Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Wargaming Column】ゆく年くる年2015

ウォーゲーマーとして「ほぼ引退」状態に入ったため、2013年・2014年はお休みした「ゆく年くる年」記事だが、今年は3年ぶりに書いておこう。

2014年は購入ウォーゲームわずか2個+1冊だったが、2015年に至ってはとうとう1個+2冊にまで減ってしまった。さらに去年に引き続き断捨離的にウォーゲームの処分を進め、コレクション総数としては全盛期の半分近くにまで減らせたと思う。今年はとうとうTCS(Tactical Combat Series)にも見切りをつけ、ほとんど手放してしまったし、ウォーゲームの購入数・所有数だけ見れば「ほぼ引退」状態が進んでいるようにも思える。

ところが6月以降、仕事で急ブレーキがかかったため、思いがけず自由な時間ができてしまったのだ。だったらこの機会にと、積んだままだった「France'40」、今年買った唯一の新作「Ukraine'43 2nd」、ここ数年の懸案シリーズ「Hurtgen:Hell's Forest」と「Wacht am Rhein 2012」、時間がかかるからと敬遠していた「OCS:Hube's Pocket」などをゆっくりソロプレイできてしまった。このBlogの年間記事数を見ても、急激に落ち込んだ2014年(たった13記事)からV字回復したように見えるし、ここまでくれば「ほぼ引退」と言うより「ほぼ復活」状態なのかもしれない。

今年購入したゲームも1個のみだが、一応まだ物欲もあり、先日プレイした「GTS:The Greatest Day: Sword, Juno, and Gold Beaches」は勿論、「OCS:Beyond the Rhine」「ASL:Hakkaa Paale」あたりは入手したいと思っている。来年以降の新作でも「GTS:Operation Mercury」「ASL:Yanks 2nd」「ASL:Forgotten War(Korea)」「OCS:Tunisia II」「OCS:Sicily II」には惹かれている。

そう、欲しいのはGTS、OCS、ASLといずれもシリーズゲームなのだ。いろいろ処分する中で最後まで手元に残ったのもこのシリーズだったし、結局これらが本当に好きなウォーゲームなのだろう。

1999年から始まったウォーゲーム再収集は、知見を広げる意味でも様々なタイトルに手を出したが、もうそういう時期は終わったのだ。だからこそここ数年の断捨離で、中途半端に興味のあるゲームを手放し、自分のスイートスポット的なゲームだけを選別したのだろう。そのコレクション再構築作業もようやく終わり、この2015年後半から、点数を絞りこんでプレイする、新しいウォーゲーマー・ライフが始まったのかもしれない。

まあ自分でも、まさか今年こうなるとは思わなかったので、2016年もどうなるかは未知数である。しかし引き続き「ほぼ引退」と言い張りつつ、自分の好きなシリーズゲームばかり遊ぶのだろう多分。

というワケで今年遊んでいただいた皆様、どうもありがとうございました。

2016年も引き続きよろしくお願いいたしますm(_ _)m

【Grand Tactical Series】「The Greatest Day: Sword, Juno, and Gold Beaches」The Black Baron / Day of the Tiger AAR

MMP「The Greatest Day: Sword, Juno, and Gold Beaches」

GTS(Grand Tactical Series)第4作「The Greatest Day: Sword, Juno, and Gold Beaches(以下TGD)」(1944年6月のノルマンディ上陸作戦~上陸後一週間のイギリス軍戦区を扱う)はまだ未購入だが、N村氏がカウンター(総数約2800!)をすべて切り、FORGER氏と対戦に漕ぎ着けたうえ、ありがたいことに練習プレイにも誘っていただいた。ということで昨日、秋葉原イエサブにて「TGD」に初めて触れることができた。GTS基本ルールもver2.0に変わっており、そのあたりの感触も確かめつつ、である。

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まずはN村氏+FORGER氏インストのもと、練習シナリオ「The Black Baron」をHA氏と対戦。こちらはドイツ第101SS重戦車大隊のエース、ミハエル・ヴィットマン中尉の活躍で名高い1944年6月13日のヴィレル・ボカージュ戦を模したミニシナリオである。道路上にずらりと並んだイギリス第7機甲師団第22機甲旅団に対し、ヴィットマン中尉指揮のティーガーI半個中隊と、同じく第101SSのティーガーI中隊が攻撃を仕掛ける形で、わずか1ターンのみだ。チット順も、(第101SSが所属する)第12SS装甲師団チット、ドイツ軍直接命令チット、イギリス第7機甲師団チットの順で活性化するよう決められている。

GTSでは基本、活性化したユニットは移動や射撃などの1アクションを行い、指揮範囲にあれば追加Commandポイントを払うことによって二度目の活性化=第2アクションが行える(ただし第1アクションと同じ行動は行えない)。

