Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Company Scale System】「Saipan:The Bloody Rock」Dog Day Solo-Play AAR Part.2

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CSS:Saipan」上陸初日シナリオ「Dog Day」ソロプレイの続き。第3(1100時)ターンは、日本軍直接指揮チットから開始。日本軍第43師団砲兵は、先のターンで前進してきたアメリカ第8海兵連隊K中隊に砲撃を叩き込み、これを除去。その後に続く上陸チット時でも、ブルー2とレッド2海岸で海兵中隊各1個に臨機射撃を浴びせて、これも潰走⇨除去し、このターンだけで3個海兵中隊を血祭りに上げた。

しかしイベントで「玉砕」が発生。日本軍指揮官スタックひとつを強制的に玉砕突撃させろということで、あまり乗り気では無いが、レッド海岸で奮戦していたNambu大尉スタックを選択。上陸海岸めがけて突撃したものの、Nambu大尉隊はあえなく除去され、アメリカ軍としてはむしろありがたい展開に。 

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第4(1300時)ターン。アメリカ軍は、第2海兵師団と同師団第8海兵連隊チットを投入。一気に上陸堡の拡大に討って出た。特に第6海兵連隊K中隊は、Susupi湖の北岸を進撃して、日本軍第47混成旅団砲兵陣地の側面に突入。うるさい砲兵を直接排除しつつ、艦砲射撃も誘導しようという魂胆である。

そこでまたしても「玉砕」イベントが発動。そのK中隊に対して、日本軍砲兵を指揮していたNakashima中佐が、砲を放棄して、砲兵員による突撃を敢行。この無謀な攻撃も返り討ちに遭い、日本軍は貴重な砲兵ユニットをひとつ失うハメとなった。

このターンから、海岸にはアメリカ軍迫撃砲中隊も上陸しつつあり、その支援の下、Wallace大佐率いる海兵2個中隊が、Charan Kanoa北の日本軍スタックを白兵戦で殲滅。南からも、LVTアリゲーターと共に第4海兵師団スタックがCharan Kanoa市内に突入し、この街を南北から締め上げ始めた。

これに対して日本軍は、このターンに投入した第47混成旅団チットを使って、第4海兵師団めがけて間接砲撃の雨を降らせたが、あまり効果は無く。前線の日本軍スタックは、あちこちでタコツボを掘り、アメリカ軍の来襲に備えている。 

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第5(1500時)ターン。アメリカ軍は、ようやく戦力が整った第4海兵師団で攻勢に出るべく、第4海兵師団チット、同師団の第23、第25海兵連隊チットを投入。しかし続々と上陸する部隊が海岸で渋滞してしまい、なかなか良い位置に進めない。ただ、海岸に留まって渋滞していると、混乱マーカーが累積してしまうので、仕方なく第24海兵連隊の2スタック6個中隊が、Susupi湖南の沼地ヘクス(敵の射撃が当たりやすい)へ前進することに。その直後、日本軍の直接指揮チットが引かれ、すぐさま沼地の海兵隊めがけ間接砲撃が集中。2個海兵中隊が潰走に失敗し、一瞬にして除去された。

それでも第4海兵師団は、このターン、支援火器として戦車を受領しており、すぐさまこれを第24海兵連隊に配属。ヘクス34.39から35.39へ通る峠道を守る日本海軍の歩兵?ユニットに対して白兵戦を仕掛け、見事これを除去して、峠道を突破。日本軍砲兵陣地のど真ん中に躍り出た。これでうるさい砲兵陣地を潰せる……かと思ったが、よくよくルールを読み直すと、支援火器を配属するタイミングを間違えており、戦車を配属できるのは、次ターン以降だった。他の箇所でも戦車を適用して、あれこれ戦闘を解決してしまったので、こりゃいかんということで、今回のソロプレイはここまでとした。

