Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Advanced Squad Leader】「Hakkaa Päälle !」

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発売された2015年から買おう買おうと思っていたASLのフィンランド軍モジュール「Hakkaa Päälle !」が、いつの間にかMMPで品切れになっていた。あわてて確認したが、クロノノーツは在庫切れ。しかし運良くi-OGMに在庫があったので、すぐに発注。多分、最後の1個。やれやれ、なんとか確保できて良かった。まあ、発売されてから三年も経てば品切れるのも無理はないか……

フィンランド軍ユニットは、ASLのドイツ軍+ソ連軍モジュール「Beyond Valor」にも歩兵と支援火器が収録されているが、本作では砲兵器や車両はもちろん、「BV」には入っていない一線級歩兵(5-4-8)、二線級歩兵(4-4-7)、徴集兵(3-4-7)も収録されている。ASLのフィンランド軍と言えば、指揮官がいなくても自己回復するという、ASLシステムの異端的存在だが、さすがに徴集兵には自己回復能力はなかった。

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フィンランド軍の車両は、ドイツ軍から貸与されたもの、ソ連軍から鹵獲したもの、さらにそれを魔改造したBT42など、ごった煮的な品揃えである。他にもソ連軍初期の車両や、氷上スノーモービル(アエロサン)、英米からのレンドリース車両も収録。ドイツ軍VI号ヤークトティーガーの訂正ユニットや、シュトルムティーガーの追加ユニットなどもあり。

シナリオは、17本。1939年の冬戦争から、1941年以降の継続戦争、さらに1944年のフィンランド降伏以後のラップランド戦争(vsドイツ)など様々。ただ個人的には「地図盤は緑だけど、一面、雪の銀世界だと思ってプレイする」冬季戦シナリオが苦手なので、プレイするなら夏場のシナリオかなと思っている。VASLを使えば冬季戦仕様の地図盤が表示できるのだが、うちのPCは、VASSAL/VASLが使えなくなってしまったので、実プレイに頼るしかない……

とりあえず3年前から懸案だった本作を入手したので、次はアメリカ軍モジュール「Yanks 2nd」と朝鮮戦争モジュール「Forgotten War」を確保しなければ。そしてなんとなく、スターリングラードヒストリカルモジュール「Red Factories」が欲しくなっているが、そこまで手を出すかは未定…… 

フィンランド軍入門 極北の戦場を制した叙事詩の勇者たち (ミリタリー選書 23)

フィンランド軍入門 極北の戦場を制した叙事詩の勇者たち (ミリタリー選書 23)

 

【参考文献】「WWII イギリス・フランス・イタリア・フィンランド・ハンガリーの戦車」

WWIIイギリス・フランス・イタリア・フィンランド・ハンガリーの戦車

WWIIイギリス・フランス・イタリア・フィンランド・ハンガリーの戦車

 

雑誌「ミリタリー・クラシックス」に掲載された戦車記事をまとめ、加筆修正された「WWII イギリス・フランス・イタリア・フィンランドハンガリーの戦車」を購入。帯を外せば、至極まっとうな戦車本だったし、こういった雑誌記事まとめ本はありがたい。

本書が参考になりそうなのは、作戦級ゲームでも戦車の種別が如実に表現されているBCS(Battalion Combat Series)か、1ユニット戦車1輌のASL(Advanced Squad Leader)か。フランスのシャールB1戦車大活躍のストンヌ戦は「TCS:GD'40」が良いかと。

【Operational Combat Series】「Beyond the Rhine」 A Time for Trumpets AAR Part.2

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第3(12月22日)ターン。ドイツ軍先攻。もはや北部での突破は諦め、BastogneからLuxemburg間の隙間を衝くことにし、補給ポイントもこの付近に集中していった。まず総統警護旅団と第326擲弾兵師団が、奇襲5シフトでアメリカ第28歩兵師団を除去し、Etterbruckを突破。第2SS装甲師団もこれに続いている。連合軍はこの突破部隊に対し、アメリカ第11、第6機甲師団を当て、突破口を塞ぐ構えである。  