ところがヴィットマン中尉に関しては、登場した瞬間に4アクションが可能で、しかも同じアクションをしても良いという。つまり射撃を4回行っても良いわけだ。さらに部隊練度チェックも自動成功するそうで、まさにヴィットマン無双!状態である(ただしシナリオでヴィットマン中尉マーカーが使えるのは1ターンのみ)。

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今回はGTS初心者のHA氏にドイツ軍を受け持ってもらったが、さすがヴィットマン、鬼のように凶暴な射撃を連発し、次々イギリス軍ユニットにダメージを与えていく。

ところがヴィットマン中尉、M3ハーフトラックに乗ったイギリス軍歩兵ユニットを強襲(同一ヘクスに進入して互いに撃ち合う)した際、小火器射撃を受けて2Cohesionヒットをくらってしまった。ティーガーIユニットの装甲値-5は、被弾率を50%下げるほど頑丈なのだが、そこはGTS。どんなに不利な射撃でも、10面体ダイス目「0」が出れば何らかの被害が生じてしまうのだ。ヴィットマンが駆るティーガーIは、1ステップしかないため、3ヒットをくらうと除去されてしまう。あわてて2アクションを使って回復したが、さらに小火器射撃で1ヒットを受け、恐るべきイギリス歩兵の逆撃をくらう格好となった(つまりイギリス軍担当の自分が射撃ダイスで「0」を3回出した)。

一応、シナリオ勝利条件であるイギリス軍4ステップ除去は達成し、213高地ヘクスの占領も達成したため、ドイツ軍勝利(最後にM3スチュアート戦車が213高地に滑り込もうとしたがあえなく制圧)。しかしヴィットマンの意外な不甲斐なさに「こいつ偽物では……」との声も上がったり。

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気を取り直して、同じくヴィレル・ボカージュ戦を扱った導入シナリオ「Day of the Tiger」(ハーフマップ、4ターンのみ)を対戦。担当は同じく自分がイギリス軍、HA氏がドイツ軍である。

シナリオはまずイギリス第22機甲旅団が盤端から登場し、ヴィレル・ボカージュと213高地に入る所から始まる。今回はその後、連合軍直接命令チットが引かれたため、歩兵は街中と高地に下車したが、この状態が初期配置のようなものである。

次に第12SS装甲師団チットが引かれると、先ほどのヴィットマン中尉+ティーガーI中隊✕1.5個が、イギリス軍ユニットのいないヘクスに忽然と現れるという恐ろしいシナリオなのだ。先に書いたようにヴィットマン中尉マーカーは1ターンのみで消えてしまうが、それでも射撃に適した位置に現れるや、またも鬼のような連続射撃でファイアフライ戦車中隊を1個除去、1個制圧、1個にヒットを与えた。ドイツ軍は213高地を守っていたイギリス歩兵も全滅させたが、森ヘクスの故に、ティーガーI中隊も縦隊(火力が落ち、撃たれやすくなる)にならねば進入・占拠はできず、しばらく空いたままとなった。

これに対しイギリス第22機甲旅団は、ヴィレル・ボカージュの街に籠もる歩兵に陣地を築かせ、後方に控えていたファイアフライ戦車中隊ユニット✕3に射撃や視認に不利なRidge地形を迂回させ、213高地の北側へ送り込んだ。

またイギリス軍は、ティーガーI中隊に隣接しながらも運良く生き残ったファイアフライ中隊とM3スチュアート中隊、さらに3ヘクス先のM10駆逐戦車でちくちくと射撃を繰り返した。しかしRidgeヘクスに陣取ったティーガーIは堅く、ファイアフライ中隊が中隊ボーナスを得て火力を2上げて隣接ヘクスから射撃しても、当たりは10面体ダイス「1」以下である。無論、M3スチュアートと3ヘクス離れたM10駆逐戦車に至っては、当たり目「0」のみ。もう「0さえ出ればいいんだ0出れば」精神で撃つしかないのだが、これが意外と当たってしまい、ティーガーI中隊に2ヒットをくらわせた。

当然、ティーガーIも猛反撃。逆にこちらの射撃は「ダイス目9さえ出なければ中隊ボーナスが入って火力+2」「ダイス目9さえ出なければ当たり」「30%の確率で一発で戦車1個中隊が吹き飛ばせる」ほどの威力なのだが、まず成功するであろうダイス判定なので、Commandポイントを支払って自動成功させるまでもない……という時に限って絶対失敗の「9」が頻発した。おかげで貧弱なM3スチュアート中隊がいつまでも生き残り、ティーガーIの注意を引き続けてくれた。

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今回はルール間違いもあったので、3ターンまで進めてゲーム終了。一応ドイツ軍はまだ213高地に入れていないが、増援のIV号戦車、対空砲車輌中隊も来ており、イギリス軍の苦戦は必至である。