感想。なかなか派手な展開のシナリオだった。日本軍が水際撃滅策を選んでいるため、もしかするとサイパン戦のクライマックスは、この上陸時なのかもしれない(上陸以後は掃討戦みたいなものか)。ここまでに除去されたアメリカ軍ユニットの数も、計8個中隊と結構な損害である。アメリカ軍としては、日本軍砲兵を艦砲や航空支援で制圧したかったものの、今回は海岸近くにいる日本軍の排除に使ってしまったため、そちらまで手が回らなかった。日本軍にしても、やはり海岸近くの前線にいる日本軍の回復に指揮ポイントを優先したため、砲撃チャンスを後回しにする場面もあった。そのあたりのマネジメントも面白かったし、また何回かプレイすれば、優先順位も変わってくるかもしれない。また完全フリーセットアップのキャンペーンシナリオもあるので、日本軍は水際撃滅ではなく、内陸誘引策を試してみるのも面白いかも。いずれにしろ、まずはこのシナリオで、上陸と序盤の戦闘に慣れるのが良いようだ。ただ、ルールの記述が曖昧だったり、レアケースにまで対応していないので「?」と感じる場面もたびたびあった。一応、修正されたCSS第2弾「Guam」のルールも読んでいるのだが……

ちなみにその「Guam:Return to Glory」も数日前、Comapass Gamesに発注済み(割引セールが明日までだったので)。今月中には届くはずなので、近々そちらにも触れてみる予定である。

【Company Scale System】「Saipan:The Bloody Rock」Dog Day Solo-Play AAR Part.1

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CSS:Saipan」のシナリオ3「Dog Day」をソロプレイ開始。このシナリオは、アメリカ軍のサイパン島南部への上陸初日を扱うもので、プレイ範囲はハーフマップ程度、全7ターンと、ようやく本格的な規模となっている。日本軍の配置は、ある程度自由に配置できるオプション1と、史実通りに配置が決められているオプション2があるが、今回はオプション2を選択。守る日本軍は、水際撃滅というドクトリンに則り、上陸海岸近くに集められている。増援も、最終(夜間I)ターンに1個大隊が来るだけだ。 

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アメリカ第2海兵師団が上陸する北部の海岸、レッド&グリーン・ビーチ周辺は、上陸堡の奥行きを確保するのが厄介かもしれない。Charan Kanoa飛行場ヘクスは、アメリカ軍が占領すべきヘクスのひとつだが、敵の射撃に当たりやすい(遮蔽物が無い)ため、迂闊に前進するのも躊躇われる。また日本軍は、上陸海岸に接するヘクスに戦車中隊を用意しており、史実でもこれが上陸海岸に突入しているので、日本軍としてはチャンスさえあれば、海岸突入も果たしたいところだ(日本軍が上陸海岸ヘクスを奪うと、奪回されるまで毎ターン勝利点が得られる)。 

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アメリカ第4海兵師団が上陸するブルー&イエロー・ビーチ 周辺には、椰子林が広がり、北部ほど険しい地形ではない。写真右に見えるAslito飛行場をアメリカ軍が支配すると、各ターンに登場する航空支援数に良い修正が付くので、キャンペーンではまず抑えておきたい目標ヘクスだ。

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まず第1(0700時)ターン。アメリカ軍の航空支援が5カ所に行われ、なんと早くも、北部の海岸で待ち構えていた日本軍第9戦車連隊第4中隊が一発で全滅。しかしその後の艦砲射撃は、12発中、命中3発(着弾のズレも判定する)とイマイチな出来。それでも海岸近くにいる日本軍重機関銃スタック(臨機射撃を複数回行える可能性がある)をいくつか混乱させ、なんとか上陸第一波は海岸にたどり着いた。北部では、レッド3ビーチとグリーン1ビーチが同じヘクスに漂着してしまい、オーバースタック状態となっている。 

