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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

【Grand Operational Simulation Series】「Atlantic Wall : D-Day to Falaise」+ Errata Counters

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前々から買おうと思っていた、GOSS第3弾「Atlantic Wall : D-Day to Falaise」(2014年発売)を、遂に購入してしまった。先月のみ、Decision Gamesで40ドル引きセールだったので、この機会に買ってしまおうと。まあ、送料を含めると、結局3万円近くになったので、国内ショップで買うのと大差無くなってしまったが、こういったビッグゲームを買う時は、タイミングも必要なので。

かつてSPIでも同名の「Atlantic Wall」が発売されていたが、SPI版がノルマンディ半島の制圧までを扱っていたのに対し、このDG/GOSS版では、地図範囲と時期を拡大し、1944年6月6日~8月23日までの、ノルマンディ半島の突破、ファレーズ包囲戦まで扱っている。ちなみにGOSS前作である「Wacht am Rhein 2012」「Hurtgen:Hell's Forest」と同じく、3ターン=1日というスケールなので、フルキャンペーンの場合、236ターンかかる。価格、コンポーネント量、ゲーム期間、ルール難易度……どれをとっても、自分が今までに買ったウォーゲームの中でもビッグ3に入る大作だ。 

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地図盤は、合計6枚+拡張部分。さらに図表類も広げる必要があるので、フルキャンペーンをやるとしたら、六畳間ではかなり厳しい。幸い、地図盤1枚で収まるシナリオが3本(グッドウッド作戦、エプソム作戦、シェルブール攻略戦)あるので、それなら我が家のテーブルでも何とかなる。北端のシェルブール地図盤を省いたシナリオ2本(コブラ作戦、カーン戦)もスペース的には厳しい。できれば地図盤1枚でトータライズ作戦とかモルタン戦、ファレーズ戦のシナリオも欲しかったが、贅沢は言うまい…… 

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SPI版では、連合軍の進撃をわざと遅らせるためか、カーン北方に実際には無いボカージュ地形を描き込んでいたが、DG/GOSS版では平坦な地形になっている。ただしGOSSの場合、『ここは史実で防御側が頑張った土地だから、防御側に有利な地形効果を与える』緊要地点(Vantage Point)という、やや陰謀ルールっぽい概念を採用している。カーン北方には、その緊要地点が散在し、激戦地112高地は、緊要マーク2個付きになっているので、史実同様、両軍の争奪地になるかも?

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こちらは、上陸ディスプレイ。SPI版と比べると、だいぶ簡略化されているし、SPI版では海軍艦艇もユニット化されていたが、DG/GOSS版では戦艦・巡洋艦駆逐艦別に艦砲射撃ポイントとして省略されている。自分は基本、陸戦ゲーマーなので、あまり海軍艦艇には思い入れは無いし、それでも良いかなと。実際、艦艇を用いた上陸戦をプレイしたいなら「GTS:The Greatest Day」をやれば良いと。

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こちらは、選択ルールの地図盤外移動ディスプレイ。ドイツ軍は、このディスプレイ上で増援を移動させ、盤内に部隊を送り込む。連合軍は、ドイツ軍の移動を航空阻止しつつ、盤外突破した部隊も動かし、ディスプレイ上でも戦闘が発生するそうだ。さすがにこれはやり過ぎだが、もしもフルキャンペーンをやるなら使ってみたい気もする……いや無理か……

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シリーズ前作で白黒だった戦闘結果表は、カラー化された。たしかに見やすくなっている。 

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カウンターシートは、全16枚。カウンター総数は、4480個。自分が購入したウォーゲームの中では、カウンター総数第1位だ。おめでとう(何が

戦闘ユニットは、GOSS前作と同様、1ユニット=大隊を基本とし、中隊にも分割可能になっている。同じ車種・兵種でも、部隊毎にレーティング(能力格付け)が微妙に違っているので、ユニットを眺めるだけでも楽しい。ただ、より詳細な「GTS:The Greatest Day」に比べると、その戦闘評価は甘めだ。たとえばイギリス海兵コマンドは、本作では一律、最高練度になっているが、GTSでは、実戦経験が無く、かつ実戦で活躍しなかったコマンド部隊は低評価に抑えてある。

ちなみに「If(もしも)増援」として、史実のノルマンディ戦には参加しなかった、ドイツ軍グロス・ドイッチュラント師団 、イギリス第1空挺師団、ポーランド空挺旅団のユニットもあり。

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よく見ると、カウンターシートの枠(ランナー)部分が、アメリカ軍・イギリス軍の境界線を示すバーになっている。間違って捨てないこと! 

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そしてこちらがエラッタ・カウンターシート。実は、Decision Gamesに直接オーダーしたのは、こちらのシートが欲しかったせいもある。しかし注文と同時にエラッタも送ってくれるよう頼んだのに、ゲーム本体は2週間前に到着、エラッタは本日到着。まあ、これでコンポーネントはすべて揃ったことになる。ちなみにこのエラッタ・カウンターの中にもエラッタがある。第12SS装甲師団の捜索大隊の分割ユニット、「12SS」という師団名の字の色が、17SS装甲擲弾兵師団の色になっている(本来の12SS師団名は、地がオレンジで字は黒)。惜しいね。

とにかく発売当初から欲しかった大作を手に入れたのだから、いずれじっくりプレイしたい。ただしGOSSの基本ルールが「Wacht am Rhein 2012」とは若干異なっているため(特に師団の疲労ルールの変更は影響が大きい)、その差分チェックも必要となる。また来年発売予定のGOSS第4弾「Lucky Forward」(パットン第3軍のロレーヌ戦)に向けて、Consimworld等でルールの改訂・明確化も進んでいるようなので、そのあたりもどうなるか。まあ、焦らずじっくり取り組もうと思う。

このシミュ2015年版.pdf - Google ドライブ

また「このシミュゲがすごい!2015年版」には、YSGA会長・山内克介氏による本作の紹介記事が掲載されている。「このシミュ2015」は、ネット上で無料公開されているので、こちらの記事も是非是非。 

ノルマンディー上陸作戦1944(上)

ノルマンディー上陸作戦1944(上)

 
ノルマンディー上陸作戦1944(下)

ノルマンディー上陸作戦1944(下)