まあ練習・導入用シナリオとして「The Black Baron」も「Day of the Tiger」も非常に面白いと思う。ヴィットマン中尉にしろヴィレル・ボカージュ戦にしろWWII戦史ファンには馴染みだろうし、無双ルールもばかばかしくて良い(褒め言葉)。

ヴィレル‐ボカージュ―ノルマンディ戦場写真集

ヴィレル‐ボカージュ―ノルマンディ戦場写真集

 

またGTSver2.0についても、ずいぶんver1.0とは変わったなあという印象だ。目についた点をざっと上げると、強襲手順(勇敢チェック必須、3ラウンド制から2ラウンド制に)、独立部隊の活性化方法(各指揮官に活性可能な独立ユニット数値が記されるようになった)、射撃修整値、盤上からの間接砲撃禁止などなど、細かいマイナーチェンジばかりだが、このver2.0をそのまま「The Devil's Cauldron」「Where Eagles Dare」「No Question of Surrender」には適用できないと思う。やるならユニット数値の見直しも必要になるだろう。

そのためOCSのように基本ルールがバージョンアップされたからといって差し替える必要はなく、旧3作はそのままGTSver1.1で遊び、本作以降はver2.0で遊ぶという、並行して存在する形になるはずだ。近々再版される「The Devil's Cauldron」が特に変更点も無くGTSver1.1を添付されて発売されるのも、そういう意味なのだ。自分も来年は本作を手に入れ、GTSver2.0の研究を深めていきたい。

※ゲームを提供してくださったN村さん、インスト役のFORGERさん、ありがとうございましたm(_ _)m

【Grand Tactical Series】「The Devil's Cauldron」 A Bridge too Far AAR

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昨日は、Karter氏と2015年最後の自宅ゲーム会。来年もGTSを遊ぼうということで、久しぶりに「The Devil's Cauldron」の「A Bridge too Far」シナリオを対戦した。GTSはあれこれ遊んでいたものの「TDC」に触れるのは2012年3月以来である。

今回はKarter氏がドイツ軍を担当。ナイメーヘンから出撃したイギリス第43歩兵師団第214歩兵旅団サマセット軽歩兵大隊を迎え撃つべく、第10SS装甲師団クナウスト戦闘団の戦車隊を前のめりに配置してきた。時間の都合で3ターンしかプレイできなかったため、オーステルハウト近郊での戦闘のみ記しておく(ポーランド空挺旅団vs第9SS装甲師団の戦区にはほとんど動きが無かった)。

まず第1ターン(1944年9月22日0900時ターン)、サマセット軽歩兵大隊の露払いを務める装甲車中隊がオーステルハウトに立て籠もるSS守備隊へ発砲。これがラッキーヒットとなり、一撃で最初の陣地を吹き飛ばした。しかしダイス目が良かったのはこの時だけで、第43歩兵師団はチットを購入するDispatchポイントが減るアクシデント(ダイス目9)を出す始末。早くも師団運営に暗雲が漂う……

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第2ターン(1100時ターン)。ドイツ軍クナウスト戦闘団のIV号・III号戦車中隊が果樹園に隠れながら前進。イギリス軍のM4シャーマン戦車中隊と撃ち合うも、お互いなかなか決定打が出なかった。クナウスト戦闘団は、後方のネーヴェルベルファー・ロケット砲中隊などと連絡をつけ、阻止砲撃を放つも、連絡途絶(砲撃ダイス目9で発生)も頻発。一方の第43歩兵師団も、わざわざ師団砲兵チットを投入したにもかかわらず、真っ先に来て欲しかったのに、最後の最後にカップから引かれるという運の無さ。

それでもサマセット軽歩兵大隊は、オーステルハウトで二つ目の防御陣地を強襲してこれを粉砕。M4シャーマンと17ポンド砲?半個中隊で、どうにかクナウスト戦車隊を食い止め、善戦していた。

しかし第10SS装甲師団も、2ターン連続してDispatchポイントを2ずつ増し、余裕でクナウスト戦闘団チットを投入してきた。

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第3ターン(1300時ターン)。このターンは、ドイツ軍直接命令チットから始まり、Commandポイントを使い切る形で終わったものの、すぐさま第10SS装甲師団チットが来てCommandポイントが補充され、さらにまたクナウスト戦闘団チットが引かれるという、 怒濤のドイツ軍3連続活性化、鬼のような猛攻で始まった。

