Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Company Scale System】「Montelimar : The Anvil of Fate」Opening Blows : 11th Panzer Attacks ! AAR

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昨日は、8ヶ月ぶりにKarter氏と自宅会。まだCSSを対戦していなかったので、「CSS:Montelimar」の 「Opening Blows : 11th Panzer Attacks ! 」を選択。Karter氏はドイツ軍、自分は連合軍を担当。前回ソロプレイした時、ドイツ軍は西寄りの高地を目指したんだよと告げると、Karter氏は『ならば今回は東寄りで』と攻勢軸を決定。ちなみに両軍とも、相手に勝利ポイント(VP)を献上する形で増援部隊を獲得。なにせこれをやらないと戦車隊が出てこないので。 

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ドイツ第11装甲師団の各部隊は、東の平原に進出し、占領すればVPが得られるCleon d'Andran村(ヘクス4741)と、アメリカ軍砲兵陣地でもあるMarsanne(3635)へ接近。第3ターン(1100時)には、連合軍も派兵ポイント(DP)2を支払って、先手を取るチャンスがあったが、後々のことを考えてスルー。しかしこれが裏目に出た。ドイツ軍は、先に増援路でもあるMarsanneに砲撃を撃ち込み、この第3ターンにアメリカ軍戦車隊(M4シャーマン中隊✕2、M10駆逐戦車中隊✕1)が登場する前に、弾幕によってスムーズな前線到達を阻んできた。一方ドイツ軍には、早くも師団戦車大隊のV号パンター✕2個中隊が増援に登場。これが第11装甲師団チット、戦車大隊フォーメーションチット、直接指揮チットで3回活性化し、あっという間に前線展開を終えてしまった。さらに不運だったのは、アメリカ軍戦車隊が登場する前に、イベントで連合軍にヒーローマーカー(火力+1、防御修正-1、練度+2)が登場したこと。戦車隊登場後なら、M10あたりにヒーローを乗せて、V号パンターに立ち向かわせたかったが…… 

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対するドイツ軍には、第4ターン(1300時)、やはりイベントでヒーローが登場。これがV号パンターに乗り、『情け無用!ファイア!』とばかりに、森ヘクスに隠れていたM3スチュアート軽戦車中隊を一撃で全滅させ、Cleon d'Andran村に立て籠もっていたアメリカ軍歩兵中隊も榴弾で吹き飛ばす活躍。お前は、西部戦線版「黒騎士物語」か!

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このV号パンター+ヒーロースタックはさらに 、いまだ移動モードでのろのろと射撃位置に着こうとしていたM4シャーマン中隊を発見。これまた一撃でシャーマン中隊を撃砕する暴れっぷりを見せた。

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ドイツ軍もチットを購入するDPには苦しんだものの、常に戦車大隊チットを投入して突破口を開こうとした。最後はMarsanneの東で、生き残ったアメリカ軍戦車隊と睨み合う形になったが、第5(1500時)ターンまで終えた時点でドイツ軍22VP:連合軍11VPという、ダブルスコアで勝利した。もっともドイツ軍が除去した3ユニットは、すべてヒーロー乗車のV号パンター中隊だったが……。

一応それ以外の部分では、いつものように砲兵部隊による弾幕の応酬⇨双方、偵察装甲車を繰り出して、敵砲兵の位置を観測し、対砲兵射撃を誘導⇨その偵察装甲車を戦車で撃退という、ある意味、真っ当なWWII戦術戦闘が展開されていた。

またフランス国内軍(レジスタンス)が、ドイツ軍砲兵陣地を観測するために接近し、それを阻止するため、高射砲を失って歩兵化したドイツ軍高射砲(の要員)大隊が戦うという「ラスト・オブ・カンプフグルッペ」的な展開も……

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今回Karter氏は、GTSプレイ経験あり、CSS未プレイという状態だったが、やはり『たしかにGTSよりシンプルになっているけど、簡単になったというほどではないし、大味になったような気もするし、システムの微妙な差を覚え直すのがちと面倒……』という、共通した感想だったようだ。

