Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Operational Combat Series】「Case Blue」Khar'kov 1942:The Failed Offensive Set-Up

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先日、MMPの秋季セールにて「OCS:Beyond the Rhine」をようやく注文。今年発売された「OCS:Sicily II」へのお誘いもあり、そろそろOCSに復帰すべく、ソロプレイをすることにした。

復帰ソロプレイに選んだのは、OCSスターターガイド(Reluctant Enemies収録)でも入門用シナリオとして挙げられている「Case Blue」の第2次ハリコフ戦シナリオ「The Failed Offensive」。上写真のように、使用マップは1枚、6ターンのみの短期シナリオである。「Case Blue」購入直後の2008年2月にもソロプレイしたが、なにせ8年前、すっかり印象も薄れてしまい、その感触も思い出したいということで。

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史実的には、ソ連軍(赤い矢印)がハリコフの南北で突出したものの、ドイツ軍(青い矢印)の2個装甲師団の機動防御で頭を押さえられ、突出部南の脆弱な横っ腹をあっさり衝かれて包囲撃滅されるという展開。まるで出来の悪いバルジ戦である。実際にユニットを並べてみても、ソ連軍の横っ腹はスッカスカで陣地も構築されておらず、よくまあこれで攻勢に出たなあという印象だ。1942年夏のソ連軍はその程度だったと言えばそれまでだが。

しかしソ連軍の初期配置補給ポイント(SP)は40。各ターン固定で4SPが追加される。第1ターンの砲撃はSP消費無しでOK。戦闘消費SPも通常の1/2で良いのは、かなりありがたい。前回のソロプレイでも、序盤でドイツ軍戦線をかなり混乱させたので、「攻撃は最大の防御」精神で6ターンを攻めきるしかないか。もっとも予備マーカーは2枚しかなく、組織的な突破戦闘は期待できない。とにかく第1ターンに派手に打って出て、行けるとこまで行ってこいという感じか。

対するドイツ軍は、初期配置21SP、各ターン固定で3SP追加。4枚の予備マーカーは、ハリコフに控える第3・第23装甲師団と、南部に控える第14装甲師団、第60自動車化師団に置いた。ドイツ軍の補給も潤沢ではないので、いつどこで乾坤一擲の反撃を加えるか、タイミングを見極めたい。やはりソ連軍の横っ腹を南から衝き、Barvenkovo(A3507)で鉄道線を切り、3ヘクス北に位置するソ連軍のエクステンダーを潰せば、突出部隊をまるごと補給切れに……できるのか? そのあたり状況を見極めて、ここぞという時点で斬り込ませたい。ということでソロプレイ開始。

ちなみに選択ルール21.2「ステップに比例した戦闘力」21.8「空ヘクスへの攻撃」を適用。21.2「ステップに比例した戦闘力」は選択ルールとは言え、補給消費との兼ね合いから必須だと思うが……(わざと複数ステップ師団を分割して基幹ユニットを1ステップにし、1トークンだけ消費してフル攻撃力を発揮させる、という裏技が使えてしまうので)