クナウスト戦闘団はこの機に、温存していたティーガーI中隊を前線に投入。頑丈な装甲値-4を頼りに平野に飛び出し、M4シャーマン中隊を狙い撃ち、がしがしとダメージを与えていく。続けてIV号戦車中隊がM4シャーマン中隊に強襲をかけたが、一発も当たらずあえなく敗退。IV号戦車中隊は、連続活性化を活かして再度強襲をかけたが、ここでも一発も当たらず、むしろステップロスに追い込まれて敗退した。粘るM4シャーマン中隊に対し、ドイツ軍はネーヴェルヴェルファー・ロケット砲を撃ち込み、ようやくこれを全滅させたが、むしろ1ユニットでこれだけの戦力を引きつけたM4シャーマン中隊こそ善戦したと言うべきか。

一応サマセット軽歩兵大隊は、オーステルハウト最後の陣地を潰して、街を制圧したが、支援のM4シャーマン中隊を失い、かなりのピンチである。後方に増援のコーンウォール歩兵大隊も来ているが、そちらにも戦車は無し。第4ターン(1500時ターン)になれば、M4シャーマン中隊✕2、M3スチュアート中隊✕1が来てくれるのだが……というあたりで時間切れ、プレイ終了となった。

このシナリオは何回かプレイしたが、今回のようにドイツ軍戦車が前のめりに来たのは初めてだった。もしかするとドイツ軍としてはコレが正解なのかもしれない。序盤のイギリス軍には戦車が少ないため、優位に戦闘を進められると思う。

今回、ドイツ軍はチットの流れこそ良かったものの、ダイス目にはずいぶん祟られていたと思う。かなりの通信途絶が起きていたし、IV号戦車の強襲2回失敗(射撃ダイス12回が失敗)も、イギリス軍にとっては僥倖だった。そういうプレイの振れ幅もまたGTSの魅力だと思う。

【参考文献】コリン・グレイ「現代の戦略」

現代の戦略

現代の戦略

 

アメリカのレーガン政権でアドバイザーも務めた戦略思想家コリン・グレイの「現代の戦略」を購入。小規模紛争、核兵器、サイバー戦争、スペースパワーといった現代戦争の側面にも触れつつ、クラウゼヴィッツ学派として普遍的な戦争論理を見いだしていくという姿勢を取っている。そのため、もはやクラウゼヴィッツ的な国家間の通常戦争は薄れていくと主張しているマーティン・ファン・クレフェルトや、戦争文化に傾倒したジョン・キーガンの著作に対して異を唱えている箇所も多々あり。まあ、これくらいハッキリと、学派の違いを主張してくれると、読んでいる方としても気持ちが良い。個人的には、クレフェルトが推す低強度紛争や、キーガンが推す戦争文化よりは、昔ながらの通常戦争の方に興味があるので、本書のような立場から戦略を語ってくれる方が楽しめる。もちろん本書でも、低強度紛争や戦争文化にも言及しているが、軸足はそちらではない。

昨年、日本語版が出たルトワックの「戦略論」(グレイは、本書も推している)も面白かったが、こちらはそれをさらに上回る内容だと感じている。今のところ、これまで読んできた現代戦略書の中ではイチオシ。これから、折に触れて読み返すだろう。

【Grand Operational Simulation Series】「Wacht am Rhein 2012」Ride of the Valkyries Solo-Play AAR Part.3

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WWIIバルジ戦ゲーム「Wacht am Rhein 2012」第6装甲軍シナリオ最終回。

12月19日裏のドイツ軍ターン。3920-3821の重橋梁(重戦車が踏んでも壊れない)が完成。これで河岸に接したパイパー戦闘団スタックには補給が通った。すぐさま待機していた第501重戦車大隊のVI号b型ケーニッヒスティーガー中隊+自動車化歩兵大隊が渡河。パイパー戦闘団と共に、先ほど攻撃をしかけてきた第1歩兵師団第26連隊第1大隊と第634駆逐戦車大隊を強襲し、これを殲滅して気勢を上げた。やはりM10駆逐戦車程度ではVI号b型には手も足も出ない。

また第12擲弾兵師団は、クリンケルト(NE5320)へ突入。これによりアメリカ第99歩兵師団の砲兵陣地に接し、アメリカ軍の横っ腹に切っ先を突きつけた形となった。

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続く12月19日午後ターン。アメリカ軍は負けじと、第3機甲師団B戦闘団、第1歩兵師団第16連隊+第703駆逐戦車大隊(M36駆逐戦車装備)をマルメディ北岸へ投入。地形的に守りにくいシェネー(NE3621)を空け、スタヴローへの道を譲る格好で、そこへ第1SS装甲をおびき寄せる算段である。