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第2(0900時)ターン。日本軍は反撃のため、第43歩兵師団チット、第47混成旅団チットを購入してカップに投入(GTSでは師団チットは毎ターン無料でカップに投入できたが、CSSでは師団チットも有料化された)。イベントによって「日本軍第43師団長が自決したため師団の部隊練度が1下がる」という突発的なアクシデントもあったが、海岸で前線指揮を執るNambu大尉麾下のスタックが、第6海兵連隊E中隊に痛撃を浴びせて、これを潰走・除去した。

※潰走=部隊練度チェックに失敗したユニットが、師団司令部まで通過可能な経路をたどれるなら、いったん盤上から師団ディスプレイに戻されて、またゲームに復帰できるが、そうではない場合、永久除去となる。海岸にはまだ第2海兵師団司令部が到着していないため、チェック失敗⇨即除去、でいいと思うが、ルールにはあまりちゃんと書いていないような気が…… 

一方のアメリカ軍も上陸堡拡大のため、第2海兵師団チットを投入。上陸第一波の第8海兵連隊I+K中隊が、航空支援で混乱した日本軍第136連隊第3大隊第2中隊に対して、白兵戦を敢行。見事これに勝利して、ヘクス36.33へ前進した。しかし返す刀で、日本軍第43師団砲兵が、前進した2個中隊を砲撃し、潰走に失敗したI中隊が除去されてしまった。史実では、アメリカ軍は上陸初日に死傷者約2000人を出し、ほぼ12個中隊を失った計算だが、こちらのソロプレイでも早くも2個中隊を失う形となった……というあたりで、第3(1100時)ターンへ……

サイパンの戦い - Wikipedia

【Company Scale System】「Saipan:The Bloody Rock」Death Valley Solo-Play AAR

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昨日のシナリオ1に続いて「CSS:Saipan:The Bloody Rock」のシナリオ2「Death Valley」をソロプレイしてみた。このシナリオは、1944年6月23日(アメリカ軍上陸9日目)における、タッポーチョ山東の「死の谷」を巡る戦闘を扱っている。全6ターン。日本軍が立て籠もる岩場+塹壕or洞窟陣地をアメリカ軍が攻めるというオーソドックスな状況なので、いきなり夜間の玉砕突撃をやらせるシナリオ1よりも、入門者には向いていると思う。

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第1(0900時)ターン。イニシアチブ側のアメリカ軍は、派兵(Dispatch)ポイント2を払って、第27歩兵師団第165連隊フォーメーションから活性化。まずは日本軍陣地に接近しなければならないが、厄介なのが「パープルハート・リッジ」の向こうにあるヘクス46.30と46.29の洞窟である。洞窟内の日本軍ユニットには白兵戦が仕掛けられず、射撃するにも同一ヘクスに進入する必要がある。そして出来れば、工兵中隊を洞窟ヘクスに進入させ、工兵アクションを行わせて、洞窟を封鎖してしまいたい。しかし移動隊形の工兵ユニットは敵弾に当たりやすく(防御修整+2)、しかも46.31から46.30に進入しようとすれば、隣の45.30の日本軍スタックからも臨機射撃をくらってしまう。

そこでアメリカ軍は、スタックをバラしてまず1個歩兵中隊を先行させ、45.30からの臨機射撃を誘発。この臨機射撃によって歩兵中隊は潰走(盤外の師団ディスプレイへ退出)させられたが、45.30の日本軍スタックはそれ以上の臨機射撃が不可となった。アメリカ軍は、さらに1個歩兵中隊を46.30の洞窟ヘクスへ進ませ、洞窟内からの臨機射撃を引き受けてこれに耐え、ようやく臨機射撃がおさまったところで、工兵中隊を前進させた。この『囮を使って敵の臨機射撃チャンスを潰していく』テクニックは、ASLなど他の戦術級ゲームでも見られるが、先輩システムのGTSでは『部隊練度チェックに成功すれば何度でも臨機射撃できる(される)』ため、こういった手法は適用できない。

