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【Grand Operational Simulation Series】「Wacht am Rhein 2012」Ride of the Valkyries Solo-Play AAR Part.3

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WWIIバルジ戦ゲーム「Wacht am Rhein 2012」第6装甲軍シナリオ最終回。

12月19日裏のドイツ軍ターン。3920-3821の重橋梁(重戦車が踏んでも壊れない)が完成。これで河岸に接したパイパー戦闘団スタックには補給が通った。すぐさま待機していた第501重戦車大隊のVI号b型ケーニッヒスティーガー中隊+自動車化歩兵大隊が渡河。パイパー戦闘団と共に、先ほど攻撃をしかけてきた第1歩兵師団第26連隊第1大隊と第634駆逐戦車大隊を強襲し、これを殲滅して気勢を上げた。やはりM10駆逐戦車程度ではVI号b型には手も足も出ない。

また第12擲弾兵師団は、クリンケルト(NE5320)へ突入。これによりアメリカ第99歩兵師団の砲兵陣地に接し、アメリカ軍の横っ腹に切っ先を突きつけた形となった。

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続く12月19日午後ターン。アメリカ軍は負けじと、第3機甲師団B戦闘団、第1歩兵師団第16連隊+第703駆逐戦車大隊(M36駆逐戦車装備)をマルメディ北岸へ投入。地形的に守りにくいシェネー(NE3621)を空け、スタヴローへの道を譲る格好で、そこへ第1SS装甲をおびき寄せる算段である。

また第9歩兵師団第39連隊をアンブレーヴ河北岸の防備に着かせ、そこを守っていた第2歩兵師団第23連隊は、クリンケルト周辺の防備に向かわせた。

裏のドイツ軍ターンでは、新たに第2SS装甲師団が登場。いまだ補給切れのパイパー戦闘団を救うべく、ヘクス3822-3721にも架橋が始められた。

戦闘の焦点、マルメディ北岸ではパイパー戦闘団(VI号b型中隊含む)が、第3機甲師団B戦闘団スタックを強襲。しかしB戦闘団は地形(村・荒地・林)を活かして装甲値ハンデを克服したうえ、防御ダイス09(最良に近い)を叩き出した。逆にドイツ軍は最悪に近い攻撃ダイス03を出してしまい、強制2ステップロスによってV号+装甲擲弾兵と自動車化歩兵大隊を喪失。第501のケーニッヒスティーガー中隊だけは、先ほど渡ってきたばかりの橋を戻ってマルメディ郊外まで退却できた(敵ユニットに隣接しながらの退却だったが移動遮蔽地形に隠れながら後退したため生き残った)。

また、今や突破先鋒としてサンジャックス(NE3124)まで進出した第150装甲旅団+第394突撃砲大隊(III号突撃砲装備)は、第30歩兵師団第117連隊を攻めたものの、猛烈な阻止砲撃と逆撃をくらって4ステップロスの憂き目を見た。

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一方、クリンケルトまで進出した第12擲弾兵師団は、アメリカ軍砲兵陣地を攻めるも、こちらも阻止砲撃+逆撃をくらって2ヘクス後退。せっかく奪ったクリンケルトを自ら放棄する事態となった。時を同じくして第277擲弾兵師団の強襲も跳ね返され、せっかく締め上げた包囲網が一時的に緩んでいる。

19日夜間ターンには、アメリカ第3機甲師団の残りが登場。

明けて12月20日午前のアメリカ軍ターン。第2歩兵師団第23連隊は、包囲網がゆるんだ隙に前線へ。第82空挺師団も陣地構築に入り、自作した連合軍陣地マーカーが足りなくなるほどに。

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20日午前のドイツ軍ターン。3822-3721に重架橋がかけられ、ようやくパイパー戦闘団に補給が通った。早速、橋頭堡を拡大すべく、パイパー戦闘団と第501のケーニッヒスティーガー中隊が再びアメリカ第3機甲師団B戦闘団を強襲。しかし今回の攻撃もB戦闘団を1ステップ削っただけで跳ね返されてしまった。また第1SS装甲師団は、重橋梁を通してシェネーへIV号突撃砲+自動車化歩兵スタックを送り込み、対岸のスタヴローを攻めたものの、こちらも攻撃失敗。

一方、突破先鋒の第150装甲旅団+第667突撃砲大隊は、アメリカ第82空挺師団第505連隊を攻めたがこちらも敗退。第12擲弾兵師団は、第1000/1001突撃臼砲中隊(ユニットのシルエットはIV号ブルムベア突撃砲だが、たしかシュトゥルムティーガー突撃砲も装備していたはず)の支援を受け、アメリカ第2歩兵師団第23連隊を強襲するも、防御ダイス最良の01を叩き出され、強制2ステップロス・2ヘクス後退という惨憺たる敗北を喫した。

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これがシナリオ最終ターンとなる、12月20日午後のアメリカ軍ターン。第3機甲師団のB・R戦闘団は、ドイツ軍橋頭堡を潰すべくパイパー戦闘団スタックを強襲。ところが事前砲撃だけでパイパー戦闘団スタックが全滅してしまい、強襲をせずにマルメディ北岸を制圧した。これによりスタヴローを攻撃中のIV号突撃砲スタックが包囲される羽目に。