また第9歩兵師団第39連隊をアンブレーヴ河北岸の防備に着かせ、そこを守っていた第2歩兵師団第23連隊は、クリンケルト周辺の防備に向かわせた。

裏のドイツ軍ターンでは、新たに第2SS装甲師団が登場。いまだ補給切れのパイパー戦闘団を救うべく、ヘクス3822-3721にも架橋が始められた。

戦闘の焦点、マルメディ北岸ではパイパー戦闘団(VI号b型中隊含む)が、第3機甲師団B戦闘団スタックを強襲。しかしB戦闘団は地形(村・荒地・林)を活かして装甲値ハンデを克服したうえ、防御ダイス09(最良に近い)を叩き出した。逆にドイツ軍は最悪に近い攻撃ダイス03を出してしまい、強制2ステップロスによってV号+装甲擲弾兵と自動車化歩兵大隊を喪失。第501のケーニッヒスティーガー中隊だけは、先ほど渡ってきたばかりの橋を戻ってマルメディ郊外まで退却できた(敵ユニットに隣接しながらの退却だったが移動遮蔽地形に隠れながら後退したため生き残った)。

また、今や突破先鋒としてサンジャックス(NE3124)まで進出した第150装甲旅団+第394突撃砲大隊(III号突撃砲装備)は、第30歩兵師団第117連隊を攻めたものの、猛烈な阻止砲撃と逆撃をくらって4ステップロスの憂き目を見た。

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一方、クリンケルトまで進出した第12擲弾兵師団は、アメリカ軍砲兵陣地を攻めるも、こちらも阻止砲撃+逆撃をくらって2ヘクス後退。せっかく奪ったクリンケルトを自ら放棄する事態となった。時を同じくして第277擲弾兵師団の強襲も跳ね返され、せっかく締め上げた包囲網が一時的に緩んでいる。

19日夜間ターンには、アメリカ第3機甲師団の残りが登場。

明けて12月20日午前のアメリカ軍ターン。第2歩兵師団第23連隊は、包囲網がゆるんだ隙に前線へ。第82空挺師団も陣地構築に入り、自作した連合軍陣地マーカーが足りなくなるほどに。

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20日午前のドイツ軍ターン。3822-3721に重架橋がかけられ、ようやくパイパー戦闘団に補給が通った。早速、橋頭堡を拡大すべく、パイパー戦闘団と第501のケーニッヒスティーガー中隊が再びアメリカ第3機甲師団B戦闘団を強襲。しかし今回の攻撃もB戦闘団を1ステップ削っただけで跳ね返されてしまった。また第1SS装甲師団は、重橋梁を通してシェネーへIV号突撃砲+自動車化歩兵スタックを送り込み、対岸のスタヴローを攻めたものの、こちらも攻撃失敗。

一方、突破先鋒の第150装甲旅団+第667突撃砲大隊は、アメリカ第82空挺師団第505連隊を攻めたがこちらも敗退。第12擲弾兵師団は、第1000/1001突撃臼砲中隊(ユニットのシルエットはIV号ブルムベア突撃砲だが、たしかシュトゥルムティーガー突撃砲も装備していたはず)の支援を受け、アメリカ第2歩兵師団第23連隊を強襲するも、防御ダイス最良の01を叩き出され、強制2ステップロス・2ヘクス後退という惨憺たる敗北を喫した。

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これがシナリオ最終ターンとなる、12月20日午後のアメリカ軍ターン。第3機甲師団のB・R戦闘団は、ドイツ軍橋頭堡を潰すべくパイパー戦闘団スタックを強襲。ところが事前砲撃だけでパイパー戦闘団スタックが全滅してしまい、強襲をせずにマルメディ北岸を制圧した。これによりスタヴローを攻撃中のIV号突撃砲スタックが包囲される羽目に。

続くドイツ軍ターンでは、ヘクス3324-3224に重橋梁を架橋開始。前線へ向かう第9SS装甲師団にこれを渡らせ、戦車支援の少ない第82空挺師団を襲わせたいところである。

しかし先に川を渡った総統警護旅団は、アメリカ第30歩兵師団第117連隊の陣地に跳ね返され被害甚大。北では壊滅状態の第326擲弾兵師団に代わって増援の第246擲弾兵師団がモンシャウ前面を攻めたが、こちらもあえなく敗退している……といったあたりで一応シナリオ「Ride of the Valkyries」を完遂した。

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こちらがシナリオ終了時の全体図。写真左側の、前線へ向かう長いドイツ軍ユニット列は、先頭から第9SS装甲師団・第3装甲擲弾兵師団・第2SS装甲師団である。すでにアンブレーヴ川には重橋梁がかけられており、これを渡ってさらなる突破もできそうな気もする。ただし第12・第277擲弾兵師団の損害が大きく、戦線に綻びもできている。今回は短期シナリオだったので、後先考えず攻めさせたが、長期キャンペーンとして遊ぶなら、ここまで疲弊させてはよくないと思う。これでは第3装甲擲弾兵師団を戦線の穴埋めに使わなければならないかも。