そしてこのターン、「玉砕」イベントが発動。日本軍前線の中央で指揮を執っていたAbe大尉が、早くも『もはやこれまで』と自暴自棄になり、塹壕から出て玉砕突撃を開始した。ちょうど目の前のアメリカ軍スタックは、すでに集中射撃(臨機射撃を不可とする代わりに射撃時の火力を1上昇させる)を行っており、この玉砕突撃に対して臨機射撃が行えなかったが、白兵戦でこれを殲滅し、いきなり日本軍戦線にぽっかり穴が開いてしまった。  

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第2(1100時)ターン。アメリカ軍工兵スタックは、46.30の洞窟封鎖に成功。しかしたとえ封鎖されても、隣接ヘクスにも洞窟がある場合、洞窟が繋がっていると見なされて、夜間浸透により逃げられてしまうため、その前に46.29の洞窟も塞ぐ必要がある。

またこのターンは、アメリカ軍の航空支援(毎ターン0~5箇所で行われる)が炸裂し、前線の日本軍は手酷く混乱させられた。なにしろ地上部隊からの攻撃では、岩場・塹壕・急斜面・ユニットの防御修整に阻まれ、滅多に射撃が当たらないが、航空支援には修正が一切入らないため、かなり頼もしい攻撃となっている(日本軍にとっては一番厄介かもしれない)。

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第3(1300時)ターン。アメリカ軍は、2つ目の洞窟を封鎖すべく、戦車の支援を受けた工兵中隊をヘクス46.29へ前進。そしてまたもアメリカ軍の航空支援が功を奏し、ヘクス45.30の日本軍スタックが殲滅された。アメリカ軍はこの間隙を突いて、「死の谷」の南端45.29と、タッポーチョ山の南44.30へ前進。 

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第4(1500時)ターン。アメリカ軍は、ヘクス46.29の洞窟を工兵中隊によって無事、封鎖。ヘクス43.30で頑強に粘っていた日本軍スタックも、航空支援で吹き飛ばし、遂に日本軍の第一線を殲滅した。

さて勝利条件としては現在、日本軍第43師団司令部があるヘクス44.28と、「死の谷」の中央ヘクス45.28をアメリカ軍が奪うと、日本軍の勝利得点が下がるのだが、得点が下がった状態で日本軍が師団チットを引くと、予備部隊を投入することができる。アメリカ軍としては、それはちょっと困るということで、あえて45.28を占領せぬまま、タッポーチョ山の攻略を開始……というところで、今回のソロプレイはお開きとした。多分あと2ターンあれば、残る日本軍も掃討されるだろう。

感想。イレギュラーな状況を扱うシナリオ1に比べて、非常にオーソドックスかつ手頃なサイズのシナリオだった。と言うかこの「Saipan:The Bloody Rock」には、小規模なシナリオが2つしかないので、事実上このシナリオ2が唯一遊びやすくてマトモなシナリオだと言えるかもしれない。

そしてこのシナリオ2に触れることで、アメリカ軍プレイヤーは日本軍陣地の攻略法を学べ、日本軍プレイヤーは狡猾な陣地の組み方を学べると思う。第1ターンのところでも書いたが、日本軍スタックは、その射撃ゾーンを複数組み合わせることで、十字砲火的な臨機射撃キルゾーンを作ることも出来る。これは実際、沖縄戦などでも見られた戦術で、やはりCSS/GTSの1ヘクス=500mというスケールでこそ再現されるものだと再認識した。

デザイナーのRoss Mortell自身、デザイナーズノートで『これまでの(1ヘクスが3.2kmで1ユニットが大隊規模の)太平洋戦ウォーゲームの日本軍は、ただその場に座って、死ぬのを待つような展開ばかりで退屈だった。しかしそれはゲームスケールが問題だった。1ヘクスが500mのCSSなら、日本軍プレイヤーは、いつ退却するか、いつ増援を送り込むか、いつ反撃するかという決断を楽しめる』というようなことを言っているので、その意図が汲み取れるシナリオだと思った。

