Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Advanced Squad Leader】「Festung Budapest」

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※War-Gamers Advent Calendar 2018 参加企画

2011年に発売された(そして2017年にも再版されたが、すでに売り切れた)ASLのヒストリカル・モジュール「Festung Budapest」(1944年12月~1945年2月のブダペスト包囲戦)を購入した。今回これを入手するにあたって、ちと妙な(しかしウォーゲーマー諸氏なら、皆さんご経験されているような)経緯があったので、アドベントカレンダー2018に乗っかる形でお伝えしたいと思う。

ことのおこりは、10月にE-bayでASL用の「Off Board Artillery Access Cards」(盤外砲撃要請カードセット)を買ったのが始まりだった。これもまた絶版商品なのだが、到着した商品を確認してみると、あるはずのカードが4枚欠品している。しまった!と思いつつ製造元に連絡してみたが返信無し。そこで販売業者にも連絡すると、こちらはすぐに返信があり『OK。うちからも製造元に連絡してみるよ。私は、彼を知っているが、彼は忙しい人なんだ。その返事が来るまで、まあ、うちのカタログでも眺めてくれよ』というメールと共に、15ページにも及ぶASLの商品リスト(絶版含む)が送られてきたのだ。

自分も、それなりにASL製品は買い集めているが、当然すべてを買い揃えているわけではない。特にヒストリカルASLは、それだけでもうひとジャンルと言えるほど沢山出版されており、予算的な意味でも、購入を諦めたモノが多かった。そのひとつがこの「Festung Budapest」なのだが、リストを見ると、なんと未開封新品があるではないか(もちろんプレミア価格だが、まあ許容範囲)。むむーん、こりゃまた危険なリストが送られてきたもんだ……と思いつつ、結局その業者が、親切にも欠品カードを送ってくれ、そちらに関しては事なきを得た。

その親切さもあったうえ、今年になって「Kampfgruppe Scherer」「Hatten in Flames」とヒストリカルASLにも手を出し始めていたので、そうかこれも何かのご縁だな、これはもうヒストリカルASLをやれというお告げだなと、勝手にウォーゲーム神のせいにして「Festung Budapest」を注文したのである。

まあ、ウォーゲーマー諸氏ならお分かりかと思うが、『ヒョウタンから駒』的に、ひとつの買い物が、予期せぬ次の買い物につながったり、新たなジャンルに手を出すキッカケになる……というのは、良くあること。とりあえずこれは、ウォーゲーム神からのX'mas プレゼントだと思っておこう。

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さて本題。「Festung Budapest」に収録されている地図盤は4枚。ハンガリーの首都ブダペストの中でも、最後まで絶望的な死闘が繰り広げられた、ドナウ河西岸のブダ地区の一部が切り取られている。写真では右上に見える高地が、いわゆる「王宮の丘」で、ヴィエナ門も描かれている。 

カウンターシートは9枚、1/2カウンター総数2140個、5/8カウンター総数240個と、かなりの大作感。来年発売予定のスターリングラード戦合併モジュール「Red Factories」が、地図盤4枚、シート8枚というから、それに匹敵する規模か。

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大量のソ連軍歩兵カウンターに混じって、枠がソ連軍色、中がハンガリー軍色という、ブダ義勇兵(ソ連軍の指揮下に入ったハンガリー人部隊)もあり。 

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ドイツと同盟を組まされ続けているハンガリー軍には、矢十字党カウンターが登場。矢十字党とは、ハンガリーファシズム政党であり、オットー・スコルツェニーSS中佐が指揮したミッキーマウス作戦=王宮の占拠とホルティ総督の確保による政権奪取によって、この包囲戦の時点では、政権党だった。矢十字党は、PAATC(対AFV攻撃)に-1修整、捕虜を虐殺するなど、ゲーム的にも凶暴に描かれている。 

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ドイツ軍カウンターにも、所属部隊マークが描かれている。左が第13装甲師団、右がフェルトヘルンハレ(将軍廟)装甲師団。能力的に違いは無く、キャンペーンゲーム等でその所属を見分けるためのもの。 

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さらにエウロパ戦闘団カウンターも登場。これも特殊能力は無い。 

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キャンペーンゲームは3本、シナリオは17本収録。なかなか大がかりなシナリオが多く、ASL市街戦は面倒でもあるので、ハードルは高め。ただ、ありがたいことに、すでに和訳ルールが公開されているので、少しずつ触れてみたいと思う。来年発売予定の、スターリングラード市街戦モジュール「Red Factories」もすでにプレオーダーしてあるので、それと併せて、2019年のASL学習テーマは、市街戦になるかも。

A grove of ASL 

また今現在、どちらも1945年ハンガリー戦の、OCS(Operational Combat Series)「Hungarian Rhapsody」とBCS(Battalion Combat Series)「Panzer's Last Stand」がプレイテスト中なので、将来本作と併せて、分隊級ASL・大隊級BCS・師団/連隊級OCSという3スケールで末期東部戦線がプレイできるのでは?と夢想しているが、さてそれが実現するのは、何年後になることやら。

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ちなみに親切なその業者は、オマケとしてASLの個人兵カウンター(どこのサード・パーティ製だろう?)と、アメリカ第2機甲師団の部隊章を送ってくれた。ちょっとしたサービスだが、こういうことをしてもらうと、また利用しようという気持ちになるものだ。さて、他に何があったかな……(と言って、また彼のカタログを眺める)