そして今回も第1SS装甲師団がアンブレーヴ川で行き詰まったが、あえて橋が落ちるのを承知でパイパー戦闘団に川を渡らせてみた。結果やはり橋が落ちたが、補給切れになっても、そこはパイパー戦闘団、高い練度と装甲値を活かして、なお奮戦してくれた。今回は壊滅したが、重橋梁がかかれば補給も回復するし、一時的な補給切れも恐れずに突破すべきかと思う。あるいは、橋が落ちない重さのIV号戦車+自動車化歩兵スタックを先行・渡河させて、重橋梁がかかり次第、V号・VI号b型を渡河させるという手もある。それはまた次回のソロプレイにて検証してみたい。

先にプレイした同シリーズ「Hurtgen:Hell's Forest」では陣地構築・攻略に工兵が欠かせなかったが、本作でもドイツ軍はどこで重橋梁を架けるか、どこに橋頭堡を築くか、が重要になった。砲兵は勿論、工兵という支援兵科が強調されているのもGOSSの特色だろうか。

ちなみに終了時の各師団の損害は以下に。

・ドイツ軍

 ・第1SS装甲師団 全38ステップ中15ステップ喪失=損耗率39.5%

 ・第12SS装甲師団 全39ステップ中16ステップ喪失=損耗率41.0%

 ・第12擲弾兵師団 全29ステップ中18ステップ喪失=損耗率62.1%

 ・第277擲弾兵師団 全26ステップ中15ステップ喪失=損耗率57.7%

 ・第326擲弾兵師団  全20ステップ中9ステップ喪失=損耗率45%

 ・第5降下猟兵師団 全30ステップ中1ステップ喪失=損耗率3.3%

 ・第150装甲旅団 全15ステップ中5ステップ喪失=損耗率33.3%

 ・(増援)総統警護旅団 全24ステップ中4ステップ喪失=損耗率16.7%

 ・(増援)第246擲弾兵師団  全28ステップ中6ステップ喪失=損耗率21.4%

よく「軍隊はどの程度の損害を受けると壊滅なのか」と言われるが、このゲームで損耗率60%となると前線を支える主力大隊がほとんど1中隊までに減じられ、砲兵や司令部などの後方部隊だけが健在、という状態である。1ステップ=1個中隊なので、18ステップを失った第12擲弾兵師団は実質6個歩兵大隊を失ったに等しい。損耗率40%前後の第1・第12SSにしても、すでに主力戦車ユニットを失っており、補充が来なければこれ以上は戦えない、という段階に達している。また増援の第246師団が、1ターンだけの戦闘で20%以上の被害を被ったのも酷いと思う。加えてシナリオ終了時、総計13個のドイツ軍砲兵ユニットが弾薬切れになっており、その支援が無くなっていったのも辛かった。

アメリカ軍

 ・第2歩兵師団 全46ステップ中7ステップ喪失=損耗率15.2%

 ・第99歩兵師団 全37ステップ中17ステップ喪失=損耗率46.0%

アメリカ軍も同様で、最も被害の大きい第99歩兵師団については、後退できるものなら後退させてやりたい、という状態だった。逆にアメリカ軍の砲兵支援は、シナリオが進むにつれ効果を強め、この先の晴天ターンでは強力な空軍支援も期待できる。

それにしてもここまでの展開は、自分の中のバルジ戦イメージとかなり合致していて好印象だ。個人的にバルジ戦は、1ユニット大隊レベルで再現すると「らしく」感じる。まだ本格シナリオはこれしか遊んでいないが、今のところマイベストバルジは「Wacht am Rhein 2012」と言っても良いぐらい気に入った。引き続きシナリオ検証を進めていきたい。

【Grand Operational Simulation Series】「Wacht am Rhein 2012」Ride of the Valkyries Solo-Play AAR Part.2

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WWIIバルジ戦ゲーム「Wacht am Rhein 2012」の第6装甲軍シナリオ「Ride of the Valkyries」ソロプレイ・その2。最初の2日間を終え、突破先鋒の第1SS装甲師団はトロワポン(NE3122)まで到達。ただしパイパー戦闘団の主力スタックは、マルメディ(NE4020)を落とし、アンブレーヴ河を渡った直後、V号パンター戦車の重みに橋が耐えきれず崩落。川向こうで補給切れになっている。

この突破を塞ぐべく、12月18日午前のアメリカ軍ターン、第899駆逐戦車大隊(M10駆逐戦車装備)がマルメディの対岸に到着。スタヴロー(NE3521)では第202工兵大隊が突貫工事(そのターン中に工事を終え)で塹壕を構築し、ドイツ軍の攻撃に備えた。

裏のドイツ軍ターンでは、マルメディに重架橋資材とそれを架橋できる軍直轄工兵大隊が到着。ただし架橋するには両岸のヘクスを支配する必要がある。これを妨害する第899駆逐戦車大隊に対し、パイパー戦闘団主力は補給切れのまま攻撃。運良く支援砲撃も当たり、駆逐戦車大隊を後退させて対岸を確保した。

