Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Operational Combat Series】「Case Blue」Khar'kov 1942:The Failed Offensive AAR Part.1

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さてソロプレイ開始。第1ターン、先攻ソ連軍は、派手な事前砲撃(補給ポイント消費無し)を行った後、ハリコフの南で突破口を啓開し、予備モードだった第21戦車軍団でドイツ第8軍団司令部を攻撃。あいにく第8軍団司令部は取り逃がしたものの、ドイツ軍の補給ポイント2Tを奪い、気勢を上げた。さらに南でもルーマニア第6軍団司令部に迫ったものの、こちらも取り逃がし。

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一方、ハリコフ正面に攻めかかった部隊は、砲爆撃でドイツ軍5スタックを混乱させたものの、うち2スタックに逆奇襲をくらい、1ヘクス列の前進に留まった。これに対して第1ターン裏、枢軸軍はハリコフ南部の突破口を塞ぐため、早くもドイツ第3装甲師団を投入。迫るソ連第22戦車軍団のうち2ユニットを除去したが、突破口を塞ぐだけのユニットは無い。またハリコフ市内には増援のドイツ第71、305歩兵師団が湧き、防備を固めた。

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第2ターン表、ソ連軍が先攻を選択。さらに突出部を拡大すべく、ソ連第6騎兵軍団+第5親衛戦車旅団で西を攻撃した。両部隊は運良く突破モードにもなり、二度の攻撃で薄い枢軸軍戦線を食い破っている。一方、南西では第2騎兵軍団+第14親衛歩兵師団が攻撃をかけたが、こちらは逆奇襲をくらい、攻撃側2ステップロスという最悪の結果で意気消沈。

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ハリコフ正面のソ連軍もさらに攻勢を続けた結果、枢軸軍戦線は大きく破れ、ハリコフの北へ回り込める状態まで持ち込んだ。この戦線を支えるべく、第2ターン裏、ドイツ軍予備の第23装甲師団が出撃。まずはオーバーランソ連戦車旅団を攻撃……と思ったら、これが逆奇襲をくらい、第23装甲師団は早くも捜索大隊を喪失。戦線の破れも繕えぬまま、第2ターンが終了した。

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第3ターン。このままではいかんと枢軸軍が先攻を選択。南部でドイツ第100・第101猟兵師団、第1山岳猟兵師団がソ連軍の脆弱な横っ腹を攻撃した。しかし攻撃に成功したのは第101猟兵師団のみ。それでもその突破口から、予備モードだったドイツ第14装甲師団、第60自動車化師団が突入。ソ連軍突出部の根元を締め上げるように突破を果たした。また南部には、増援のドイツ第16装甲師団も到着しているが、これによる攻撃は補給ポイントの兼ね合いから見送り……。

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一方、上空では、ドイツ空軍が制空戦闘で活躍。このターンだけでソ連軍戦闘機4ステップを削った。ハリコフ南部の突破口もなんとか塞がれ、ソ連軍の進撃も停止しつつある。

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しかしハリコフ正面では、またもや第23装甲師団の反撃が失敗。枢軸軍は、戦線の穴を埋めきれぬまま、第3ターン裏を迎えることとなった。

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第3ターン裏。南部のソ連軍は、後退して戦線を縮小。結局、作戦のスタートラインまで戻った形である。しかしそれでも戦線が埋めきれない。もっとも攻める南部の枢軸軍にしても、この時点で補給ポイントは枯渇気味なのだが。

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おとなしくなった南部に比して、ハリコフ正面では戦闘が激しくなっていた。ソ連第3親衛騎兵軍団が、ハリコフ市内に陣取るドイツ第51軍団司令部+第23装甲師団第126歩兵連隊へ隣接。ソ連空軍の親衛Yak-1+IL-IIも、ドイツ空軍の迎撃を振り切ってこれを爆撃し、運良く混乱に。第3親衛騎兵軍団は、第126連隊を除去し、第51軍団司令部を孤立させている。ただしソ連軍も、ゲーム開始時に集積していた補給ポイントがほぼ尽きつつあり、これまでのような派手な攻撃が以後どれだけできるかは疑問である。

ということで第2次ハリコフ戦シナリオ、後半戦へ続く。

【Operational Combat Series】「Case Blue」Khar'kov 1942:The Failed Offensive Set-Up

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先日、MMPの秋季セールにて「OCS:Beyond the Rhine」をようやく注文。今年発売された「OCS:Sicily II」へのお誘いもあり、そろそろOCSに復帰すべく、ソロプレイをすることにした。

