Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【参考文献】「FDRの将軍たち ローズヴェルトの最高司令部はいかにしてアメリカを勝利に導いたか(上下)」

昨年末に発売された「FDRの将軍たち ローズヴェルトの最高司令部はいかにしてアメリカを勝利に導いたか」(上下)を読了。発売当時から読みたかったが、上下巻8千円なので、おいそれとは手が出なかったものの、最近、地元JR駅の書店に入荷したため、貯まりに貯まっていたJREポイントで全額払って、お金は使わずに入手できた。

内容的には、第二次世界大戦時のアメリカ指導部……ルーズヴェルト大統領、マーシャル陸軍参謀総長、スティムソン陸軍長官、キング海軍提督の4人を軸にして、いかにして民主主義国家アメリカが、非人道的な戦争に備え、法律や慣例を無視したりねじ曲げ、内部対立やマスコミや国内世論にも対処し、同盟国である英仏露とやりあいながら勝利したかが綴られている。この手の本は、わらわらと登場人物が多くなって読みにくい傾向があるが、あくまでもその4人をメインに語られているので、意外とスムーズに読み進められた。個人的には、今までも『マーシャル将軍は政治能力にも長けていたので、ワシントンを離れられず、オーバーロード作戦の司令官にはアイゼンハワーが充てられた』的な話をさらっと知ってはいたが、そのワシントン等での折衝がどのようなものだったか、よく分かる内容になっている。

まあ、このレベルの政戦略を表現したゲームとなると、手元にはGMT「Gathering Storm」があるが、まだ未着手。同じくGMTの「Churchill」もそうなのかもしれないが、そちらは未入手……ということで、この内容をゲームでなぞれるのは、だいぶ先かもしれないなあ。