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【戦国群雄伝】「関八州古戦録」箱根の坂 (小田原征伐) Solo-Play AAR

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さてセットアップ編に続いてソロプレイ編。まず第1(3月第2週)ターン。先手・北条方は、各地の城に籠城しつつも、総大将・北条氏直隊1万6千だけは、小田原城を出て足柄城に布陣。徳川隊約3万との野戦に及んだ(双方山地ヘクスにいたので総大将同士の合戦にはならない)。北条方西方防衛線と呼ばれる、足柄城、山中城、松井田城のうち、第2ターン中に豊臣方がどれかひとつでも落としていないと-5勝利点となるため、この3城はすぐにでも落としたいところだ。

第2(3月第3週)ターン。豊臣秀次隊1万5千を主力とする本格的な山中城攻め(強襲)が始まった。しかし籠城する北条氏勝隊5千は鬼神の如く奮戦し、豊臣方の山内一豊田中吉政、蒲生郷成、大田一吉が次々討ち死に。最終的に3ステージに及ぶ強襲の末、山中城は落ち、氏勝隊は殲滅されたものの、豊臣方は総計31ステップを失うと云う大損害をくらった。

一方、足柄ルートを守る北条氏直隊も、本多忠勝榊原康政隊を撃退したものの、千葉清胤が討ち死にし、小田原城へ撤退。入れ替わりに小田原から内藤綱秀4千が足柄城に入ったが、徳川隊の強力な打撃力にかなうはずもなく、あえなく籠城。また松井田城も陥落し、上杉景勝真田昌幸隊は箕輪城へ前進。北関東では、豊臣方として佐竹氏、宇都宮氏、結城氏も動きだした。

第3(3月第4週)ターン。堀秀政率いる北国勢は、伊豆・韮山城を包囲。佐竹隊が笠間城を、徳川隊が足柄城を、上杉・真田隊が箕輪城を攻め落とした。またこのターン、ようやく山中城豊臣秀吉本軍が到着。秀次のふがいない山中城攻めに憤慨しつつも、部隊を再編成し、箱根を越えて小田原へと向かった。

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第4(4月第1週)ターン。前田利家隊が国峰城を、宇都宮・結城隊が壬生城を陥落。徳川隊がのんびり回復に徹するのを横目に、豊臣本軍は小田原城隣接ヘクスに展開。しかしこの時点ではまだ包囲に必要な100戦力(小田原の城レベル5✕20戦力)には達していない。また秀吉本隊は、ヘクス2038に一夜城を建設すべく、それに必要な50戦力を結集させつつあった。

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第5(4月第2週)ターン。秀吉+織田信雄隊により一夜城建設開始。小田原周辺には、豊臣秀次、秀勝、宇喜多秀家を中核とする100戦力が集まり、城の包囲も始まった。包囲は行動力3の部隊に任せ、行動力4の小早川隆景蒲生氏郷、そして水攻めボーナスのある石田三成は、相模・武蔵へ侵攻。佐竹隊は小田城を、徳川隊は津久井城を、上杉・真田隊は沼田城を、前田隊は厩橋城を奪取。ここから先は、ひたすら豊臣方の攻城戦が続く。

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第6(4月第3週)ターン。堀隊が韮山城を、前田隊が金山城を、上杉・真田隊が桐生城を奪取。

第7(4月第4週)ターン。小早川隊が小机城を、石田隊が玉縄城を、徳川隊が八王子城を、佐竹隊が土浦城を、宇都宮・結城隊が小山城を奪取。しかし周辺の城が次々落ちる中、このターン、小田原城の包囲はまったく進捗していない。

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第8(5月第1週)ターン。徳川隊が河越城を奪取。石田三成前田利長隊は「のぼうの城忍城を包囲。

第9(5月第2週)ターン。佐竹隊が江戸崎城を奪取。小田原城は耐久力8、士気-2。

第10(5月第3週)ターン。徳川隊が岩槻城を、小早川隊が江戸城を、堀隊が下田城を奪取。

第11(5月第4週)ターン。下田城陥落を見届けた直後、堀秀政が病没。上杉・真田隊が松山城を、徳川隊が古河城を、蒲生・織田信包隊が三崎城を奪取。

第12(6月第1週)ターン。上杉・依田・真田隊が館林城を、前田隊が鉢形城を奪取。石田隊も、無事に忍城を奪取。小田原城は、耐久力6、士気-3。

第13(6月第2週)ターン。一夜城が完成。史実(6月26日)よりやや早いか。徳川隊が関宿城を奪取。

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第14(6月第3週)ターン。小田原城は、耐久力2、士気-3。

第15(6月第4週)ターン。徳川隊が牛久城を、上杉・前田・真田隊が唐沢山城を奪取。

そして最終第16(7月第1週)ターン。佐竹隊が佐倉城を、小早川隊が東金城を落としたことで、小田原以外の北条方の城はすべて陥落。第2ステージで小田原城も、耐久力0、士気-3となり、落城した。

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シナリオ終了時の関東全景。徳川隊が打撃力にモノを言わせて、城を強襲しまくり、全16ターンで8カ所の城を奪取。上杉、佐竹あたりも強襲を多用したが、基本的には各隊じっくりと包囲で済ませた。ただ小田原城の包囲では、まるまる1ターン成果の出ない場合もあり、途中「大丈夫か?」と焦ったりもした。

そして戦巧者の徳川や上杉や小早川が次々城を落とす中、「お前も豊臣家の意地を見せてこい」とばかりに山中城攻めを任された豊臣秀次や、忍城攻略に送り出された石田三成が感じたプレッシャーはいかばかりか。そして送り出した身内連中に次々ポカをやらかされた秀吉の心中も……

対戦シナリオとして見ると、やはり一方的な包囲戦になるのだろう。もちろん氏直に足柄を、氏政に箱根を守らせて野戦をさせてもいいが、結局は今回のように、徳川に攻められた部分が崩れると思う。まあ、あまりバランスを問うテーマでもないだろうし、こうなるしかないテーマだとも思う。いっそこれ、豊臣方主体のソロシナリオとして割り切り、北条方を自動的に籠城させ、最終ターンまでに小田原が落とせるかをタイムレースとして楽しめれば良いんじゃないかと。ダイス目に祟られれば、最終ターンになっても小田原が落ちない可能性もままあるし。