また昨日に続いてGTSとの比較で言うと、師団チットでの第1アクションでも射撃が可能になったため、射撃機会が多くなったように感じる。ただしCSSでは師団チットも購入しなければカップに投入できないし、「1スタックから射撃できるのは1ユニットだけ」「臨機射撃は基本的に1回だけ」という制限も生まれたのだが、もしすでにGTSをプレイして、射撃チャンスが少ないなあ……と感じた方は、CSSの方が向いているかもしれない。射撃修正も少ないので、最終火力も求めやすいし。ただGTSの、やる気(部隊練度)次第でいくらでも臨機射撃できるところや、じっくりと攻撃の段取りに時間と手間をかけて、いざ連隊/戦闘団フォーメーションで攻撃!という仕組みも、それはそれでスリリングで面白いので是非是非。

【Company Scale System】「Saipan:The Bloody Rock」Shattered Jewels Solo-Play AAR

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昨年末に購入したCompany Scale System(CSS)第1弾「Saipan:The Bloody Rock」のシナリオ1「Shattered Jewels」を初めてソロプレイしてみた。本シナリオは、1944年7月6日夜から翌7日夜(アメリカ軍上陸22~23日後、キャンペーンで言えば終盤)にかけて、日本軍守備隊が『もはやこれまで』と自暴自棄になり、玉砕突撃を仕掛ける場面を再現している。

日本軍の万歳突撃は、士気が3上がった状態で白兵戦アクションが行えるが、敵弾にも当たりやすい(防御修整+3)ため、事前の臨機射撃でバタバタと薙ぎ倒される可能性が高い。さらに玉砕突撃となると、移動アクション後に、追加の指揮ポイントを消費することなく、白兵戦アクションが行えるが、個別スタックでの白兵戦のみとなる(万歳突撃では、複数スタックによる大規模攻撃が可能)。

このシナリオ1では、まず玉砕マーカーを置かれた日本軍の3スタックが、タコツボ(Foxhole)に入ったアメリカ第27歩兵師団第105連隊の陣地に斬り込みをかけ、その後のターンでも続々と玉砕スタックが波状攻撃を行い、アメリカ軍がそれを迎え撃つという、まるで昔のインベーダーゲームのような状況を再現する。そのインベーダーたる日本軍が、自分と同じ国の人間というあたりが、なんとも悲しいが……

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さて第1ターン。日本軍は、まずヘクス50.15のアメリカ軍歩兵中隊に玉砕スタック3個中隊を突っ込ませるも、あえなく全滅。次に日本軍は、アメリカ軍で唯一タコツボに入っていないヘクス49.14の2個歩兵中隊を狙ったが、臨機射撃で指揮官・梅津大尉と2個中隊を喪失。続く白兵戦でも、アメリカ軍の英雄カウンター、Baker一等兵の活躍もあり、3個中隊とも除去された。ただし使い切りであるBaker一等兵カウンターがいなくなった後、さらに2つ目の玉砕スタックが突撃。これまた臨機射撃で2個中隊を失ったが、残る1中隊が良好なダイス差を叩き出し(白兵戦は両軍がダイスを振って修整を適用した後その差を適用する)、アメリカ軍を混乱4(混乱としては最悪、あと1段階落ちると除去)に追い込んだ。しかし照明弾下にあった日本軍は、この後、アメリカ軍が直接指揮チットを引いた後、射撃を受け、最初の3スタックは完全に殲滅された。

続く第2ターンには、新手の玉砕スタック2個が登場したが、日本軍が動き出す前に、混乱4だったアメリカ軍スタックは混乱2にまで回復。それでも日本軍は突撃したが、やはり事前の臨機射撃でその大半を失い、続く白兵戦で殲滅……という展開だった。第3ターン以降もさらに日本軍は登場するのだが、まあ展開は同じだろうということで、ソロプレイはここまでとした。ただ今回はすべて失敗したものの、万歳/玉砕突撃そのものは、運良くダイス差さえ広がれば、劣勢な日本軍にもワンチャンあると思った。

