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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの日記

【The Second World War】「TSWW : Hakkaa Päälle」Baltic'43 Solo-Play AAR

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引き続きTSWW入門中。次は「Hakkaa Päälle」の水上砲戦練習シナリオ「Baltic'43」をソロプレイしてみた。と言っても、水上砲戦ディスプレイを使うだけ。シナリオの想定は以下に。

1943年7月。中立国スウェーデンへの侵攻を決断したドイツは、上陸部隊を乗せた侵攻船団を出航させた。この情報をつかんだ連合軍諜報部は、スウェーデンにこれを通報。スウェーデン海軍も、すぐさま迎撃部隊を送り込んだが、侵攻船団には、ドイツ最大の戦艦ティルピッツが護送に付いていた……

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……というわけで、ディスプレイ下部の「近距離(Short Range)」には、ドイツ海軍の侵攻部隊である海上輸送ポイント10と上陸用舟艇4と、護送部隊である戦艦(BB)ティルピッツ、重巡洋艦(CA)リュッツォー、Z級駆逐艦(DD)4隻、魚雷艇戦隊(TBF)1ステップが配置されている。対するディスプレイ上部の「遠距離(Long Range)」には、スウェーデン海軍の迎撃部隊、海防戦艦(CD)スヴァリイェ、グスタフV、航空軽巡洋艦(CLV)ゴトランド、駆逐艦(DD)3隻が配置されている。元々のエウロパ・シリーズ同様、TSWWでも、同じタイプの艦船は分艦隊(Division)を編成するため、ドイツ海軍はBB、CA、DD、TBFで4つの分艦隊とし、スウェーデン海軍はCD、CLV、DDで3つの分艦隊とする。状況的には、ドイツ軍圧倒的有利だが、実際にどのように処理するのかだけ分かればいいシナリオなので。

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まずドイツ海軍は、輸送船団を守るため、駆逐艦魚雷艇が「遮蔽(スクリーン)」を宣言し、雷撃距離(Torpedo Range)ゾーンへ前進。このようにすることで、後方の艦船に攻撃が及ばなくなるし、魚雷攻撃が可能となる。一方、スウェーデン海軍も、CLVゴトランドと駆逐艦が近距離ゾーンに移動。しかしまだ雷撃距離には達していないので、砲撃のみの攻撃となる。ドイツ軍の戦艦、重巡洋艦は、近距離で100%砲撃力を発揮できるので、その位置をキープ。スウェーデン海軍の海防戦艦2隻は、遠距離からでも砲撃はできるが、その砲撃力が70%(端数切り捨て)に落ちてしまう。だったら駆逐艦と一緒に近距離まで前進すれば良いのだが、今回は海戦システムを見せるという意味で、長距離に留まる。

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では、位置も決まったところで砲戦開始。砲撃は同時解決だが、とりあえず順番に解決してみよう。

まずドイツ海軍の戦艦ティルピッツは、砲撃力46(カウンター左上の数値)。対するスウェーデン海軍の海防戦艦スヴァリイェは、防御力5。砲撃は、割り振った砲撃力が、目標の防御力をどれだけ上回ったかで解決するが、砲撃解決表では「11+」つまり防御力より11砲撃力上回る欄までしかない。そしてこの「11+」欄で、一番良いダイス目10を出すと、クリティカルヒットとなり、さらにダイスを振って追加ダメージを決定する。そしてもし、このクリティカル判定でも10を出すと(つまり1%の確率で)一発轟沈となる。夢があるのだ「11+」には。

そこで戦艦ティルピッツは、16砲撃力で「11+」砲撃を1回、さらに16砲撃力で「11+」砲撃をもう1回、残った14砲撃力で「9」砲撃をもう1回、合計3回の砲撃を海防戦艦スヴァリイェに撃ち込むことにした。さらに戦艦ティルピッツは、レーダー装備のため(カウンター下中央のR表記)、ダイス修整+1となり、砲撃結果は2ヒット、2ヒット、1ヒットとなり、都合5ヒット。海防戦艦スヴァリイェの防御力は5=ヒットポイントは3なので、この損害に耐えきれず、スヴァリイェはあえなく撃沈となった。

その海防戦艦スヴァリイェも、砲撃力15(長距離なので)✕0.7=砲撃力10で、防御力9のティルピッツを砲撃するも、その差たった「1」のうえ、中小国海軍のダイス修整-1をくらい、ヒットを与えることは出来なかった。これがもし近距離まで迫っていたら、砲撃力15-防御力9で、その差「6」となり、30%の確率でティルピッツに1ヒットは与えていたかもしれない。

