Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【参考文献】「作戦指揮とAI」

今日は丸の内にて買い物ついでにカフェでひと休み。そこでお茶飲みながら何か軽く読める本はないかなと丸善に行き「作戦指揮とAI」を購入。そもそもの内容はマイナビニュースの連載記事だそうで、たしかにお茶しながら軽く読むにはちょうど良かった。

ウォーゲーマー的には、近年の索敵能力と命中精度の向上によって、戦力をひとかたまりにしておくと一網打尽的に撃滅されるので、部隊を小型化・分散しつつも情報ネットワークを介して連携させるというあたり、それが再現されているボード・ウォーゲームシステムがあるかなあと思ったり。旧来的なボード・ウォーゲームシステムだと、1ヘクスに戦力を積んで(スタックさせて)戦力を高めるという方式がよく見られるけれど、それは第二次大戦以前の戦争であって、21世紀型の戦争ではないんだろうなあと。

ウクライナ戦争でも、ロシア軍が、より大きな師団単位ではなく、大隊戦術グループ(BTG)という編成で作戦を行っていたけれど、理想的にはそういった小規模編成で独立してある程度作戦を行えるのが望ましいのだろう。まあ、ウクライナ戦争のロシア軍の場合、BTGには補給面に問題があり、長駆侵攻戦闘には向いていなかったが、兵站さえ整っていれば機能していたようで、完全に成功していたとも言えないし、形や編成だけそうしても、実際にどう運用するか、運用できるかどうかはまた別の話か。

ちなみに、こういった軍事とAIの関係については「AI海戦」という書籍も出ていて、ぱらぱらと立ち読みはしたものの、こちらは本格的過ぎるというか本職向けというか、所詮、いち民間人のホビー・ウォーゲーマーの手には負えないレベルだった……まあ、もしかしたらそのうち挑戦するかもしれないが。