感想。シナリオ1なのに、キャンペーン終盤でしか使わない玉砕突撃をやらせるあたり、良くも悪くもAdam節は健在だなと思った。まあ、たしかに万歳/玉砕突撃は、本ゲームの特徴的なルールなので、早めに触れて理解した方が良いのかもしれない。

それより、CSSそのものの基本的な処理確認に手間取ってしまった。最初はGrand Tactical Series(GTS)とだいたい同じだろうと思っていたが、実際にプレイすると意外に差異が多かった。

特に第1・第2アクションでも、基本的には同じアクションを行って良い、というのは大きな変更だと思う。1回の活性化で、移動・移動も可能。そのせいかGTSにあった強行軍ルールが無い。間接射撃・間接射撃もOK。ただし直接射撃・直接射撃はダメらしい。それから『師団チットの第1アクションでも射撃や白兵戦が行える』『スタックの中から射撃できるのは1ユニットのみ』『混乱したユニットが他のユニットの上に移動すると、他のユニットも混乱する』というあたりもGTSとは異なる。

またコマンドポイントは、直接指揮チットを引いた時にダイスを振って増加させる、というのは改良点かなと感じた。GTSでは、師団チットを引いた時にダイスを振ってコマンドポイントを増加させるが、そのせいで『コマンドポイントが無い時に直接指揮チットを引いてしまい、何もできずに終わる』という状況も良くある。CSS式なら、少なくともそういった状況は避けられるだろう。

まあ、自分も10年GTSをプレイしてきたので、もうGTSシステムが頭に入っている分、それが固定観念になって邪魔をしている部分もあるが、CSSにもルールの記述が甘い部分があるのも事実。そのあたりは、いずれシリーズが進むにつれ改善されるのだろうが、とりあえず今は本作をプレイして、CSSに慣れていこうと思う。

【Wargaming Column】ゆく年くる年2017

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2017年の購入ゲームは、5個+1冊+ASLの小物7点だった。ここ数年に比べればだいぶ買った方だが、それ以上に処分も進めたので、所有ゲームは大幅に減っている。春のゲームマーケットで買った中越戦争ゲーム「The Battle of South Caobang 高平南之戦」「Red Dragon Storm 赤龍暴風」セットもすでに売却済み。そこそこ面白かったが、シリーズものとして追いかける体力が無く、手放してしまった。

それを除いた今年の購入ゲームは「OCS:Sicily II」「OCS:Tunisia II」「GTS:Operation Mercury」「BCS:Baptism by Fire」「CSS:Saipan」と、5点中4点がMMP製品、しかもWWII地中海戦線モノだった。「OCS:Sicily II」に関しては、FORGER氏主催のキャンペーンゲームにも参加させてもらったし、その他のWWII地中海ゲームもすべてプレイしたので、2017年はまさに地中海Yearだったと思う。

その中でもベストワンを選ぶとすれば……ゲームとしての完成度から言えば「GTS:Operation Mercury」なのだが、むしろ良く出来過ぎていて、プレイした時『あっ、これは大丈夫だ。普通に面白い。じゃあ次に行こう』となってしまったのも事実。「OCS:Sicily II」と「OCS:Tunisia II」も、内容的には安定していた反面、驚きや新鮮味はあまり感じられなかった。 

その、驚き、新鮮味という点で言うと「BCS:Baptism by Fire」こそ、2017年のベストワンだった。BCSというシステム自体、まだ固まっていない部分もあり、完成度としては荒削りなのだが、プレイしてみると『えっ、そんな風に処理するの?』『なにその斜め上の発想!』というゲーム体験ができたので、非常に面白かった。ただ驚きや新鮮味を省いて考えると、微妙に自分の好みとは違う部分もあり、来年以降も購入するかは定かではない。WWII大隊級なら、自分の中ではGOSSの方が優勢なのだ。