自分個人としては、やはり戦車戦になると、CSSの大味さが見えてくると感じた。GTSの「射距離による火力の減衰」はCSSには無いし、単一装甲目標への射撃結果は「全滅」か「潰走」という二択だし。また砲兵と前線部隊の紐付け的制限(今、この砲兵中隊は、この前線部隊の支援砲撃を行っているので、他の部隊からの支援要請は通じにくい)も無いので、そのあたりのユルさも気になっている。なので個人的には、GTSCSS、どちらか選べと言われたら、迷わずGTSを選ぶだろう。

しかしCompass Gamesのプレオーダーには、「Tinian」に続いて、遂に「Novorossiysk」「Fulda Gap」が登場。このシステムでのWWII東部戦線、1980年代WWIIIモノともなれば、興味津々である。GTSも1944年のバルジ戦を扱った「Race for Bastogne」がプレオーダーに上がったし、そういったラインナップを見ていくと、やはりこれからも引き続き、GTS/CSSは要注目ということか。

http://www.multimanpublishing.com/tabid/59/ProductID/361/Default.aspx

https://www.compassgames.com/preorders/css-the-little-land-the-battle-for-novorossiysk.html

https://www.compassgames.com/preorders/fulda-gap-a-css-game.html

【Operational Combat Series】「Smolensk : Barbarossa Derailed」Campaign 8-26 July Solo-Play AAR

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「OCS:Smolensk」のキャンペーンに再挑戦してみた。前回は、ドニエプル河を渡る際に架橋マーカーを2つ使ってしまったが、今回は頑張ってBykhovを橋頭堡にする予定。しかし3つしかない建設マーカーは、架橋に1つ、飛行場に2つだと思うが、まだ飛行場をどのあたりに建てるかがよく見えていない。 

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まず第1(7月8日)ターン。懸案のBykhov(ヘクス1305)に立て籠もるソ連第5空挺旅団は、ドイツ第3装甲師団の慎重な攻撃で除去したものの、このターンでは渡河に至らず。Mogilev(1510)に迫った第10装甲師団も、オーバーラン✕2で攻め込んだものの、DR(ダイスロール)2というていたらく。

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航空支援も、前回同様、命中が2/8という有様だったが、北部では、第7装甲師団がVitebsk(1927-28)を占領している。 

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第2(7月12日)ターン。Bykhovの橋頭堡から、第3装甲、第10装甲擲弾兵、SSライヒ師団が渡河。Mogilev北の陣地を攻めた第10装甲師団は、ソ連第100歩兵師団(AR3と頼もしい)に逆奇襲6シフトを喰らって、2ステップロス敗退。

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北部では、突出した第20自動車化擲弾兵師団が、ソ連軍歩兵の補給線妨害に遭っている。 

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第3(7月15日)ターン。なんとドイツ軍の増援SP(補給ポイント)が最低の3に決定。これ、あれだ。もし史実で起きていたら、グデーリアンあたりが戦後に回想録で『あの時、我が軍に十分な補給さえあれば、スモレンスクを早期に陥落できたのに』とか書かれてしまう奴だ。

仕方なく、このターンは攻勢を控え、次ターン以降の攻勢準備とした。ちょうど中央の戦線には、増援の歩兵師団が到着し、翌ターンのShklov(1614)での架橋を待つことに。

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南部も補給不足のため、いったん停止。一応、燃料の要らない第1騎兵師団が打って出たが、DR2で退却……。対するソ連軍は、この機に乗じて、前線から歩兵師団を後退させ、戦線を繕うことに。その背後には、予備モードにした砲兵部隊を配置し、リアクションでドイツ装甲師団を迎え撃つ構え。

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攻勢を控えるとは言え、北では、後方を遮断された第20自動車化師団を救うため、第12装甲師団が出動。とりあえず第20師団に補給線は通したものの、第12装甲は、オーバーラン✕2で2ステップを喪失。このようなソ連軍の受動的反撃により、ドイツ軍の切っ先も徐々に鈍りつつある。

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第4(7月19日)ターン。地図北端から、第19装甲師団、第18自動車化擲弾兵師団が登場。Smolensk街道を目指して南下開始。

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中央では、Shklovに架橋マーカーを配置。ドニエプル対岸へ部隊が送り込まれたが、ソ連第1機械化師団を中心とする反撃によって、突撃砲大隊1、装甲猟兵大隊1が除去され、渡河点は1ヘクスのみに封じ込まれている。

