「BCS:Last Blitzkrieg」の序盤キャンペーン、第3(12月18日)ターン。地表状態はNormal、大気状態はFair、視度は問題無し、連合軍は航空ポイント5を使用可能。ドイツ軍増援予定だった第653重駆逐戦車大隊(VI号ヤークトティーガー装備)は、ダイス判定によって登場せず。
まずパイパー戦闘団は、Ligneuville(C2520)に突入したものの、第2活性化に失敗し、Malmedyにすら届いていない。それに続く第1SS装甲師団本隊、第150装甲旅団も、第1活性化のみで終わり、突破部隊としては、今ひとつ振るわなかった。その北を、ドイツ第12国民擲弾兵師団が並走しているが、装甲支援が無いため、対岸にいるアメリカ第9歩兵師団の戦車から一方的に撃たれて損耗している。
最北部では、ドイツ第12SS装甲師団が、アメリカ第2歩兵師団を後退させるも、阻止砲撃によって5ステップロスをくらい、損害的には負けている。ドイツ第277国民擲弾兵師団とアメリカ第99歩兵師団も、引き続き殴り合いを続けているが、アメリカ軍の補充ポイントの方が多く、ドイツ軍歩兵は損害を埋めきれず、徐々に弱りつつある。
Schnee Eifelでは、退却しきれなかったアメリカ第106歩兵師団の1個大隊が包囲され、最期の時を迎えようとしている(孤立した場合は2ステップロス。アメリカ軍歩兵大隊は6ステップあるので、最大3ターンしかもたない)。またこの地域では、いまだにSteinebruck(C3407)とBurg Reuland(C3104)の橋が確保されていないため、このターン増援の第2SS・第9SS装甲師団が先へ進めないというアクシデントも。
そんな中、ドイツ軍全軍の先頭に立ったのは、第116装甲師団。Beho(C2106)近辺に陣取っていたアメリカ第7機甲師団の部隊に対し、V号パンターとIV号戦車で射撃戦(Engargement)を挑み、見事これを後退させて突破口を開くと、自動車化歩兵大隊を一気に進ませ、Baraque de Fraiture(いわゆるパーカー大尉の十字路)を抜けて、地図盤端(フルマップ4枚で言えば、ちょうど中央)まで到達させた。
基本的にこの序盤キャンペーンは、ドイツ軍が、装甲師団が地図盤端から突破する毎に勝利点1が獲得できる。ただし各師団が「突破」と判定されるには、最低✕個のユニットを退出させなければならず、第116装甲師団の場合、全9個中、7個ユニットの退出が必要となる。となれば、1ユニットでも削って「突破」得点を与えるものかと、アメリカ第7機甲師団が、残り1ステップとなったIV号戦車大隊に砲撃(Barrage)を浴びせたものの、さすがに密閉型(Hard)ユニットは堅く、首の皮一枚で生き残った。
ドイツ第2装甲師団は、引き続きClervaux(D2425)を攻略中。また同師団の戦車大隊は、Bastogneへ向かう一級道路(いわゆるスカイライン・ドライヴ)に進出し、史実通り、アメリカ第9機甲師団R戦闘団の戦車隊を撃滅している。またその南を進むドイツ第26国民擲弾兵師団は、二度の活性化「成功(Path)」により、第2装甲師団を追い抜きつつある。
教導装甲師団も、二度の活性化によりWiltz(D1717)を抜けて、一気にBastogne(D0321)に達したものの、すでにアメリカ第101空挺師団と第10機甲師団B戦闘団が待ち構えており、これを迂回する道を探った方が良いような…… ちなみにこのゲームでは、第101空挺師団と第82空挺師団は、第3ターンに重要拠点に湧いて出てくるので(わざわざ地図盤の西端から移動してこない)、ドイツ軍が先にBastogneを抑えるのは至難の業かもしれない。
南では、ドイツ第352国民擲弾兵師団が、Bettendolf(D3709)に立て籠もるアメリカ軍歩兵大隊を二度にわたって攻めたものの、残り1ステップを削りきれず、逆に4ステップロスをくらうという、ていたらく。またドイツ第212国民擲弾兵師団も、アメリカ第4歩兵師団の砲撃によって1個歩兵大隊を失っている。実は、歩兵の補充ポイントは、北部から中部の部隊に回してしまい、この南部は、損害を回復せぬまま、戦闘を継続していたので、そのツケが回ってきたようである。
第3ターン終了時の、おおざっぱなドイツ軍進出線。これフルマップ4枚ゲームの、東側2枚だけを使っているので、ドイツ軍先頭の第116装甲師団が、ちょうどマップ4枚の中央まで達した状態である。 パイパー戦闘団は残念だったが、その代わり第116装甲師団が頑張っているし(つまりパイパーの代わりに袋の鼠にされて壊滅するのは第116の意)、第2装甲師団はスカイライン・ドライブで暴れ、教導装甲師団はBastogneに達しているが、そこにはすでに第101空挺師団が……というこの戦況、初めてプレイしたバルジ戦ゲームで、12月18日の時点で、ごく自然にこういう状態になっているの、結構イイ感じじゃない? まあ、本作にも、史実に寄せるための陰謀ルールは存在するが、活性化が上手くいけば、今回の第116装甲師団のように、史実以上の進展を見せる部隊もあり、そのあたりのバランスは良好に感じた……
というあたりで、今回のソロプレイはここで状況終了。とりあえずソロプレイでも、キャンペーンが出来ると分かったし、BCSシステムの習熟や、選択ルールの味見という意味でも、収穫は多かった。
選択ルールと言えば、ターンが切り替わる度に、各師団の現状と命令をつき合わせ、細かく命令(と言っても移動先を決めるだけ)を変更するのも、ソロプレイ向きで良かった。なにしろ第3ターン時点で、ご覧のように、参加フォーメーションは40個を超えていたので、どの師団・戦闘団がどこを目指して進んでいるのか、命令をメモ書きしておくと、事前の計画を忘れずにプレイが進められた。この方法、他のゲームでソロプレイする場合でも役に立ちそうなので、いつか別のゲームでも試してみたい。
というワケで、2018年最後のウォーゲーム・プレイも終了。このように数日間、マップを置きっ放しにするソロプレイも、年に一度はやっておきたい。それには事前の準備も必要となるが、さて来年の年末は、いったい何をプレイしているだろうか……?