復帰ソロプレイに選んだのは、OCSスターターガイド(Reluctant Enemies収録)でも入門用シナリオとして挙げられている「Case Blue」の第2次ハリコフ戦シナリオ「The Failed Offensive」。上写真のように、使用マップは1枚、6ターンのみの短期シナリオである。「Case Blue」購入直後の2008年2月にもソロプレイしたが、なにせ8年前、すっかり印象も薄れてしまい、その感触も思い出したいということで。

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史実的には、ソ連軍(赤い矢印)がハリコフの南北で突出したものの、ドイツ軍(青い矢印)の2個装甲師団の機動防御で頭を押さえられ、突出部南の脆弱な横っ腹をあっさり衝かれて包囲撃滅されるという展開。まるで出来の悪いバルジ戦である。実際にユニットを並べてみても、ソ連軍の横っ腹はスッカスカで陣地も構築されておらず、よくまあこれで攻勢に出たなあという印象だ。1942年夏のソ連軍はその程度だったと言えばそれまでだが。

しかしソ連軍の初期配置補給ポイント(SP)は40。各ターン固定で4SPが追加される。第1ターンの砲撃はSP消費無しでOK。戦闘消費SPも通常の1/2で良いのは、かなりありがたい。前回のソロプレイでも、序盤でドイツ軍戦線をかなり混乱させたので、「攻撃は最大の防御」精神で6ターンを攻めきるしかないか。もっとも予備マーカーは2枚しかなく、組織的な突破戦闘は期待できない。とにかく第1ターンに派手に打って出て、行けるとこまで行ってこいという感じか。

対するドイツ軍は、初期配置21SP、各ターン固定で3SP追加。4枚の予備マーカーは、ハリコフに控える第3・第23装甲師団と、南部に控える第14装甲師団、第60自動車化師団に置いた。ドイツ軍の補給も潤沢ではないので、いつどこで乾坤一擲の反撃を加えるか、タイミングを見極めたい。やはりソ連軍の横っ腹を南から衝き、Barvenkovo(A3507)で鉄道線を切り、3ヘクス北に位置するソ連軍のエクステンダーを潰せば、突出部隊をまるごと補給切れに……できるのか? そのあたり状況を見極めて、ここぞという時点で斬り込ませたい。ということでソロプレイ開始。

ちなみに選択ルール21.2「ステップに比例した戦闘力」21.8「空ヘクスへの攻撃」を適用。21.2「ステップに比例した戦闘力」は選択ルールとは言え、補給消費との兼ね合いから必須だと思うが……(わざと複数ステップ師団を分割して基幹ユニットを1ステップにし、1トークンだけ消費してフル攻撃力を発揮させる、という裏技が使えてしまうので)

【Operational Combat Series】「Sicily II」Primasole Bridge AAR

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昨日は「Western Sicily」シナリオに続き、「OCS:Sicly II」のイギリス軍シナリオとも言うべき「Primasole Bridge」シナリオを対戦した。今回は自分が攻撃側、連合軍を担当。連合軍は2ターン以内に、アウグスタ、シラクサを占領するのが勝利条件である。チュニジアからはイギリス第1空挺師団(と言っても2個戦闘集団+工兵大隊+砲兵大隊のみ)が降下して空挺堡を築き、それに対して地上部隊(2個歩兵師団+1個機甲旅団)が連結し突破口を拡大するという、小型マーケットガーデン作戦のような趣である。ミニシナリオながら、空挺作戦はもちろん、空軍作戦もしっかりやり、挙げ句の果てに空母まで登場するため、やや内容過多ではある。ちなみに旧版の同シナリオの様子は以下に。

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第1ターン。早速、イギリス第1空挺師団が降下。降下位置がずれ、敵ユニットのいるヘクスに下りてしまうと全滅、という酷な状況だったが、運良くすべて無事に降下し、枢軸軍飛行場も奪取。非活性状態の戦闘機を追い散らすなどして、空挺堡を確保した。

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連合軍には潤沢な砲兵、爆撃機、さらに艦砲射撃もあるため、まずは第1目標のアウグスタに砲撃をかまし、市内に陣取る部隊を混乱させたうえでイギリス第5歩兵師団がこれを奪取。イギリス第50歩兵師団も、混乱したドイツ軍シュマルツ戦闘団を除去した後、突破モードを得て、渡河して降下猟兵スタックを後退させ、カタニアへの道を前進した。