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南部では、Mogilevが包囲完了。唯一立て籠もるのは、精鋭NKVD連隊。ドイツ軍は、いまだ補給ポイントが少ないため、各師団から歩兵連隊を抽出して戦線を構築。 第3装甲師団は、ソ連第50戦車師団を襲ったものの、ここでもDR2が出て1ステップロス。

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第5(7月22日)ターン。Mogilev陥落。このターン、ようやくドイツ軍の前線補給も回復し、装甲師団群も息を吹き返した。Mogilevから進出した第4装甲師団は、オーバーランで歩兵師団を蹴散らしたうえ、ソ連第21軍司令部に肉薄。あいにくソ連軍のリアクション砲撃で混乱(DG)したが、ようやくの前進である。

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北部では、第19装甲師団オーバーランで敵歩兵師団を除去し、敵の補給ポイント1SP2Tを奪ったうえ、ソ連第19軍司令部に接敵(しかし攻撃自体は痛み分けのAo1Do1)。

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中央では、渡河点から進出した第10装甲師団が、ソ連第1機械化師団に手痛いダメージを与え、第17装甲師団は、Orsha北で粘っていた陣地へ突入。しかしOrsha包囲には、まだほど遠い……

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第6(7月26日)ターン。北部では、燃料不足で待機させられていた第20装甲師団が、一躍前進。しかし第12装甲・第20自動車化師団は、依然、Rudnyaで停止中である。 

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中央では、Shklov橋頭堡が拡大中。

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南部でも、Mogilev攻囲部隊が前進に転じているが、ソ連軍も整然と防御線を構築中。

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……というあたりで、今回のソロプレイは終了。二度目は、もう少し上手くやれると思ったが、全然そんなことはなかった(^_^;)  まあ今回は、序盤でドイツ軍の補給不足もあったが、やはり史実同様、第3ターンにSmolensk攻略というのは、かなりハードルが高い気がする。もっとも、ゲームデザイナーHans Kishel+デヴェロッパーJohn Kisnerというコンビの、1940年フランス戦を扱った「OCS:The Blitzkrieg Legend」もこのようなプレイ感だったので、本作も『電撃戦は楽ではなかった』シリーズなのかも。

【Operational Combat Series】「Smolensk : Barbarossa Derailed」Campaign 8-19 July Solo-Play AAR

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日本各地からプレイ報告が上がる中、こちらも「OCS:Smolensk」のキャンペーンシナリオを味見することに。しかしマップ1枚とは言え、さすがOCS東部戦線。1人でセットアップしたら、結構疲れたので、初日は並べるだけで終了…… 

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さてプレイ開始。第1(7月8日)ターン。ドイツ軍は、最大のSP(補給ポイント)11を獲得。よしよしと思ったのもつかの間、南部で第3装甲師団が、渡河点であるBykhov(ヘクス1305)を攻撃したものの、ソ連第8空挺旅団(AR4)に撃退され、停止。ドイツ空軍も、8カ所で爆撃を行うも、目標を混乱(DG)させたのは1カ所だけというていたらく。早くも作戦が脱線(Derailed)し始めた…… 

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北部では、先にプレイした練習シナリオ通り、第1ターンのみでVitebskを奪取。ソ連軍は、ここでは反撃を加えず、後退して戦線を整えることにした。 

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第2(7月12日)ターンもドイツ軍先攻。第3装甲師団は、いったんBykhovで渡河したものの、またもソ連第8空挺旅団を斬り込み役とする果敢な反撃により、橋頭堡を守っていた歩兵連隊が除去されるハメに。そして要衝Mogilev(1510)に対しては、第10装甲師団とSSライヒ師団が共同攻撃をかけたが、立て籠もる第38NKVD連隊(AR4)が自らを犠牲にしてこれを死守。グデーリアンの第2装甲集団の道、険し、である。

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中央のOrsha(1818)では、両軍ががっぷり四つに。 

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第3(7月15日)ターン。ドイツ軍は、ヘクス1309に架橋し、第3装甲師団、第10自動車化擲弾兵師団、第1騎兵師団をMogilevの後方へ送り込み、これを包囲。ターン裏のソ連軍補給フェイズで、包囲下の部隊が続々と損耗・除去されたが、まだMogilev市内には部隊が2ステップ残っていた。これを救出せんと、ソ連戦車師団✕2による解囲攻撃が行われたが、第3装甲師団III-6戦車大隊が独力で撃退している。 

