Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Advanced Squad Leader】J128「Opium Hill」Solo-Play AAR

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本日もひとりASL復習会。そう言えば、せっかく太平洋戦線モジュール「Rising Sun」を買ったのに、太平洋戦線シナリオを遊んでいないなあと思い、日本軍が登場するシナリオの中から良さげなものを探してみた。できれば日本軍が攻撃側で(ステップロスしつつ前進するのを試したい)、車輌も少し登場するシナリオを……という条件で見繕った結果、「ASL Journal #9」収録のJ128「Opium Hill」に決定。

設定としては、1942年2月14日、マレー半島に上陸した陸軍第18師団第56連隊が、イギリス軍士官に率いられた第1マラヤ旅団を攻撃するというもの。日本軍は、イギリス軍ユニットを除去するか、指定の石造建築物を支配するか、盤外へ突破するなどして勝利得点24を獲得すれば勝利、というシナリオである。日本軍戦力は、4-4-7分隊✕9を主力として、95式ハ号軽戦車が3輌。イギリス軍戦力は、4-5-7分隊✕3、4-4-7分隊✕8に加え、第1ターンにマーモン・ヘリントンIII型装甲車が1輌登場する。ROARの対戦記録では、日本軍11勝、イギリス軍18勝とのこと。全6ターン。

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第1ターン。日本軍は、イギリス軍対戦車ライフルを警戒しつつ、中央の道路から95式ハ号を進めたが、何もここまで警戒しなくても良かった気が(なにしろハ号は、正面装甲値が1しかなく、対戦車ライフルでも十分無力化され得る)。それに対して日本軍歩兵は……なぜか『とにかく行け行け、敵の射撃に構わず突撃!』という無謀な気分になり、開豁地でもかまわず敵に向かって前進。当然、損害も喰らっているが、日本軍ドクトリンとしてはこの方が「らしく」感じる。うまくプレイするのも大事だが、「らしく」プレイするのも自分の中では大切な要素なのだ。

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第1ターン裏には、イギリス軍マーモン・ヘリントン装甲車が登場。果樹園を突っ切り、95式ハ号の車列の側面に回り込み、対戦車ライフルで射撃を開始した。またイギリス軍9-1指揮官率いる中機関銃(MMG)スタックが、DR3射撃を浴びせて日本軍9-1指揮官を早くも除去。やはりこの性急な前進、ドクトリンとしては日本軍らしいが、ASLプレイとしては正しくないらしい……

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第2ターン。95式ハ号2輌が道路を外れて移動。これに対してマーモン・ヘリントン装甲車が対戦車ライフルを臨機射撃で放ったところ、95式ハ号1輌を移動不能とした(乗員は脱出して車輌は放棄)。しかし残る95式ハ号が、37mm砲を撃ち込み、装甲車を撃破。こちらも乗員は脱出している。

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第3ターン。イギリス軍9-1+MMGスタックは、またもDR3射撃で日本軍スタックを血祭りに上げたが、95式ハ号や50mm迫撃砲の集中砲火も受けている。東側の森では、日本軍がイギリス軍を圧倒しつつ、木々の間を縫うように浸透。

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第4ターン。脱出した95式ハ号の操作班は、人出が足りないため、軽機関銃(LMG)を任されていたが、何の気なしに放った射撃がDR2となり、イギリス軍分隊1を除去。この活躍に士気が奮い立ったか、日本軍は良好な射撃を連発し、頑強に抵抗していたイギリス軍9-1指揮官+MMGスタックをも混乱・潰走させた。

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第5ターン。95式ハ号✕2輌は、東の森の切れ目からイギリス軍側背に進出。混乱するイギリス軍分隊を射撃したが、ここでDR12、主砲故障……。それでも日本軍は、東の森を制圧。そのまま盤外突破して勝利得点を稼ぐ手もあったが、引き続き、イギリス軍が籠もる石造建築物を攻撃することに。

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しかし回復したイギリス軍9-1指揮官+MMGスタックが、再び頑強に抵抗。またも95式ハ号、50mm迫撃砲の猛射を受けつつ、日本軍を寄せ付けぬ構えである。しかし東の森に取り残された8-0指揮官+対戦車ライフルスタックは、日本軍に囲まれ、この後、全滅。G7木造建築物ヘクスにも、日本軍分隊がステップロスを喰らいながらも突入している。 

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第6ターン。G7に入った日本軍ステップロス分隊は、隣のH7に突撃し、不利な戦力比ながらもイギリス軍分隊との白兵戦に勝利。しかし日本軍の前進もここまで。結局、イギリス軍分隊5、指揮官1を除去して、勝利得点11に留まり、イギリス軍勝利となった。しかし無理に石造建築物を攻撃するより、さっさと盤外突破すれば勝利得点24を稼げたと思う。ちなみにDR(2D6ダイスロール)統計は、日本軍がDR平均6.69。イギリス軍がDR平均7.17だった。イギリス軍は最良のDR2を一度も出せず、日本軍はDR2を3回出している。まあ日本軍は、今回の敗北をダイス目のせいにはできないかなと。

しかし久しぶりにASL日本軍を使った印象は……やはりこういう人間(生命)の使い方はダメだなと感じた。指揮官からすれば『とにかく休むな』『死んでもいいから戦い続けろ』だし、兵士にしても『俺たちに混乱という選択肢は無い』のだから、悲惨という他ない。

まあ、日本軍の悲哀はともかく、シナリオ規模としては、やはりこの程度が一番好きだと思う。細かいルールに関しては、まだ覚えきれていないので、引き続きリハビリ的なソロプレイを重ねていきたい。あれこれ遊んでいるうちに「Hakkaa Paalle」「Yanks 2nd」を買う意欲も出てくるだろう(なにしろ、そろそろ朝鮮戦争モジュール「Forgotten War」も出るらしいので)