Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【1979 China Vietnam War / Company Tactics System】「The Battle of South Caobang 高平南之戦」軽取広淵 Solo-Play AAR

f:id:crystal0207:20170527164403j:plain

「The Battle of South Caobang 高平南之戦」を早速ソロプレイ開始。まずはシナリオ1「納隆保衛戦」を配置したが、山岳地帯の小道(機械化移動が不可)を、どうやって中国軍司令部(機械化移動ユニット)が前進すればいいか分からず、いったん撤収。多分、正解はルール11.4.2「機械化能力を喪失」させ、徒歩移動に切り替えて前進する、だと思う。

次にシナリオ2「東渓奇襲」を配置したが、中国軍の指揮ポイントが少なく、どうやって攻めればいいか分からず、これまた撤収。続くシナリオ3「弄梅果崗大道」は、地図盤2枚を使うため、面倒になり断念。ようやくシナリオ4「軽取広淵」なら無難に動かせそうだと気づき、このシナリオを進めてみた。

シナリオ設定は、中国軍第162歩兵師団第485連隊が、街道上に点在するベトナム軍保安中隊の陣地を攻撃しつつ、広淵なる目標市街へ進撃するというもの。第485連隊としては、隷下の2個歩兵大隊と支援砲兵を指揮範囲に収めつつ、途中で攻略ルートを分岐させるという、基本的な連隊運用を学べるシナリオになっている。ベトナム軍側は、ほとんどが陣地に籠もっているため、特にやることは無いような気が……

f:id:crystal0207:20170527174159j:plain

シナリオは全11ターンだが、単純に中国軍の1フォーメーションが進撃するだけなので、さくさくと進んだ。中国軍は、突撃モード+攻堅戦で保安中隊陣地を奪い、次のターンは機動モードで次の陣地へ接近、そしてまた突撃モードで攻堅戦、の繰り返し。遭遇戦は後退結果が多く、陣地は後退結果を無視できるため、今回は攻堅戦のみで攻めてみた。一応、保安中隊が籠もる陣地は難なく潰せたが、いざ広淵近辺に陣取るベトナム正規軍相手となると勝手が違い、中国軍側は何度か敗退し、結局、広淵ヘクスの奪取には至らなかった。基本的なユニットの動かし方を学ぶには、妥当なシナリオだが、中国軍が一方的に攻める展開なので、もう少し(競技的に)面白いシナリオも探してみたい。

また、全般的にルールの書き方が曖昧なのは難点。今回の場合だと「敵ZOCに進入したら停止しなければならないのか、それとも停止しなくてもいいのか」「HQの指揮範囲は敵ユニットや地形の影響を被るのか」「攻撃力を半減する場合、小数点以下は切り捨てるのか切り上げるのか」といった辺りが不明のままプレイした。恐らく他にも疑問点が出てくると思うが、そういった曖昧な部分をデザイナー側で明確化してもらえれば、ありがたし。