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Orsha正面にも、増援のドイツ軍歩兵師団が到着し、いざ正面攻撃……と思いきや、逆奇襲6シフトをくらって2ステップロス敗退という憂き目に。グデーリアンの心痛やいかばかりか…… 

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一方、ホト率いる北部の第3装甲集団は、第7装甲師団を先頭にSmolensk街道へ南下せんとしたが、Rudnya(2523)に立て籠もるソ連第127歩兵師団(AR3、このゲームに登場するソ連歩兵師団としては精鋭)が、爆撃で混乱しながらも、この攻撃を跳ね返している。一応、史実では、この7月15日ターンにドイツ軍はSmolenskを攻撃している。史実に沿わせるには、かなり修練を積まねば……

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第4ターンもドイツ軍先攻。Mogirevは、このターンに補給切れで陥落。ドイツ軍第3・第4装甲師団は、先のターンで解囲攻撃をかけてきた2個戦車師団を葬り、一気に突破口を開いた。ここから先、ソ連軍戦線は皆無に等しく、無人の野を行くが如しの状況だが、 補給線を鑑みるに、どこかでエクステンダーを用いなければならないような……(この時点まで、ちゃんと考えていなかった)

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ドイツ軍は、Orshaの南でも架橋マーカーを使用。第18装甲師団、第29自動車化擲弾兵師団を対岸へ送り込んだが、Orsha包囲にはほど遠い。

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北部では、再び第7装甲師団がRudnyaを攻めるも、またしてもソ連第127歩兵師団が頑強に抵抗し、Smolensk街道への道を塞いでいる。しかしこのターン、地図北端から登場したドイツ第19装甲師団、第18自動車化擲弾兵師団もSmolenskへ向かって南下。ソ連軍も、後方は手薄なので、とても守り切れるとは思えない…… 

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と、今回は第4ターンまで進めて終了。 まあ、初見の味見なので、とりあえず大まかなイメージだけつかめば良いかなと。それにしてもドイツ軍は進めていないし、だからと言ってソ連軍が守れているわけでもない。どちらもヘタを打ち合って、こうなったという感じ。ドイツ軍が、何ターン目にエクステンダーを組んで、どこで補給線を伸ばすかも全然考えていなかったし。一応、最後の写真を見ても分かるように、Smolensk街道の南で、ソ連軍がスカスカになっているので、そのあたり、どう攻めるか、どう守るか。

ドイツ軍も、多少無理をして攻撃・突進しなければならない場面も多々あり、そこにソ連軍が付け入る隙があるように見え、実際に反撃するあたりが、プレイ感としては好印象。まあ、どうしてもOCS東部戦線なので、プレイヤー負担が重くなってしまうが、マップ1枚に収まっているところは、ありがたい。ただし、ゲーム全体を上手く回そうとするには、まだまだ修練が必要だなと……

【Operational Combat Series】「Smolensk : Barbarossa Derailed」Vitebsk AAR

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今日は、秋葉原イエサブにてN村氏と「OCS:Smolensk」の「Vitebsk」シナリオを対戦……というか、N村氏の「OCS:Smolensk」初プレイ&検証にお付き合いという感じで。当然、N村氏がドイツ軍を担当。 

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先日の自分のソロプレイとは異なり、N村ドイツ軍は、ソ連第18戦車師団を放置。まずは第12装甲師団で、Vitebsk前面に陣取るソ連第14戦車師団オーバーランで吹き飛ばした。その後さらにVitebsk南ヘクスへ攻めかかるも、さすがに守備隊を除去しきれず。ならばと第7装甲師団が、やはりオーバーランで攻めかかり、見事にVitebsk南ヘクスを奪ったうえ、さらにVitebsk北ヘクスをも襲い、これを奪取。予備に指定していた第20自動車化擲弾兵師団が、Vitebsk北ヘクスに入り、守りを固めた。ソ連軍は、返す刀で3個歩兵師団による反撃を試みたものの、守りの堅い大都市に対して最低比率の戦闘比では効果があるはずもなく、2ステップロスして敗退。ドイツ軍の勝利と相成った……とまあ、実質プレイ時間は小一時間。そこからは、いつものように輪講会。