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第4(12月26日)ターンもドイツ軍先攻。ドイツ軍は、爆撃によりアメリカ第11機甲師団のCCA、CCBを混乱させると、総統警護旅団と第2SS装甲師団でこれを攻撃。どちらもアメリカ軍側をステップロスさせて後退させ(DL1o1)、突破口を拡大した。またLuxemburgに籠もるアメリカ第82空挺師団にも砲撃を浴びせて混乱させた後、第17SS装甲擲弾兵師団が攻撃をかけたが、奇襲に成功したものの、戦力比が1シフトしか上がらず、AL1o1をくらって後退している。 

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第5(12月29日)ターンもドイツ軍先攻。第2SS装甲師団を先鋒とする突破部隊は、ようやくバルジ(突出部)らしくなってきたが、いかんせん戦線が延びきっている。ならばとドイツ軍は、北部で予備に就いていた第3装甲擲弾兵師団を戦略移動で呼び寄せ、さらなる突破に備えた。第2SS装甲師団は、運良く連合軍のリアクション砲撃をかわした後、アメリカ空挺歩兵連隊を奇襲5シフトで蹴散らし、さらに突破モードになってアメリカ第11機甲師団CCBを再び攻撃し、これも除去。後方では、第276擲弾兵師団が、Luxemburgの北でしぶとく粘っていたアメリカ第9機甲師団CCAを後退させつつある。また北では、息を吹き返した第116装甲師団が、アメリカ第2機甲師団CCAを除去し、連合軍戦線を食い破っている(ただし北部のドイツ軍は、まったく動けずにいる)。

連合軍は、砲爆撃でドイツ軍の主力スタックを混乱させつつ遅滞作戦を展開。それでもラッキーヒットで第2SS、第9SS装甲師団の戦車大隊を吹き飛ばしてもおり、少しずつその刃を削ぎつつある。 

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第6(1945年1月1日)ターンもドイツ軍先攻。第3装甲擲弾兵師団は、突破先鋒に躍り出たが、ようやくアメリカ軍もリアクション砲撃態勢を整え、これを混乱させて突破攻撃を未然に防いだ。後方では、第352火炎放射戦車大隊を斬り込み役に、第212、第276擲弾兵師団がアメリカ第9機甲師団CCAを除去し、Luxemburgの北に迫りつつある。

連合軍は、引き続きこの突破口を塞ぎつつ、ドイツ軍主力を砲爆撃で足止め……というあたりで時間切れとなったので、今回のソロプレイはここまで。 

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感想。ドイツ軍の南北での副次攻撃案は、悪くなかった。しかしたとえ北部での攻撃に成功しても、その処理はイギリス軍が任えるので、北からのアメリカ軍増援を止めるのは厳しいと思う。

効果が大きいのは、やはり南部での副次攻撃か。南部からのアメリカ軍増援は少ないし、それを今回のようにLuxemburgで食い止めると、序盤でBastogneから南をカバーする部隊が連合軍に無いため、突破の可能性が生まれるかもしれない。それとも南部のアメリカ第10機甲師団に、Luxemburgを捨てて迂回させ、Bastogneの南に向かわせる? Luxemburgは、勝利条件都市ではないが、今回の状況では、史実のBastogne並の要衝として機能したので、簡単に明け渡すのもいかがなものか。

まあ、あれこれ感想はあるが、去年最初にソロプレイした時の違和感は払拭され、「史実に寄せないバルジ戦ゲーム」としてはかなり面白いなと感じた。OCSの場合、部隊ユニットは細かく設定されているが、実際には「お膳立ては史実通りだけど、細かい展開は気にしない」ゲームだし、むしろOCS的にどうすればいいかを考えた方が良いかと。本シナリオで言えば、ドイツ軍の第6SS装甲軍戦区は、北からのアメリカ軍増援が早期に到着するため、かなり厳しいと思う。むしろそちらでの消耗は控え、第7軍戦区から南に、部隊や補給ポイントなどのリソースを集中した方が良いかもしれない(部隊のスイング含めて)。