一方、枢軸軍も、イタリア本土から増援の降下猟兵を飛行場へ空輸。これに対しては洋上に浮かぶイギリス空母インドミタブルの艦載戦闘機が迎撃に向かったが、あえなく撃退されてしまった。また密集してしまったイギリス第50歩兵師団+第23機甲旅団スタツクに対し、混乱状態の砲兵による砲撃が当たり、このキラースタックが混乱状態に。これは連合軍の失態。なにもまとめて置く必要は無かったのだ。

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第2ターン。それでも連合軍は、カタニアまでの湾岸道路上に居座る枢軸軍ユニットに砲爆撃を浴びせまくって、いずれも混乱状態に。しかし枢軸軍ユニットは、アクションレーティングが高いため、混乱しても動じることはなく、奇襲を受けないどころか、逆奇襲に及び、連合軍を撃退。連合軍はカタニアまでたどり着けず、敗退となった。川向こうの空挺堡まで地上部隊が連結できなかったという、まさに小型マーケットガーデン作戦な結末に。

こちらのシナリオも、ターンが短い&補給ポイントが少ないため、やはり詰め将棋的というか、パズルを解くような思考が要求された。連合軍は、ひとつ失敗すると、それが大きく響いてしまうのも「Western Sicily」シナリオと同じか。まあターン数の短いOCSシナリオでは、だいたいそんなものだろう。入門者には「Western Sicily」の方が良いと思う。こちらは空挺ルールや空輸ルールも読む必要があるし。とは言え、短時間で終わるので、一回終わったら、ささっと戻して再プレイしやすいのはたしか。自分はまだ未購入だが、懸案の「Beyond the Rhine」「Tunisia II」とまとめて入手しておきたいとは思う……

【Operational Combat Series】「Sicily II」Western Sicily AAR

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今日は、秋葉原イエサブにてN村氏とOCS最新作「Sicily II」を初対戦。旧版は所持しているもの「II」はまだ入手しておらず、N村氏所蔵のモノで味見とあいなった。旧版は、OCS非標準スケールかつフルマップ2枚だったが、「II」はフルマップ1枚に収まっており、作戦全体が扱いやすくなっている印象。まずはアメリカ第2機甲師団によるパレルモ突破を扱うミニシナリオ(3ターンのみ)「Western Sicily」を対戦し、自分は枢軸軍を担当した。ちなみに旧版の同シナリオ「Drive on Palermo」の様子はこちらに。

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第1ターン。まずアメリカ第2機甲師団は、A戦闘団的なスタック(戦車大隊+軽戦車大隊+機甲偵察大隊)で海岸沿いの道を打通すべく、脆弱なイタリア軍守備隊にオーバーラン攻撃。しかし一発ではこの道を突破できず(そして戦車大隊も失ったため)、続けてB戦闘団スタックを投入。なんとか邪魔なイタリア軍ユニットを蹴散らし、先鋒部隊は勝利条件に関わるマルサラまで達した。山間部にはレンジャー大隊が進撃しているが、こちらからの打通は、旧作同様なかなか難しいようだ。

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第2ターン。島の西端を横切る形で、第2機甲師団の一部+アメリカ第3歩兵師団がパレルモに一気に到達。これに対し、予備モードで待ち構えていたイタリア軍砲兵部隊が阻止砲撃を加えたものの、アメリカ兵が6ステップも集まっていた(砲撃有利3コラムシフト)のに砲撃を外すというていたらく。パレルモは呆気なく陥落し、島の西へ延びる枢軸軍補給線も途切れてしまった。

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第3ターン。補給切れ死をまぬがれたイタリア軍が点在する盤面を、アメリカ第3歩兵師団がパレルモから取って返し、艦砲射撃の支援下、マルサラを奪取。消耗激しい第2機甲師団もトラパニを落として、勝利条件の3都市を制圧したアメリカ軍が勝利した。

一応、イタリア軍は為す術無くやられたが、と言ってアメリカ軍が楽勝とも思えない。やはりターン数が短い&補給ポイントが限られているので、一回のしくじりが結構響くと思う。まあ入門者が、OCSの詰め将棋的プレイを覚えるには格好のシナリオで、旧版でもパズルっぽいシナリオだったので、その雰囲気もいまだ健在だった。また旧版では、アメリカ歩兵師団に各連隊ユニットが用意されていたため、より柔軟な運用が行えたが、旧版と新版、どちらを選ぶかはお好み次第。