恐らく今回のプレイが、このシナリオの最適解であろうと。最終的にソ連軍の反撃に耐えうるSP(補給ポイント)を残すには、攻撃ヘクスを3カ所に絞り、ソ連第18戦車師団はスルーと。ドイツ第20装甲師団を使う余裕も無し。もちろんそこはOCSなので、いくら最適解でも、逆奇襲を喰らったり、爆撃が失敗すると、それをカバーする時間もSPも無いのが厳しいし、その厳しさがあるのが面白いと。

ただし本格シナリオやキャンペーンで、このシナリオと同様にユニットを動かすかと問われれば、それはまた違うと。よくOCSでは「たとえミニシナリオでも、キャンペーンプレイのようにプレイすべし」とは言われるが、さすがにこのシナリオは、パズルを解くように、あくまでシナリオ向けの駒さばきになるかと思う。恐らくソ連軍も、本格シナリオとなれば、無駄な反撃はせず、後退するだろう。そういった可能性を見据えつつ、本格シナリオに挑むのが良さそうだ。

その「OCS:Smolensk」本格シナリオも、フルマップ1枚とは言え、ユニット密度も高く、入門プレイヤー1人で全軍を指揮するのは、かなり難儀なのでは?という予想。ドイツ軍の進撃路も、補給線を鑑みると、なかなか難しい部分もあり、そろそろ海外OCSプレイヤーの盤面を見て、参考にしましょうかというあたりでお開きとなった。自分も次は、初期ショートキャンペーンに挑みたいとは思うのだが…… 

【Operational Combat Series】「Smolensk : Barbarossa Derailed」Vitebsk Solo-Play AAR

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「OCS:Smolensk」のカウンターを切り離したので、導入シナリオ「Vitebsk」をソロプレイしてみた。前回の記事で『個人的には、OCSであまり短いシナリオはやる気がしない』とは書いたものの、フルサイズのシナリオに向き合う時間がなかったし、とりあえずの通過儀礼(イニシエーション)ということで。

「Vitebsk」シナリオは、1ターンのみ。ヘルマン・ホト上級大将率いるドイツ第3装甲集団の3個装甲師団+1個自動車化師団が、Vitebsk市街2ヘクスを5SP(補給ポイント)のみで奪うことを目的とする。ユニット自前の弾薬ルールは使用不可。各装甲師団と自動車化師団のトラックには燃料が入っているため、動けることは動けるが、戦闘に使えるSPが5に限られているというあたり、パズルとして考えると、なかなか面白いバランスだと感じた。Vitebsk市街2ヘクスと、その前哨2ヘクスを5SP以内で攻撃するとなると、砲兵の使用は厳しく、SPを消費しない爆撃を活用するしか。ちなみに例の如く、選択ルール21.2の「ステップに比例した戦闘力」は適用と。

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まずは、あまり考えずにプレイしてみたが、Vitebskの南から攻めたドイツ第7装甲師団は、順調にソ連第18戦車師団(事前爆撃により混乱済み)を後退させ、突破モードでVitebsk南ヘクスへ隣接。しかしVitebsk正面に陣取るソ連第14戦車師団への爆撃は効果が無く、攻め寄せた第20自動車化師団も攻撃ダイスが(最悪の)2で、双方1ステップロスしたのみ。AR(アクションレーティング)差4があれば何とかなるかと思ったが、そんなことは無かった。北西から攻めようとしたドイツ第20装甲師団も、ソ連第186歩兵師団を1ヘクス後退させただけでストップ。いや、むしろこちらは攻撃する必要なかったか、補給ポイント的に。突破フェイズで、予備に指定していたドイツ第12装甲師団ソ連第14戦車師団を蹴散らし、ドイツ第7装甲師団がVitebsk南ヘクスを占領したものの、ここで補給ポイントがゼロに。あと少し補給ポイントが残っていたら、さらに予備モードにしていたドイツ第900歩兵旅団も投入できたはずなので、やはり第20装甲師団の攻撃はムダだったようだ。  

