Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Wargaming Column】「ゲーム猿のUstreamで生放送」NGワード編

後半のお題は、ウォーゲーム界における「NGワード」。つまり「それ書いちゃうと誰かに噛みつかれるぞ!」と云う地雷であり、ネット上で論争に発展しやすい言葉をNGワードと称されたのだ。それを事前に把握しておけば、不要ないさかいも起きないだろうけど、実は誰もまとめておらず、まとめるとさらに噛みつかれそうな危険物……

例えばその場で挙げられたのは「必勝法」「パズル的」「ゲーム的」等々、まあ確かに好き嫌いが分かれる要素が多い。ただ真の問題は「喧嘩を売ることが目的かどうか(nakanoshino氏)」で「売ったつもりは無かったのに喧嘩を売ったと思われた」場合が困る。この原因は、書き手・読み手双方の無自覚さに加えて、 「違う意見を受け入れる精神的余力の無さ(masatomaikata氏)」「好きなモノに信仰心強すぎる(kotatu氏)」と云うナイーヴさもあるかと。軽く雑談するつもりで話題をフったら、実はそれがNGワードで、したくもない議論に発展し、みな議論を避けて、噛みつきを軽くかわして終息……てな展開はよくある事だ。

あるいは議論をしても、本人が感情的になっている事に気づかなかったり、自分が正しいと信じすぎて相手を否定しまくったりと、さらに困った事に。そこでkotatu氏がせめてものマナーとして 「フィンランドの小学生が作った議論のルール」を挙げてくれたものの、AMI氏の「気に掛けてほしい人が読んでくれるかどうか」とのレスもあり、心優しいウォーゲーマーたちは天を仰いで途方にくれるのだった(苦笑)。

まあ、どこの趣味世界にも「ジャイアン」はいるだろうが「俺は好き勝手にするが、お前らは好き勝手にするな」 と云うジャイアニズムを恐れて善意の人が萎縮するのは困るのだ。そう考える一方、「なぜこの人はジャイアンになってしまったのだろう?」 「なぜジャイアニズムを振りかざすのだろう?」と推測するのも興味深く、古武術研究家・甲野善紀氏の「最後の授業」の中にあった「利己的に振る舞う人間はやがて自らを呪う」を思い出した。