この後、イギリス軍ミニシナリオ「Primasole Bridge」も対戦したが、それは次の記事にて。

【参考文献】「第二次大戦の分岐点」

第二次大戦の〈分岐点〉

第二次大戦の〈分岐点〉

 

雑誌「コマンドマガジン」や「歴史群像」等に掲載された、大木毅氏の戦史記事を収録した「第二次大戦の分岐点」を購入。その手の雑誌を毎号購読していない自分としては、こういった書籍としてまとめてくれた方がありがたい。

個人的に興味があったのは、1941年6月ドゥブノで発生した「幻の大戦車戦」、レニングラード南方での「北方軍集団 五つの激闘」、1944年ナルヴァ攻勢を扱った「森と湿地帯の死闘」、「データでみる北アフリカ補給戦」、クルスクとノルマンディ戦でのSS師団の損耗分析あたり。このような最新の戦史分析を読んだうえで、その知見が反映されたウォーゲームを探したり、今まで触れてきたウォーゲームを違った視点から見るのも面白い。

【参考文献】「日本陸海軍はロジスティクスをなぜ軽視したのか」

日本陸海軍はなぜロジスティクスを軽視したのか

日本陸海軍はなぜロジスティクスを軽視したのか

  • 作者:谷光太郎
  • 発売日: 2017/12/25
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
 

「日本陸海軍はなぜロジスティクスを軽視したのか」を購入。ガダルカナル戦、インパール戦といった作戦レベルの兵站はもちろん、もっと根源的な、陸海軍の権威争いや人事的な問題、鉄道・海運・航空輸送といった物流システムの変化がメインに論じられている。いわゆる兵站業務には、さまざまな要素が関わるし、そのさまざまな部分に問題があれば、その末端で行われる軍事作戦も上手くいかないと。兵站業務を全体的なシステムとして捉え、整備していく思考や能力があれば良かったのだろうし、実際それに気づいていた人々もいたのだろうが、それもまたさまざまな問題に阻まれ、実現はできなかったと。まあ、今現在の社会や企業でもよく見られることなので、組織論として読んでも溜息が出る……

【戦国群雄伝】「関八州古戦録」箱根の坂 (小田原征伐) Solo-Play AAR

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さてセットアップ編に続いてソロプレイ編。まず第1(3月第2週)ターン。先手・北条方は、各地の城に籠城しつつも、総大将・北条氏直隊1万6千だけは、小田原城を出て足柄城に布陣。徳川隊約3万との野戦に及んだ(双方山地ヘクスにいたので総大将同士の合戦にはならない)。北条方西方防衛線と呼ばれる、足柄城、山中城、松井田城のうち、第2ターン中に豊臣方がどれかひとつでも落としていないと-5勝利点となるため、この3城はすぐにでも落としたいところだ。

第2(3月第3週)ターン。豊臣秀次隊1万5千を主力とする本格的な山中城攻め(強襲)が始まった。しかし籠城する北条氏勝隊5千は鬼神の如く奮戦し、豊臣方の山内一豊田中吉政、蒲生郷成、大田一吉が次々討ち死に。最終的に3ステージに及ぶ強襲の末、山中城は落ち、氏勝隊は殲滅されたものの、豊臣方は総計31ステップを失うと云う大損害をくらった。

一方、足柄ルートを守る北条氏直隊も、本多忠勝榊原康政隊を撃退したものの、千葉清胤が討ち死にし、小田原城へ撤退。入れ替わりに小田原から内藤綱秀4千が足柄城に入ったが、徳川隊の強力な打撃力にかなうはずもなく、あえなく籠城。また松井田城も陥落し、上杉景勝真田昌幸隊は箕輪城へ前進。北関東では、豊臣方として佐竹氏、宇都宮氏、結城氏も動きだした。

第3(3月第4週)ターン。堀秀政率いる北国勢は、伊豆・韮山城を包囲。佐竹隊が笠間城を、徳川隊が足柄城を、上杉・真田隊が箕輪城を攻め落とした。またこのターン、ようやく山中城豊臣秀吉本軍が到着。秀次のふがいない山中城攻めに憤慨しつつも、部隊を再編成し、箱根を越えて小田原へと向かった。