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ということで、さっさと盤面を巻き戻し、第2戦スタート。今回も第7装甲師団は、順調にソ連第18戦車師団を撃破して、突破モードでVitebsk南ヘクスへ隣接。しかしソ連第 14戦車師団への爆撃は、またも外れ、第12装甲師団による攻撃も失敗。ここまでは、第1戦とほぼ同じ。その後は、予備に指定していた第20自動車化師団が、突破フェイズの移動セグメントで第14戦車師団(残り1ステップ)に対して、やや危険ながらもオーバーランを敢行し、これを撃破。さらに第900歩兵旅団がVitebsk南ヘクスへ、これまた無茶気味なオーバーランをかけ、奇襲とダイス目に助けられ、どうにか守備のソ連第162歩兵師団+民兵スタックを街から叩き出した。さらに第7装甲師団の一部(都市攻撃に向いている歩兵やオートバイ兵)が、川を渡って北岸のVitebsk中心ヘクスを攻め、これを奪取した。

ソ連軍は、返す刀でVitebsk中心ヘクスに入った第7装甲師団スタックに砲撃をかまし、これを混乱させた後、3個歩兵師団(実質1.5個師団)による反撃を試みたが、再奪取はならず、ゲームエンドとなった。第7装甲師団スタックは、混乱と戦闘補給無しだったので、戦闘力1/4だったのだが。それでも最後のソ連軍の反撃は、自分でもシナリオ的なプレイだと自覚しているし、キャンペーンプレイなら行わないと思う。ただ一応、このシナリオ内でも最後に殴り返せるチャンスはあると。

全般的に、ドイツ軍側に立てば、パズル的な思考で、ムダ無く効率的な攻撃を覚えられるシナリオだと思った。巻き戻しも簡単なので、何度かプレイして、スタックの攻撃順や、オーバーラン、爆撃、ヒップシュートの使い方が学べるかなと。

【Operational Combat Series】「Smolensk : Barbarossa Derailed」

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プレオーダーしていた、OCS(Operational Combat Series)の第17弾「Smolensk:Barbarossa Derailed」が到着。本作は、その名の通り、1941年7月8日~9月8日にかけてのスモレンスク周辺の戦闘を扱っている。なんとなくOCS版「Panzer Gruppe Guderian」といった趣である。

本作は、フルマップ1枚と手頃だが、同じく1マップの「OCS:Reluctant Enemies」はシリア戦線というお題がマイナーだったし、やはり1マップの「OCS:Sicily II」は陸海空の統合作戦が味わえる反面、航空・海上ルールの比重も高く、敷居の高さがあった。その点、本作は陸上戦闘メインだし、ウォーゲーマーには知名度のあるテーマなので、OCS入門者には一番向いているかもしれない(本作のみの特別ルールも、たった4ページしかない。慣れていれば直読みでイケるレベル)。 

そしてこの「Barbarossa Derailed(脱線したバルバロッサ)」というサブタイトルは、日本でも「詳解 独ソ戦史」でお馴染みのDavid.M.Glantzの著作から取られていると思う。この著作、スモレンスク戦だけで4分冊という大ボリュームなのだが(自分も全部は読み通せていない)、実はドイツ軍のソ連侵攻・バルバロッサ作戦は、開戦序盤の、このスモレンスク戦から脱線していた、綻びが見え始めていたという解釈で書かれている。ソ連軍は、大規模な反撃には成功しなかったし、スモレンスクも奪われてしまうものの、各地で果敢な反撃を見せ、ドイツ軍の電撃突破を封じて『フランスとは違うのだよフランスとは!』と思い知らせたらしい。またドイツ軍は、鉄道のゲージ変換の遅れに伴う補給の遅延にも苦しんだようで、そのあたりの解釈が本作にも反映されているようだ。他にもスモレンスク戦に関しては、David.Stahelの著作も参考になると思う。 

Operation Barbarossa and Germany's Defeat in the East (Cambridge Military Histories)

Operation Barbarossa and Germany's Defeat in the East (Cambridge Military Histories)

 

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1枚のみの地図盤は、オルシャ~スモレンスク~ヴィヤジマに至る街道を中心に。「OCS:Guderian's Blitzkrieg II」の地図盤と繋げてみると、モスクワが遙か彼方に…… 

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こちらは、ドイツ軍のカウンターシート。「OCS:Guderian's Blitzkrieg II」とほぼほぼ同じなので、特に目新しい部分は感じず。しかしこれだけ強力な装甲師団ユニットがあっても、各ターンに届く補給ポイントは、ゲーム前半(8月19日以前)で平均7、後半になると平均3と目も当てられなくなる。このあたりも、ドイツ軍が、早くもこのスモレンスク戦の時点から補給に苦しんでいたという解釈の反映だろうか。

