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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【戦国群雄伝】Game Journal #87「新信長風雲録」志賀の陣 Solo-Play AAR

届いたばかりのゲームジャーナル87号付録「戦国群雄伝:新信長風雲録」を早速ソロプレイしてみることに。とりあえず、いきなり長期キャンペーンシナリオ「元亀騒乱」を配置してみたが、各地に諸勢力が入り乱れ、思っていた以上に混沌とした状況だったので、これは一筋縄ではいかんぞと。たぶん序盤だけでも十分、濃密なゲームになりそうだったので予定変更。まずは最初の5イニングだけを争うシナリオ3「志賀の陣」として進めてみることにした(ゲーム開始時の配置はほぼ同じ)。ちなみに今回もユニット量がわかりやすいよう、編成表には置かず地図盤に直置きしている。

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すでに敦賀まで進出している朝倉義景軍、総勢2万4千は、総大将義景(★★203)隊が1万、準総大将の景鏡(★☆224)隊、景健(★☆224)隊がそれぞれ7千という編成。総大将の義景は野戦修整0と頼りないので、一瞬、山崎吉家(★223)隊にも兵力を割り振ろうかとも思ったが、野戦修整が低くても義景に20戦力を率いてもらった方がいいかなと。史実では、この朝倉軍と浅井長政(★★234)が琵琶湖の西を通って京へ向かい、織田信長軍の守将・森可成(★213)が討ち死にしている。

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その織田信長(★★214)は、足利義昭(★★★202)らと共に、野田福島城の三好康長(★★213)+雑賀衆鈴木重秀(★233)を攻撃中。ところが石山本願寺が三好方に味方し、浅井・朝倉軍も京に向かい、織田信長も京にとって返す……という時点からシナリオは始まる。しかしユニットを直置きすると、このような高層ビル状態になってしまうので良い子は真似しないように。あべのハルカスか。

というワケで第1イニング(元亀元年九月第二週)、第1ステージ開始。先手・反織田方の浅井・朝倉軍主力は、琵琶湖の西を通って京へと南下。朝倉景鏡と景健は仲が悪かったのでスタックできないという特別ルールがあり、景健隊は1ヘクス後を進んでいる。伊勢長島の一向一揆は、隣接する小木江城を攻撃し、守将・織田信興(202)は士気-2となって籠城。すぐさま後続の一揆部隊がこれを包囲した。

同じく反織田方の三好勢は、海上移動を使って後詰めを野田福島城に入れつつ、雑賀衆は城を出て堺へ。これに対して後手・織田方は、天王寺から撤収。信長と足利義昭は京へ向かい、根来衆は堺の防衛へ。そして浅井・朝倉軍の襲来に備えて、柴田勝家は大津へ、森可成堅田城へ入った。また丹羽長秀は六角勢に対処している。

第2ステージ。浅井・朝倉軍主力2万2千が堅田城に襲来。ここに織田軍柴田勝家隊5千も入り、第3、第4ステージと激戦が繰り広げられた。浅井・朝倉軍は数的優位をもって森可成隊3千をすべてステップロスさせたものの、猛将柴田勝家の抵抗も激しく、浅井長政隊5千がすでに半壊している。また朝倉景健隊7千は湖西ルートから外れ、山中を延暦寺へ向かい、直接、京を狙う位置へ就こうとしている。

その京都には、稲葉一鉄隊を編入した織田信長本隊9千が向かい、先に布陣していた足利幕府軍と合流している。野田福島城と石山本願寺の抑えには、佐久間信盛隊9千、松永久秀隊2千などを残置してあるが、一向一揆勢は天王寺に陣取る畠山昭高隊3千に攻撃を集中。また三好康長隊も野田福島城を出て雑賀衆と共に堺を攻めている。

また伊勢長島の一向一揆は、士気-2で籠城中の小木江城に降伏勧告を行い、一発開城させてこれを占領。これに対して氏家卜全織田信包隊が対処に当たっている。

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しかしここまで進めて、いや待て、せっかく行動力が4もある羽柴秀吉隊5千を横山城の留守番になんか置いといて良いのか?という疑問が出てきた。横山城の留守番は丹羽長秀に任せて、秀吉はいったん岐阜・伊勢経由で日野城あたりから南近江に進出させた方がいいような……いや丹羽長秀を留守番させるのも勿体ないから、岐阜・伊勢方面の侍大将を誰か引っ張ってきて……いやいやそれでは本国岐阜の守りが手数になってしまう……等々、あれこれ考え始めてしまったので、今回のソロプレイは最初の1イニングだけで終了。織田軍は兵力がある割に分散しているし、それを糾合しようとしても、あちこちに邪魔な勢力がいるのでなかなかそれも難しいというジレンマ。かなり緻密で、やり甲斐のあるシナリオだと思うので、本誌の研究記事も読んで参考にしてみよう(他力本願寺)

ちなみにソロプレイが1イニングしか進まなかったのは、本誌のリプレイ記事を読んでいた上に、畠山昭高など新たに登場した武将の背景を知ろうと「戦国武将列伝」シリーズを読んでいたせいもある(本書では秋高表記)。それもまた一興ということで……