そして年末ぎりぎりに購入したため、プレイには至らなかったが、もし「CSS:Saipan」をプレイしていたら、「BCS:Baptism by Fire」を抑えてベストワンになったかもしれない。まあ、CSSに関しては、2018年の課題として集中的に触れていきたい。

そのあたりを踏まえて、2018年に購入したいゲームを挙げると「CSS:Guam」「CSS:Montelimar」(こちらは3月発売予定)、そして数年前から欲しいと思っている「ASL:Hakkaa Päälle!」「ASL:Yanks 2nd」とそろそろ発売される「ASL:Forgotten War」は、きっちり揃えておきたいところ。そこまで買えば、いよいよ自分の中のラスボス的存在「GOSS:Atlantic Wall」が見えてくるか。余裕があればGMTの「Holland'44」に手を出し、プレオーダー中の「OCS:Smolensk」が出れば、それも……

プレイの方も、購入した新作はきっちり遊びつつ、その合間合間でASLをこなしていく、というのが定番化してきたので、それを続けたい。しかし2017年は、このBlogも久しぶりに50記事を書けたが、来年も今年ほど遊べるかは未定である。2018年は、ゲーム以外でいろいろありそうなので……

というわけで、今年遊んでいただいた皆様、どうもありがとうございました。

2018年も引き続き、ほぼ引退状態ですが、何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m 

【Advanced Squad Leader】「なぜ初心者プレイヤーに悪いことが起きてしまうのか」を訳してみた

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引き続き、「ASL Journal #8」(2010年発売)に掲載された入門記事「Agony of Defeat」(敗北の苦悩)を訳してみた。サブタイトルは「なぜ初心者プレイヤーに悪いことが起きてしまうのか」だが、なかなか魅力的な見出しである。筆者曰く『これまでのASL記事は、最適な戦術についての記事ばかりで、初心者の間違いを指摘するものではなかった』『対戦相手も、それを指摘するにはお行儀が良すぎる』としたうえで、この記事を『初心者に対する愛のムチ』だとしている。と言っても、書いてあることは、ASLプレイでのお作法ばかりで、特にキツい言い回しでもない。

本記事のアドバイスを、ざっと並べてみると『無闇にスタックするな』『最初の臨機射撃は機関銃だけで射撃し、次の臨機射撃は分隊の固定火力で撃ち、その後は連続臨機射撃で撃て』『残留火力を活かせ』『即応射撃を活かせ』『スカルキングを活かせ』『消極的に攻撃するな』『だからといって無謀に攻めるな』『戦力を集中しろ』『戦車は準備射撃をするのではなく、煙幕を張り、移動しながら機関銃を撃ち、相手のヘクスに突っ込んでフリーズさせろ』等々、先に訳した「あなたのASLプレイを上達させる13のステップ」でも言及される手筋が多い。まあ、それだけ定番のお作法なのだろう。

自分は、初心者にインストする場合、ルールを教えるだけでなく、対戦中にそういった手筋や選択肢まで教えるようにしていた。『今、そのユニットを臨機射撃しちゃうと、もう他のユニットは撃てなくなるよ』とか『今からこの建物ヘクスに移動するけど、建物に入ってから4火力+2修整で撃つ?それとも建物に入る前に即応射撃で2火力+0修整で撃つ?』とか。たとえ手筋を教えてそのゲームに負けたとしても、それはそれで良いのだ。初心者には、早めにルールとお作法を覚えてもらって、そこから先で、技量差の少ないプレイがしたいのだから。初心者が基本的な手筋を知ったところで、それを使うタイミングはやはりベテランの方が上手いだろうし。

ちなみに自分の場合、初心者との技量差が縮まった後は、『ほらほら、これ臨機射撃しなくていいのかな~』とか『そのヘクスなら白兵戦を仕掛けても勝てるんじゃないの~?』などと、正解のような間違いのようなジレンマを提示し、初心者が『いや、その半個分隊には臨機射撃しません!』などと決断してくれるのを楽しんでいた。それも一種のウォーゲームを通じたコミュニケーションという奴か?違うか?

