Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【参考文献】ヴォルフガング・パウル「最終戦」

最終戦―1945年ドイツ (1979年)

最終戦―1945年ドイツ (1979年)

 

神保町の古書店にてヴォルフガング・パウルの「最終戦」を購入。実は高校時代に図書館で読んだっきりで、たまに古書店で見かけても、それなりの値段ばかりで手が出ず、ずーっと手元には無かったのだが、ようやく安価で入手できた。

内容は、史実に沿ってはいるものの、著者をモデルにした人物=コッホ中尉を登場させて、1945年WWII末期戦を描いている。このあたり、実はとても中途半端で、フィクション部分と、ノンフィクション部分の境界線が曖昧だ。戦争小説を読んでいるような気もするし、戦史を読んでいるような気にもなる。戦争小説にしては史実が数多く挿入されているし、戦史にしてはコッホ中尉の部分が「?」となる。また挿入された「史実」に関しても、今となっては悪名高くなってしまったデイヴィッド・アーヴィングからの引用もあり、なかなか判断のつきかねる内容だなと。まあ、あくまで「読み物」として捉えるしかないのかも。しかしさすがに内容、すっかり忘れてるなあ……(25年ぶりに再読中)