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また北では、第12SS装甲師団アメリカ第2歩兵師団第9連隊を攻撃。アメリカ軍は阻止砲撃を2発とも外してしまい、同連隊第1大隊を除去されてしまっ た。第277擲弾兵師団は3個連隊がかりでヘクス5619を奪取し、第12擲弾兵師団はアメリカ第99師団第393歩兵連隊第3大隊を除去。じわじわとエルゼンボルン周辺の包囲網を締め上げている。

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12月18日午後のアメリカ軍ターン。増援の第1歩兵師団第26連隊と第9歩兵師団第47連隊がマルメディ北岸に到着。トロワポンとスタヴローには、それぞれ第30歩兵師団の連隊が入り、防備を固めた。

裏のドイツ軍ターンでは、増援として第9SS装甲師団が登場。ただし燃料不足のためこのターンは3移動力しか得られなかった(機械化ユニットは通常12移動力を持つ)。

マルメディの対岸にはまたアメリカ軍部隊が入ったため、それを避けてヘクス3920-3821間で架橋を開始する。補給切れのパイパー戦闘団主力は、マルメディ北岸の第47連隊第1大隊を攻撃したが、攻撃ダイスが最悪の00だったため、あえなく敗退。他の師団もこのターンの強襲ははかばかしくなく、一進一退の様相を呈してきた。

※ルールブックに明確には書いていないが、このゲームでのダイス目「00」は「100」ではなく「0」として解釈した。

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18日夜間ターンでは、アメリカ軍増援の第1・第9・第30歩兵師団ユニットが大量に登場。さらに第82空挺師団の主力がウェルボモン(NE2222)に到着し、突破口に圧力を加えていく。

明けて12月19日午前のアメリカ軍ターン。パイパー戦闘団主力を補給切れのうちに潰そうと、第1歩兵師団第26連隊と第9歩兵師団第47連隊がこれを強襲(アメリカ軍側初の能動的な攻撃)。一応M10駆逐戦車の支援はあったものの、補給切れでもV号パンターの装甲値は落ちず、結局3ステップ失って1ステップを削る程度の戦果に留まった……というあたりでPart.3へ続く。

※V号パンターの装甲値は6、M10駆逐戦車の攻撃時装甲値は3(防御時は4)。その差3=ダイス修整30となる。この影響は戦闘比1コラムシフトより大きいかもしれないが、なにしろ複雑な戦闘結果表なので分析は誰かに任せた。

【Grand Operational Simulation Series】「Wacht am Rhein 2012」Ride of the Valkyries Solo-Play AAR Part.1

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年末はやはりバルジ戦、ということで「Wacht am Rhein 2012」の第6装甲軍シナリオ「Ride of the Valkyries」に再挑戦してみた。2015年はGOSS(Grand Operational Simulation Series)を集中的に遊んでみたので、今年の総決算的な意味で。

ちなみに本作のデザイナーJoe Youstが、最近Consimの書き込み欄に「次はGOSS:Patton's 3rd Army in Lorraine」と記している。「GOSS:Anzio Beachhead」の企画が消えてしまったので、もうこのシリーズも打ち止めかと思ったが、なかなかしぶとい……

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さてソロプレイ開始。前回(初回)のソロプレイでは、第1SS装甲師団を慎重に動かしてしまったので、今回はなるはやで突破させることを念頭に。また重戦車が渡ると橋が落ちる問題に関しても、試してみたい案があるのでそちらも。

まず12月16日払暁ターン。第1SS装甲師団先鋒はヘクス6025まで前進。GOSSでは移動順が厳密に決められており、おおまかに言えば戦略移動が先、強襲移動が一番最後となっている。そのため前線部隊が攻撃のために前進してから後方の部隊が追いすがる……ことはできない。今回は、まず前線の第3降下猟兵師団の中でも強襲戦闘を行わないユニットが進撃路を空け、そこに第1SS装甲師団が滑り込んで停止し、さらに強襲を行う第3降下猟兵師団ユニットが動く、という順番となった。ややこしくて面倒臭いが、バルジ戦序盤の渋滞感が味わえるとも言える。

16日払暁ターンでのドイツ軍砲撃はすべて非観測となり、当たりにくくなるため、今回は弾薬を節約する意味でも一切行わなかった。それでも第3降下猟兵師団は邪魔なアメリカ軍装甲車中隊を蹴散らし、第1SS装甲の進撃路を確保している。

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続く12月16日午前のアメリカ軍ターン。まだ大半のアメリカ軍は未活性だが(ドイツ軍の奇襲効果)、攻撃を受けて目を覚ました第2・第99歩兵師団の前線部隊は、戦線を整えるため後退開始。

