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Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの置き土産

GMT 「Ardennes'44」

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 【回顧録:この記事は2014年3月に回想した記事である】

 GMT「Ardennes'44」を購入したのは2003年9月15日であった。「Ukraine'43」を作ったマーク・シモニッチの新作WWIIバルジ戦ゲームと云うことで期待も高く、たしか和訳が公開されるより早く、自分でルールを読み込んで遊んでいたように思う。実際本作は、自分の中での「ベストバルジ戦ゲーム」の地位に就くことになった。

本作のゲームスケールは、1ターン=12時間、1ヘクス=1.6マイル=約2.6km、1ユニットは旅団・連隊~大隊を表している。マップは1.5枚だが、2012年に発売された再販バージョンではマップ2枚に変更されている(あいにく2012年版は買わなかった)。

ターン・シークエンスは補給、移動、回復、戦闘を繰り返すもので、さほど難しくは無い。戦闘も、戦闘比を立てて1d6で解決するシンプルなものだが、Firefightなる別表に移行する戦闘結果もある。シモニッチの「The Legend Begins!」「Ukraine'43」は面白いものの非常に重たいゲームでもあったが、それに比べればあっさりした感はある。

そんな本作のどこが、自分の中で「ベストバルジ」に輝いたかと問われれば、実はあまり明確な答えは無い。おおまかに言うならば全体のバランスが自分にとってちょうど良かったのだろう。戦車毎にクオリティを付けて戦術面の雰囲気を出す一方、砲兵支援は単純に戦闘比シフトだけで表現する等、メリハリの効かせ方が好みだったのだ。また渋滞マーカーを置き、それをランダムに取り去ることで、不確実な渋滞を表現するなど、煩雑にならない程度に様々な味わいを加味しているのも巧いと思う。

自分の場合、小学生の時に初めて読んだ戦記がジョン・トーランドの「バルジ大作戦」だったこともあり、バルジ戦ゲームには思い入れがある。そんなバルジ戦ゲームの中でも「Myベスト」に就いた本作の価値は、出会ってから10年以上経っても薄れてはいない。いまだに本作は自分にとって「ベストバルジ」であり、スタンダードな名作だと思っている。