今回も、第2装甲師団が行き詰まり、行き当たりばったり式に装甲教導師団を南進させたことから突破口が開けたが、ある意味、史実はあまり気にせず、OCS的にうまくいきそうな実存的プレイが望ましい場合もあるということで……

【Operational Combat Series】「Beyond the Rhine」 A Time for Trumpets AAR Part.1

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最近、OCS(Opeartional Combat Series)の話題が続いたせいか、ちょうど1年前にさわりだけソロプレイした「Beyond the Rhine」のバルジ戦シナリオ「A Time for Trumpets」に再挑戦してみた。

前回のソロプレイでは、既存のバルジ戦ゲームとは異なり、突破するドイツ軍に対して連合軍がフリーハンドで南北から予備部隊を注ぎ込み、わずか2ターンで(史実の12月19日時点で)ドイツ軍を封鎖できることが分かった。ドイツ軍がこれを防ぐには、主攻勢軸となるアルデンヌの森林地帯だけでなく、さらにその南北でも、連合軍の増援を阻むような陽動攻撃を行った方が良いのでは?と思った。当然、史実のバルジ戦より大がかりな攻勢になるし、それを戦いきれる補給物資は多分無い。しかし連合軍の増援を遅滞させるチャンスがあるなら、やってみようか……という感じである。

逆にこのシナリオでは、連合軍が「後の先」、つまりドイツ軍の攻勢を逆利用し、自在に予備部隊を使うことで、バックハンドブロー的にドイツ軍を撃滅するチャンスが表現されている。実際ドイツ軍が攻勢を仕掛けてきた時、パットン将軍が『ドイツ軍は、肉挽き器の中へ頭を突っ込んでしまったようなものだ』と言ったという逸話があるが、たしかに堅牢なジークフリード線の向こうに隠れていたドイツ軍が、わざわざその防御線から出てきてくれたのだから、チャンスと言えばチャンスなのだ。

と、おおまかな展開イメージを描きつつ、ソロプレイ開始…… 

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まず第1(12月15日)ターン。ドイツ軍先攻。補給は8SP到着。まずAachenの北で、第9装甲師団が陽動攻撃を開始。英米軍の境界線に割って入り、Heerlenにいたアメリカ第19軍団司令部を襲ったが、1ステップロスして後退。上手くいけば、予備の第10SS装甲師団で二の矢を放つつもりだったが……

またルクセンブルグの南では、やはり陽動攻撃として第17SS装甲擲弾兵師団が打って出たが、こちらも1ステップロスして渡河攻撃に失敗している。 

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やはり頼りになるのは、主攻勢軸なのか。しかし第1SS装甲師団、第12SS装甲師団、さらに第501SS重戦車大隊+第150旅団のスタックは、それぞれアメリカ軍の前線を後退させたものの、突破モードには至らず、じんわりと前進したのみ。 

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最悪だったのは、Bastogneへ向かうはずの第2装甲師団+第26国民擲弾兵師団の攻撃。混乱したアメリカ軍分遣連隊相手に逆奇襲3シフトを喰らい、なんと2ステップロス。唯一気を吐いたのが第116装甲師団で、奇襲6シフトで米軍の駆逐戦車大隊と砲兵グループを吹き飛ばし、突破モードでもSt.Vithに対して二度目の奇襲4シフトでこれを奪っている。この第116装甲師団に続けと、北から予備の第2SS装甲師団、第9SS装甲師団を回し、さらなる突破に備えた。

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本来なら、予備フェイズにBastogneへ向けて発進するはずだった装甲教導師団は、第2装甲師団が行き詰まったため、急遽南進。運良く事前砲撃だけで突破口が空いたEchternachから、一気にLuxemburgの北2ヘクスまで進出した。史実の展開からは早くもかけ離れたが、一応勝利条件都市には、Luxemburgの先にある、Metz、Verdunも含まれているので、こちらに攻め込むのもゲーム的にはありだ。

