「日本陸海軍はなぜロジスティクスを軽視したのか」を購入。ガダルカナル戦、インパール戦といった作戦レベルの兵站はもちろん、もっと根源的な、陸海軍の権威争いや人事的な問題、鉄道・海運・航空輸送といった物流システムの変化がメインに論じられている。いわゆる兵站業務には、さまざまな要素が関わるし、そのさまざまな部分に問題があれば、その末端で行われる軍事作戦も上手くいかないと。兵站業務を全体的なシステムとして捉え、整備していく思考や能力があれば良かったのだろうし、実際それに気づいていた人々もいたのだろうが、それもまたさまざまな問題に阻まれ、実現はできなかったと。まあ、今現在の社会や企業でもよく見られることなので、組織論として読んでも溜息が出る……