そして16日午前のドイツ軍ターン。第1SS装甲師団と第150装甲旅団を突破モードに指定(マーカーは外して撮影)し、ドイツ第6装甲軍は総攻撃に出た。

しかし北の第326国民擲弾兵師団はモンシャウ前面(ヘクスNE5111)への攻撃に失敗。第12SS装甲師団もワーレルシャイトの十字路(NE5515)で撃退されている。第277擲弾兵師団に至っては、クリンケルトの森(NE5619)を守るアメリカ第99歩兵師団第393歩兵連隊第2大隊に防御ダイス01=最良を叩き出され、2ステップロスを喰らう有様だった。第12国民擲弾兵師団は、進撃路の要衝ロスハイマーグラーベン(NE5523)を攻め、3ステップロスと引き替えに第394歩兵連隊第1大隊を後退させ、これを奪取。戦闘後の突破フェイズにおいて、第1SS装甲師団はヘクス5417まで前進した。ただし突破モードなので消費できる移動力は1/2まで。残りの移動力は次のアメリカ軍ターン中に行使できる。

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続く12月16日午後のアメリカ軍ターン。第394歩兵連隊第3大隊は、突破してくる第1SS装甲を邪魔すべくホンズフェルド(NE5223)へ入った。

そしてこのアメリカ軍ターン中のドイツ軍突破フェイズで、突破モードの第1SS装甲師団が残り半分の移動力を使って前進。この突破フェイズではオーバーラン(単独ユニットによる移動中の攻撃)が行えるため、先鋒のパイパー戦闘団主力ユニットが次々とホンズフェルドに襲いかかった。準備強襲1シフトも砲兵支援も無いため戦闘は決して有利では無く、貴重なV号パンター+装甲擲弾兵混合ステップを失いつつも、なんとかホンズフェルドを奪取した。

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そして12月16日午後のドイツ軍ターン。第1SS装甲師団先鋒は、ビュリンゲン(NE5121)のアメリカ第99歩兵師団司令部+第644駆逐戦車大隊(M10駆逐戦車装備)+工兵中隊を強襲。見事これを撃退し、本道上に躍り出た。しかしこのターンで奇襲効果の強襲+1シフトも終わってしまう。

続く16日夜間のアメリカ軍ターンには、第5機甲師団A戦闘団がモンシャウ近辺に展開。ドイツ第326擲弾兵師団の前に立ちはだかった。

明けて12月17日午前のアメリカ軍ターン。ようやく大半のアメリカ軍が活性化し、第2歩兵師団はワルシェ河北岸に防御線を展開。後方では第99歩兵大隊がラグレーズ(NE3120)へ、第825対戦車砲大隊がスタヴロー(NE3521)へ入った。増援の第7機甲師団はいつものように盤外のサンヴィット(NE4430)へ。

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12月17日午前のドイツ軍ターン。ハイテ空挺隊は1中隊のみヘクス4413へ降下。

渋滞を抜けだした第1SS装甲師団の先鋒は、マルメディ(NE4020)を強襲し、ここに籠もる第291工兵大隊を殲滅。しかし空爆によってまたIV号戦車ステップが失われた。さらに戦闘後前進によってアンブレーヴ河を渡ったところ、NE3820-NE3920の橋がV号パンターの重みに耐えきれず崩落。別スタックがNE3919-NE4020の橋を渡ったが、こちらも橋が落ち、師団の主力スタックが川向こうに孤立することになった。ちなみに橋が落ちる確率は70%。かなりリスキーだったが、今回はあえて試してみた。一応、後方にはVI号b型ケーニッヒスティーガーが乗っても壊れない重架橋資材が来ているので、それを頼みにする予定。

また第326・第12SS装甲師団は攻撃を続けたものの、目を覚ましたアメリカ軍砲兵に叩かれ双方3ステップロスの大損害である。

17日午後のアメリカ軍ターンでは、増援の第1歩兵師団第26歩兵連隊第1大隊がハイテ空挺隊を蹴散らして南下。第1SS装甲を止めるべく、突破口の封じ込めが始まった。

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17日午後のドイツ軍ターン。連絡線の切れた第1SS装甲師団先鋒は、補給切れ(戦闘力、移動力が半減。予備や強襲モードになれない)のまま、スタヴローへ。師団の装甲捜索大隊もNE3522へ回り込み、ここを攻撃した。NE3522からスタヴローへ通じる橋を確保すれば、先鋒部隊との連絡も回復するはず……しかしやはり戦力比が低く、第1SS装甲師団は撃退された。

この間、第12・第277擲弾兵師団は共同してアメリカ第99歩兵師団を締め上げ、その包囲網を徐々に狭めていった。しかしすでに後方では、多数の砲兵大隊が弾薬切れとなり、これ以降の砲兵支援は望み薄となっていた……というあたりでPart.2へ続く。