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これに対して第1ターン裏の連合軍は、増援のアメリカ第101空挺師団をBastogneへ、第82空挺師団をLuxemburgへ鉄道輸送で送り込み、Aachenの間隙は分遣連隊を捻出して埋めることに。北の陽動作戦は、イギリス軍に任せ、アメリカ第3機甲師団と第1歩兵師団はEupen付近に展開。さらに北からアメリカ第2、第7機甲師団が地図盤中央に向かい、ドイツ軍の突破に備えた。また南のアメリカ第10機甲師団と第26歩兵師団は、本来ならBastogneへ向かいたいところだが、装甲教導師団に対処するため、Luxemburgへ。さらにイギリス軍も、近衛機甲師団と第33機甲旅団を南下させ、Liegeの防衛に就かせた。

ちなみにこのシナリオでも、イギリス軍の展開制限はあるが、他のバルジ戦ゲームと比べるとその制限は非常にゆるく、Bastogne北2ヘクスの線まで進出してもかまわないことになっている(上の写真右側の黒い点線が、イギリス軍が進出できる北部・中央部の境界線)。ただしアルデンヌの森であるHeavy Woods地形では、黄色い兵科マークのイギリス軍戦車大隊は戦力が半減されるし、イギリス機甲旅団はすべて(黄色)戦車大隊のみで編成されているため、あまり頼りにはならない。いわゆる『ルール的にはやってもいいけど、ルール的にはうまくいかない』という奴だ。やはりこの森林でも戦力を十分に発揮できるのは、赤い兵科マークのアメリカ軍コンバットコマンドということで。(一応、赤い兵科の機甲旅団2ユニットを含むイギリス近衛機甲師団は、アルデンヌの森林でも戦える編成になっている)

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さて第2(12月19日)ターン。今回もドイツ軍先攻。まず、装甲教導師団のLuxemburg突破を支援するため、南から第17SS装甲擲弾兵師団をスイングし、増援の総統警護旅団も付けて、これを副攻勢軸とした。行き当たりばったりで生まれた突破口だが、南から来るアメリカ第10機甲師団を足止めしている効果は大きい。しかし装甲教導師団は、Luxemburg手前を守っていた米軍駆逐戦車大隊を蹴散らして、突破モードを得たものの、二次攻撃に使える補給ポイントが無く、街の手前で足止めされている。 

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北部の第1SS装甲師団、第501重戦車大隊、第150旅団は、引き続き地道に前進。第12SS装甲師団は、アメリ第3機甲師団のコンバットコマンドにぶつかり、停止。

第116装甲師団はこのターンも順調に前進し、さらにそれを乗り越える形で、予備の第9SS装甲師団が南からMalmedyへ迫っている。しかし早くも補給ポイントが枯渇気味で、第2SS装甲師団は動けず、第2装甲師団も突破モードを得たものの、二次攻撃の補給ポイントを得られなかった。 

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第2ターン裏の連合軍は、各アメリカ機甲師団のコンバットコマンドを戦闘モードにして戦線を埋め、その背後に予備モードの砲兵部隊を配置し、防衛体制を整えつつあった。もっとも補給ポイントが足りないのは連合軍も同様で、積極的に反撃する余裕は無い。それでもこのターン、空が晴れたため、連合軍の空爆が炸裂し、ドイツ装甲師団の主力6スタックを混乱させた。

しかしここまでの殊勲・幸運師団である第116装甲師団だけは、空爆の魔の手から逃れているし、次の第3ターンは、混乱していない部隊でどれだけやれるかが肝となり、またそこにのみリソースを注ぎ込むことになるだろう……というあたりで、Part.2はまた明日。

【Operational Combat Series】「OCS:Smolensk:Barbarossa Derailed」ルール公開

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Dropbox - Smolensk Rules (final).pdf