【Advanced Squad Leader】「あなたのASLプレイを上達させる13のステップ」を訳してみた

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前々から「ASL Journal」等に掲載されている入門者向け記事を訳そうと思っていたが、ようやく年末になってヒマな時間が出来たので、まずは「Out of Attic #2」に掲載されている「13 steps to Improving Your ASL Game」=「あなたのASLプレイを上達させる13のステップ」という記事から訳してみた。これはアバロンヒル時代の「General vol.30 no.1」(1995年)に掲載されていたそうで、3段組とはいえ、たった2ページの記事である。

内容は、ASLのプレイに関する基本的なコツがまとめられており、いわく『スタックはするな(それより射撃グループを作れ)』『受け身になり過ぎるな(リスクを取る決断ができるのが良いASLプレイヤーへの第一歩)』『DR2でしか回復できない奴は回復させるな(DR2で回復すると戦渦が発生して狂暴兵化し、自殺的突撃をしてしまう)』『混乱した相手をさらに蹴飛ばせ(常に動揺状態DMにさせろ)』『利点を活かせ(静粛な分隊があるなら白兵戦に持ち込め、射程で優るならアウトレンジ射撃を心がけろ)』『装甲車両は、煙幕を張って、移動中射撃を行い、敵区域に突っ込ませろ(その全部が移動フェイズに行える。準備射撃をしたら、それでおしまいだ)』『装甲車両を敵区域に突っ込ませて、敵の強力なスタックを無力化しろ(いわゆるVBMフリーズ戦法。そのために装甲車両を犠牲にすることを躊躇するな)』『常に捕虜を取れ(ただし9-2以上の指揮官は殺せ)』『煙幕を多用しろ(敵に投げつけるなら白燐弾を投げろ)』等々。もちろん筆者本人も、そのすべてがいつも有効とは限らないし、そこがASLの面白いところだよねとは書いているし、自分も訳しながら、楽しく読ませてもらった。

しかし一番面白かったのは、13ステップの最後にある「Moral」の項目だった。ユニットの「士気」の話かと思ったら、プレイヤー自身の「品性」の話だったのだ。

この記事によると、どんなプレイヤーでも、不運や不利な状況によって、精神的に混乱してしまうことがあると。そうなったプレイヤーは、戦況を見直したり、部隊を再結集させるのではなく、自暴自棄に陥ってしまう……まあ、ウォーゲーマーなら(自分のこととしても、対戦相手のこととしても)一度や二度は経験があるだろう。それが最終ターンならともかく、第1ターンが不運だったからといって、いきなり第2ターンで自暴自棄になるべきではないと。

また『精神的に混乱したプレイヤーは、自分の4-3-6分隊が、30火力、修整-4で撃たれて、それに耐えられなかったとしても愕然とする』という書き方には、思わず苦笑してしまった。外野から見れば、そりゃ耐えるのは無理だ、諦めろと言いたくなる。また『対戦相手のダイスロールが全部(最悪の)11か12になりますように……と祈っているようなら、そのプレイヤーの品性は壊れている』という表現にも笑った。

そのように自分自身の品性が崩壊しそうになったら、冷たいコーラかビールでも飲むか、お風呂に入ってさっぱりしろ、とアドバイスしているのも微笑ましい。また、自分が不利な状況のゲームに戻る場合、そこから新しいゲームが始まるつもりになってやってみろ、というのも面白い。それはある種の心理的欺瞞だが、そういった精神的タフさは、ASLに限らず、すべてのウォーゲーム、ボードゲームにも当てはまるので、実はそこが一番役に立ったかもしれない……