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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの日記

【参考文献】「新戦争論 グローバル時代の組織的暴力」「新訂第5版 安全保障学入門」

新戦争論―グローバル時代の組織的暴力

新戦争論―グローバル時代の組織的暴力

 

一昨日は、所沢古本まつりに行き、帰りに中村橋の古書店に寄り、そのまま練馬駅まで歩き、駅近くのBOOKOFFにも寄ってきた。まあ、特に期待はしておらず、単なるパトロール……のつもりだったが、なんとここで、メアリー・カルドーの「新戦争論」を定価以下で発見。散々、所沢で古書ブースを見たあげく、この日一番の出物がBOOKOFFにあったという……まあ、古書との出会いってそんなもんよね。

本書は、1990年代のボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争や、スーダンソマリア等のアフリカでの紛争を題材に、今までとは異なる組織的暴力=「新しい戦争」形態が生じ、旧来の「旧い戦争」のようには対処できないとしている。いわゆる「新しい戦争」学派の代表的な著作で、自分も前々から読んでみたかった。

とは言え、その「新しい戦争」に対処するには、国際機関やNGOや市民勢力等を交えて人道的解決を目指す……というアプローチ方法が、あまりに理想主義的であるという批判もある。また、本書の出版から20年以上経過した現在でも、国家間による「旧い戦争」の可能性は依然として残っており、戦争形態が完全に入れ替わったわけでもない。まあ、そういった現実が前提としてあるうえで、理想主義的な人々の主張も読んでみたかったと。 

新訂第5版 安全保障学入門

新訂第5版 安全保障学入門

 

実は昨年末に「新訂第5版 安全保障学入門」も購入し、積ん読のままだったが、こちらの冒頭では、まず国際政治学の学派ごとの紹介から始まり、その中でカルドーのような「コスモポリタニズム(世界市民)学派」も紹介されている。こういった国際政治や紛争解決を語るうえでも、そもそもその発言者がどのような思想的立ち位置なのかを知っておくのが大切だし、それによって客観的にその論を見れるかと思う。

自分の場合は、コスモポリタン的な理想は素晴らしいと思う反面、まだまだ旧来的な武力対立が続いている様を見ると、現実的にならざるを得ない……という感じだろうか。