現在MMP社でプレオーダー中のOCS(Operational Combat Series)の新作「Smolensk:Barbarossa Derailed」(1941夏のWWIIスモレンスク戦)の最終版ルールがCSWにて公開された。恐らく2018年内には発売されると思うが、マップ1枚の入門者向けサイズだし、テーマもWWIIウォーゲームとしては比較的よく知られた題材だし、最適の入門作になると思う。同じマップ1枚作としては「Reluctant Enemies」もあるが、いかんせんWWIIシリア戦線は、とっつきにくいマイナーさもあるので……

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ちなみにOCSのメインデヴェロッパーであるJohn Kisner氏がCSWで『この先5年間に発売されるOCSは、すべて東部戦線モノになるだろう』と発言している。現在開発が進んでいるのは、この「Smolensk」の他に、「Third Winter」(1943年秋~1944年冬の東部戦線。「Hube's Pocket」の拡張リメイク)、「Hungarian Rhapsody」(1945年冬のハンガリー戦線)、「Crimia」(恐らく1941~42年のクリミア半島戦)なので、たしかにそれ全部が出揃うには5年くらいかかるだろう。気長に待とう。

【Operational Combat Series】OCSv4.3とエラッタカウンターまとめ

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Dropbox - OCS v4.3 rules (beta).pdf

ConsimworldのOCS(Opeartion Combat Series)スレで、OCSv4.3(ベータ版)が公開された。恐らく今年中に発売される新作「OCS:Smolensk」に同梱されるのだろう。まだ細かい差分はチェックしていないが、大きな変更は無いようだ。ただ個人的には、オプションルールとして「Supply Caches」なる概念が登場したのが目に付いた。地図盤外で補給ポイントを管理し、それを奪いにやって来る、いわゆる「Raider(略奪者)」プレイを防ぐ目的のようだ。OCSスレでは早くもユーザーから『マーカーは用意するのか?』という質問が寄せられていたが、実際どうなることか。

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Dropbox - OCS 4.3 Charts Proof 1 Blue V3.pdf

また、OCSv4.3のチャートも公開。なんと青い!これも大きな違いは無いと思うが……

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Dropbox - OCS Errata Counters (MMP).pdf

またOCSに関する話題としては、最近、DSSSMさんが「Guderian's Blitzkrieg II」のキャンペーンを行う際に必要なエラッタカウンターについて書かれていたが、実はOCSのエラッタカウンターは、公式にひととおりまとめてPDF化されている。これもなぜかMMPの公式サイトではなく、ConsimのOCSスレで公開されているのだが、『訂正カウンターは欲しいけど、それが付録に付いている雑誌を買うのは面倒だ』と思われる方は、こちらを印刷して自作すれば宜しいかと。

【参考文献】「独ソ開戦の真実 ジューコフ回顧録完全版が明かす」

「独ソ開戦の真実」(旧題「独ソ戦争はこうして始まった」)を購入。ドイツ軍による侵攻前後の、ソ連側の政治状況を分析した一冊。特に1969年に刊行された「ジューコフ回顧録」から検閲削除された部分と、後にジューコフ自身で追加された部分に着目し、開戦前後で疑心暗鬼になっていたスターリンの心情を読み解こうとしている。もちろん、ヒトラーも含めて、政治指導者の心情そのものは目に見えないものだから、どうしてもその言動から類推するしかないし、それもあくまで類推の域を出ないのだろうが、さまざまな可能性として読んでみると、想像力は刺激される。 

自分も以前、ジューコフ元帥の回顧録は持っていたが、あいにく数年前の断捨離で処分してしまった。まあ、今なら最新版を買った方が良いのだろうけど。 

Marshal of Victory: The Autobiography of General Georgy Zhukov

Marshal of Victory: The Autobiography of General Georgy Zhukov

  • 作者:Zhukov, Georgy
  • 発売日: 2020/05/19
  • メディア: ペーパーバック