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驚いたのは、ソ連軍に複数ステップの戦車師団ユニットが登場し、20~14戦力が与えられていること。「OCS:Guderian's Blitzkrieg II」では、6戦力の戦車旅団か、4戦力の戦車大隊ばかりで、正直、反撃する気も起きない能力値だったが、これなら一応、戦力だけはまともに見える(AR=アクションレーティングは、相変わらず低い1のままだが)。もちろん、いくら戦力が高くても、さすがにAR1では単独で反撃する気にはならないが、AR3のオートバイ連隊と組み合わせれば『ワンチャンあるかも?』と思えるかもしれない。いやそれよりも、AR4の精鋭NKVD国境守備隊の上にこの戦車師団を置いて隠し、攻めてきたドイツ軍にはAR4で逆撃を……

そう言えば田村尚也氏の「各国陸軍の教範を読む」でも『ソ連軍はスモレンスク戦で、整然とした攻撃をしようとしても無理だったが、これを遭遇戦と捉えて、損害が出ても良いから、とにかくドイツ軍装甲師団の足止めをした』と書かれていたが、そういった徒花的な攻撃を仕掛けるためにも、この戦車師団ユニットが必要なのだろう。恐らくARの低さから、ソ連軍の攻撃はほとんど失敗に終わるだろうが、そこはOCS、どこか一カ所ぐらいは思わぬところで反撃に成功する可能性も微かに……

各国陸軍の教範を読む (ミリタリー選書 38)

各国陸軍の教範を読む (ミリタリー選書 38)

 

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予告通り、60個以上のOCSシリーズ訂正カウンターが付属。 

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OCSの基本ルールは、v4.3に更新。大きな変更はなく、明確化とエラッタの反映が主のようだが、まだ細かい部分は未確認。チャートもレイアウトが変わったが(青い……)、こちらも数値的な変更は無いと思う。太字を多くして読みやすくしたのは、OCSプレイヤーの高齢化に対応したのかも?

収録シナリオは、導入用の「Vitebsk」(1ターンのみ)、フルキャンペーン(19ターン)、ショートキャンペーン(8ターン)含めて、7本。個人的には、OCSであまり短いシナリオはやる気がしないので、とりあえずショートキャンペーンから味見をしてみようと思う。

【Company Scale System】「Montelimar : The Anvil of Fate」Opening Blows : 11th Panzer Attacks ! Solo-Play AAR

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CSS:Montelimar」のシナリオ3「Opening Blows : 11th Panzer Attacks !」をソロプレイしてみた。本シナリオは、先にプレイしたシナリオ1と2を合併させた形で、1944年8月22日のドイツ第11装甲師団による攻撃を、0700時~2100時ターンまでの全8ターンで再現するもの。

攻撃側のドイツ軍は、事前に東か西か、自軍の主攻勢軸を密かに定め、それによって連合軍の拠点を奪った際の勝利得点が変わってくる。西寄りなら、連合軍の高地陣地(ヘクス1843の300高地、ヘクス2343の294高地)にぶつかってしまうが、部隊は集中しやすい。東寄りなら、連合軍もまばらに展開しているため攻めやすいようにも見えるが、中央突破を図る形になるので、複数方向から逆撃を喰らう可能性もある。東西どちらを主攻勢軸にするか考えさせられる分、面白いシナリオだと思う。今回は、西寄りの策を取ったが、さてどうなるか。

また両軍ともに、相手に勝利得点を献上する形で増援部隊が得られる。ドイツ軍は、装甲擲弾兵1個大隊とV号パンター戦車2個中隊、連合軍はM4シャーマン戦車2個中隊とM10駆逐戦車1個中隊。先のシナリオ1と2では、イベントのダイス目次第で登場するかどうか分からなかった戦車隊が、ここでは勝利得点さえ払えば必ず登場するので、戦車戦を体験したい方は、このシナリオ3を選択するのが吉かと。今回も当然、両軍の増援を出すことにした。

それからシナリオ特別ルール1の「ドイツ軍の補給不足(German Supply Shortages)」は、特別ルールではなく、ダイス目1のイベントとのこと(Board Game Geekにデザイナーからの解答あり)。