続くドイツ軍ターンでは、ヘクス3324-3224に重橋梁を架橋開始。前線へ向かう第9SS装甲師団にこれを渡らせ、戦車支援の少ない第82空挺師団を襲わせたいところである。

しかし先に川を渡った総統警護旅団は、アメリカ第30歩兵師団第117連隊の陣地に跳ね返され被害甚大。北では壊滅状態の第326擲弾兵師団に代わって増援の第246擲弾兵師団がモンシャウ前面を攻めたが、こちらもあえなく敗退している……といったあたりで一応シナリオ「Ride of the Valkyries」を完遂した。

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こちらがシナリオ終了時の全体図。写真左側の、前線へ向かう長いドイツ軍ユニット列は、先頭から第9SS装甲師団・第3装甲擲弾兵師団・第2SS装甲師団である。すでにアンブレーヴ川には重橋梁がかけられており、これを渡ってさらなる突破もできそうな気もする。ただし第12・第277擲弾兵師団の損害が大きく、戦線に綻びもできている。今回は短期シナリオだったので、後先考えず攻めさせたが、長期キャンペーンとして遊ぶなら、ここまで疲弊させてはよくないと思う。これでは第3装甲擲弾兵師団を戦線の穴埋めに使わなければならないかも。

そして今回も第1SS装甲師団がアンブレーヴ川で行き詰まったが、あえて橋が落ちるのを承知でパイパー戦闘団に川を渡らせてみた。結果やはり橋が落ちたが、補給切れになっても、そこはパイパー戦闘団、高い練度と装甲値を活かして、なお奮戦してくれた。今回は壊滅したが、重橋梁がかかれば補給も回復するし、一時的な補給切れも恐れずに突破すべきかと思う。あるいは、橋が落ちない重さのIV号戦車+自動車化歩兵スタックを先行・渡河させて、重橋梁がかかり次第、V号・VI号b型を渡河させるという手もある。それはまた次回のソロプレイにて検証してみたい。

先にプレイした同シリーズ「Hurtgen:Hell's Forest」では陣地構築・攻略に工兵が欠かせなかったが、本作でもドイツ軍はどこで重橋梁を架けるか、どこに橋頭堡を築くか、が重要になった。砲兵は勿論、工兵という支援兵科が強調されているのもGOSSの特色だろうか。

ちなみに終了時の各師団の損害は以下に。

・ドイツ軍

 ・第1SS装甲師団 全38ステップ中15ステップ喪失=損耗率39.5%

 ・第12SS装甲師団 全39ステップ中16ステップ喪失=損耗率41.0%

 ・第12擲弾兵師団 全29ステップ中18ステップ喪失=損耗率62.1%

 ・第277擲弾兵師団 全26ステップ中15ステップ喪失=損耗率57.7%

 ・第326擲弾兵師団  全20ステップ中9ステップ喪失=損耗率45%

 ・第5降下猟兵師団 全30ステップ中1ステップ喪失=損耗率3.3%

 ・第150装甲旅団 全15ステップ中5ステップ喪失=損耗率33.3%

 ・(増援)総統警護旅団 全24ステップ中4ステップ喪失=損耗率16.7%

 ・(増援)第246擲弾兵師団  全28ステップ中6ステップ喪失=損耗率21.4%

よく「軍隊はどの程度の損害を受けると壊滅なのか」と言われるが、このゲームで損耗率60%となると前線を支える主力大隊がほとんど1中隊までに減じられ、砲兵や司令部などの後方部隊だけが健在、という状態である。1ステップ=1個中隊なので、18ステップを失った第12擲弾兵師団は実質6個歩兵大隊を失ったに等しい。損耗率40%前後の第1・第12SSにしても、すでに主力戦車ユニットを失っており、補充が来なければこれ以上は戦えない、という段階に達している。また増援の第246師団が、1ターンだけの戦闘で20%以上の被害を被ったのも酷いと思う。加えてシナリオ終了時、総計13個のドイツ軍砲兵ユニットが弾薬切れになっており、その支援が無くなっていったのも辛かった。

・アメリカ軍

 ・第2歩兵師団 全46ステップ中7ステップ喪失=損耗率15.2%

 ・第99歩兵師団 全37ステップ中17ステップ喪失=損耗率46.0%

アメリカ軍も同様で、最も被害の大きい第99歩兵師団については、後退できるものなら後退させてやりたい、という状態だった。逆にアメリカ軍の砲兵支援は、シナリオが進むにつれ効果を強め、この先の晴天ターンでは強力な空軍支援も期待できる。

それにしてもここまでの展開は、自分の中のバルジ戦イメージとかなり合致していて好印象だ。個人的にバルジ戦は、1ユニット大隊レベルで再現すると「らしく」感じる。まだ本格シナリオはこれしか遊んでいないが、今のところマイベストバルジは「Wacht am Rhein 2012」と言っても良いぐらい気に入った。引き続きシナリオ検証を進めていきたい。