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第4(4月第1週)ターン。前田利家隊が国峰城を、宇都宮・結城隊が壬生城を陥落。徳川隊がのんびり回復に徹するのを横目に、豊臣本軍は小田原城隣接ヘクスに展開。しかしこの時点ではまだ包囲に必要な100戦力(小田原の城レベル5✕20戦力)には達していない。また秀吉本隊は、ヘクス2038に一夜城を建設すべく、それに必要な50戦力を結集させつつあった。

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第5(4月第2週)ターン。秀吉+織田信雄隊により一夜城建設開始。小田原周辺には、豊臣秀次、秀勝、宇喜多秀家を中核とする100戦力が集まり、城の包囲も始まった。包囲は行動力3の部隊に任せ、行動力4の小早川隆景蒲生氏郷、そして水攻めボーナスのある石田三成は、相模・武蔵へ侵攻。佐竹隊は小田城を、徳川隊は津久井城を、上杉・真田隊は沼田城を、前田隊は厩橋城を奪取。ここから先は、ひたすら豊臣方の攻城戦が続く。

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第6(4月第3週)ターン。堀隊が韮山城を、前田隊が金山城を、上杉・真田隊が桐生城を奪取。

第7(4月第4週)ターン。小早川隊が小机城を、石田隊が玉縄城を、徳川隊が八王子城を、佐竹隊が土浦城を、宇都宮・結城隊が小山城を奪取。しかし周辺の城が次々落ちる中、このターン、小田原城の包囲はまったく進捗していない。

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第8(5月第1週)ターン。徳川隊が河越城を奪取。石田三成前田利長隊は「のぼうの城忍城を包囲。

第9(5月第2週)ターン。佐竹隊が江戸崎城を奪取。小田原城は耐久力8、士気-2。

第10(5月第3週)ターン。徳川隊が岩槻城を、小早川隊が江戸城を、堀隊が下田城を奪取。

第11(5月第4週)ターン。下田城陥落を見届けた直後、堀秀政が病没。上杉・真田隊が松山城を、徳川隊が古河城を、蒲生・織田信包隊が三崎城を奪取。

第12(6月第1週)ターン。上杉・依田・真田隊が館林城を、前田隊が鉢形城を奪取。石田隊も、無事に忍城を奪取。小田原城は、耐久力6、士気-3。

第13(6月第2週)ターン。一夜城が完成。史実(6月26日)よりやや早いか。徳川隊が関宿城を奪取。

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第14(6月第3週)ターン。小田原城は、耐久力2、士気-3。

第15(6月第4週)ターン。徳川隊が牛久城を、上杉・前田・真田隊が唐沢山城を奪取。

そして最終第16(7月第1週)ターン。佐竹隊が佐倉城を、小早川隊が東金城を落としたことで、小田原以外の北条方の城はすべて陥落。第2ステージで小田原城も、耐久力0、士気-3となり、落城した。

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シナリオ終了時の関東全景。徳川隊が打撃力にモノを言わせて、城を強襲しまくり、全16ターンで8カ所の城を奪取。上杉、佐竹あたりも強襲を多用したが、基本的には各隊じっくりと包囲で済ませた。ただ小田原城の包囲では、まるまる1ターン成果の出ない場合もあり、途中「大丈夫か?」と焦ったりもした。

そして戦巧者の徳川や上杉や小早川が次々城を落とす中、「お前も豊臣家の意地を見せてこい」とばかりに山中城攻めを任された豊臣秀次や、忍城攻略に送り出された石田三成が感じたプレッシャーはいかばかりか。そして送り出した身内連中に次々ポカをやらかされた秀吉の心中も……

対戦シナリオとして見ると、やはり一方的な包囲戦になるのだろう。もちろん氏直に足柄を、氏政に箱根を守らせて野戦をさせてもいいが、結局は今回のように、徳川に攻められた部分が崩れると思う。まあ、あまりバランスを問うテーマでもないだろうし、こうなるしかないテーマだとも思う。いっそこれ、豊臣方主体のソロシナリオとして割り切り、北条方を自動的に籠城させ、最終ターンまでに小田原が落とせるかをタイムレースとして楽しめれば良いんじゃないかと。ダイス目に祟られれば、最終ターンになっても小田原が落ちない可能性もままあるし。