同様に、ドイツ海軍の重巡洋艦リュッツォー(砲撃力21)は、砲撃力11で海防戦艦グスタフV(防御力5)を「5~6」で1回砲撃、砲撃力10で「5~6」でもう1回砲撃し、こちらもレーダー装備のため、ダイス修整+1で、グスタフVに1ヒットを与えた。

対する海防戦艦グスタフVは、砲撃力14(長距離なので)✕0.7=砲撃力9で、防御力6のリュッツォーに対し、その差「3」の砲撃を1回行い、1ヒットを与えている。しかしグスタフVのヒットポイントは2しかないため、すでに1ヒットを被っている状態では、ほぼ大破。一方のリュッツォーは、ヒットポイント4なので、まだ小破というところか。

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続いて、スウェーデン海軍の航空軽巡洋艦ゴトランド(砲撃力6)が、Z30駆逐艦(防御力5)に「1~2」差砲撃するが、ヒットは無し。その他のスウェーデン駆逐艦は、砲撃力が2しかなく、防御力5のドイツ駆逐艦に砲撃しても効果は無く、雷撃距離まで突っ込んで魚雷を撃ち込むしかない。
対するドイツ海軍の駆逐艦魚雷艇も、スウェーデン海軍の駆逐艦に対して砲撃を行うが、こちらも「1~2」差砲撃で、いずれもヒットは与えられなかった。 

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砲撃が終わって、次は雷撃に移る。と言っても、雷撃距離に位置しているのはドイツ軍の艦艇だけなので、ここは一方的に。そしてスウェーデン海軍は、近距離に位置しつつも、遮蔽部隊は無いため、雷撃距離にいるドイツ海軍は、遠距離にいるスウェーデン海軍(この場合は海防戦艦グスタフV)も雷撃できる。

まず魚雷艇戦隊(魚雷力5)が、海防戦艦グスタフVに魚雷5ポイントを発射。1ポイントずつ命中判定をし、1d10で8以上なら命中。ダイス目は、2、3、3、6、10だったので1ポイント命中。次はダメージ判定だが、戦艦(BB)と巡洋戦艦(BC)以外への魚雷命中はクリティカルヒット表を用いる。結果2ヒットとなり、先の砲戦で被った1ヒットと合わせて3ヒットとなり、海防戦艦グスタフVも撃沈された。さらにZ30駆逐艦が、航空軽巡洋艦ゴトランドに魚雷1本、2ヒットを与えてこれを撃沈。Z31駆逐艦は、駆逐艦ストックホルムにやはり2ヒットを与えてこれを撃沈。残るZ32、Z33は魚雷を外したものの、スウェーデン海軍は1ラウンドにして、4隻を失ってしまった。 

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まあ、現実的に考えれば、この後スウェーデン海軍は、残った2隻の駆逐艦で溺者救助にあたり、ドイツ海軍は悠々とその場を去るのだろう。

もしも第2ラウンドをやるなら、スウェーデン海軍の駆逐艦2隻は、なんとか一矢報いるべく、雷撃距離に突っ込むが、ドイツ海軍は遮蔽部隊として駆逐艦魚雷艇を布陣しているため、後方のティルピッツ、リュッツォーを狙うことはできず、駆逐艦相手に魚雷を撃つしかない。そしてその前に砲戦があるため、ティルピッツとリュッツォーからも砲撃を浴びることになる。一応、戦艦が、駆逐艦などの小艦艇を砲撃する場合は、砲撃力1/2となるが、それでもティルピッツは砲撃力46÷2=23、防御力3のスウェーデン駆逐艦に対し「9」「8」差で2回砲撃できる。重巡洋艦リュッツォーの砲撃力はそのままなので、砲撃力21で、防御力3の駆逐艦に対し「8」「7」差で2回の砲撃。そして駆逐艦が、大型艦からヒットを被った場合は、自動的にクリティカルヒットも判定するため、まず生き残れないだろう。

というのが、TSWWの水上砲戦の仕組みである。今回は、一方的に有利な状況なので、あまり楽しくはないが、このシステムで史実の、たとえばスラバヤ沖海戦を試してみたらどうなるんだろうとは思う。

そしてもっと気になるのは、TSWWでの空母戦なのだが、それについてはいずれまた……