充も第7ターンからだし、そこまでは枢軸軍に押されそうだなあ……と感触を思い出したところで今回の隙間時間プレイはお開き。
それにしても、新規の選択ルール入りとはいえ、20数年前に対戦した時の印象とはだいぶ違って感じた。こんなゲームだったっけ?と何度も思ったのは、単なる記憶違いか、寄る年波のせいか。まあ、クルセイダー作戦のゲームもいろいろあるし、近年でいうと「BCS Brazen Chariot」がそうなのだけれど、それをプレイしたのももう4年前なので、あれももう一回触れてみたくなった。