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さてソロプレイ開始。第1(0700時)ターン。先陣を切って登場したドイツ軍第11装甲師団の捜索大隊は、Montelimar市を通過し、奪取目標のひとつである300高地を目指した。第3中隊は早くも高地麓のCharge(1744)に達したが、連合軍はこれをM8装甲車中隊と阻止砲撃で牽制。また後方に控えていたM3スチュアート軽戦車中隊も、捜索大隊の本部に肉薄している。同時に登場したドイツ軍第71高射砲連隊(高射砲は持たず歩兵化しているが)は、徒歩でMontelimar市を通過中。 

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第2(0900時)ターン。ドイツ軍第71高射砲連隊と足並みを揃えて、このターン増援の第11装甲師団第110装甲擲弾兵連隊がSauzet(2644)へ突進。この村に陣取るButler任務部隊の司令部に襲いかかった。連合軍は、東に配置していた第132、第133野戦砲兵大隊を西に配置転換し(そうしないと主戦場を射程内に収められない)、猛砲撃を加えてドイツ軍の前進を阻み、Chargeに達したドイツ軍中隊を吹き飛ばした。 

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第3(1100時)ターン。連合軍は、TF Butler司令部に迫ったドイツ軍1個中隊を砲撃で吹き飛ばし、M8装甲車中隊2個で、逆に第110装甲擲弾兵隊司令部を襲わせた。しかしドイツ軍もMontelimar市内に配置した砲兵部隊から阻止砲撃を浴びせ、フランス国内軍1個中隊を除去。手の空いた第71高射砲連隊は、294高地に取り付いている。

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またこのターン、増援として登場した第11装甲師団第111装甲擲弾兵連隊は、ほぼガラ空きになった東へ突進。奪取目標のひとつ、Cleon d'Andran(4741)に迫っている。連合軍もこのターン、増援のM4戦車2個中隊、M10駆逐戦車1個中隊が登場しているが、あいにくまだ前線には達していない。

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第4(1300時)ターン。このターンは、ドイツ軍の大攻勢となった。まず第110装甲擲弾兵連隊が、間接砲撃と射撃によってTF Butler司令部を除去。続いて第71高射砲連隊が294高地に立て籠もっていたアメリカ軍中隊を潰走(Rout)させたが、すでにButler司令部は除去されていたため、この中隊は盤上に復帰できず、事実上の除去と相成った。続けて、このターン増援の第15装甲連隊のV号パンター2個中隊が来援。邪魔なM8装甲車中隊を瞬殺し、そのまま北へ突破を開始した。

これに対して連合軍も、増援のM10駆逐戦車を東から、M4戦車中隊を北から送り込み、ドイツ軍の突破を防ごうとしているが、ドイツ軍は、75mm対戦車砲を据えてM10駆逐戦車を牽制している。

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さらに東では、第110装甲擲弾兵連隊が、指揮官Ruepprecht少佐自ら白兵戦を指揮して、Cleon d'Andranを奪取。連合軍は、M4戦車と間接砲撃で阻止を図るが、なにせ手数(ユニット数)が足りなすぎる……

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第5(1500時)ターン。両軍戦車隊は、至近距離で撃ち合うも、どちらも決定打が出ず。294高地を落とした第71高射砲連隊は、続いて300高地にも向かっている。

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あとまだ3ターン残っていたが、あいにく時間切れにて今回はここまで。とは言ってもこの時点で、連合軍は勝利得点34点(ユニット除去10点、拠点支配14点、増援10点)、ドイツ軍は勝利得点38点(ユニット除去25点、拠点支配10点、増援3点)であり、このままドイツ軍有利に展開するかなと思う。連合軍としては、序盤でドイツ軍偵察大隊を警戒し過ぎ、Butler司令部に敵を近づけてしまったのが敗因のひとつ。M3軽戦車とM8装甲車で薄いながらも防御線を張るべきだった。まあ結局は、後から出てくるパンター戦車に一蹴されるのだろうが……

しかしマップ2枚と場所は取るが、『主攻勢軸はどこなのか?』を両軍ともに考えさせられるシナリオなので、実際、対戦プレイをしたら、かなり面白いと思う。戦車が必ず登場するという派手さも含めて、この「CSS:Montelimar」で一番遊ばれるシナリオはこれだと思う。ユニット数もあまり多くないし、対戦するにしても、一日あれば十分終わりが見えるところまで行くはず……今のところイチオシ。