Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退したウォーゲーマーの日記

GMT「Arquebus」Fornovo Solo-Play AAR

f:id:crystal0207:20220627091343j:image

昨日に続いて中世会戦級「Men of Iron」シリーズ第4弾「Arquebus」から、フォルノヴォ会戦(1495年)をソロプレイしてみることに。この戦いは、北イタリアに攻め込んできたフランス王シャルル8世の軍勢に対して、ヴェネツィア同盟軍が雨天の中、タロー川を渡河して攻撃を仕掛けたというもの。フランス軍は、イタリアの城塞都市を攻めるため、多数の砲を運搬中だったが、このシナリオでは設置状態で配置しても良いことになっている。

f:id:crystal0207:20220627091350j:image

こちらがヴェネツィア軍主力の、フランチェスコ・ゴンザーガ隊。ヴェネツィア重装騎兵、軽騎兵、剣盾兵(Swash & Buckler)という構成である。特にゴンザーガは、カリスマ値+4(ショック戦闘/突撃においてダイス修整+4)という「花の慶次」みたいな無双的評価なので、今回も司令官自ら先頭に立ってフランス軍に攻めかかる予定。事前にランダムに引いたヴェネツィア同盟軍の奪取カウンターは「手番奪取0-6」「相手の奪取打ち消し」「突破(ショック戦闘/突撃ダイス+1)」となった。

f:id:crystal0207:20220627091357j:image

こちらが対するシャルル8世率いるフランス軍。スイス傭兵、ドイツ傭兵(ランツクネヒト)、スコットランド傭兵のパイク部隊に加え、クロスボウ騎兵もいるが、重装騎兵は少ない。すでにこの時代では古くなっているロングボウ部隊もあるが、両軍ともに火縄銃(Arquebus)を装備した部隊はいない。ゲーム名が「Arquebus」なのに火縄銃が出てこないなんてタイトルサギなのだが、このフォルノヴォ会戦は本作に収録された会戦の中では一番古いため、兵器発達の時代区分からは微妙に外れているものの、イタリア戦争というくくりでは一緒にするのが妥当なのだろう。日本の戦国時代で言うなら、鉄砲伝来(1543年)以前の、第一次国府台合戦(1538年)みたいなものか。ちなみにフランス軍が引いた奪取マーカーは「手番奪取0-6」と「突破」の2枚。

先手、ヴェネツィア同盟軍は、まだ敵から3ヘクス以上離れているため、司令官ゴンザーガと両翼のカイオッツオ伯、ベルナルディオ隊と共に軍活性化として一斉に渡河を開始。この時まだ雨が降り続いており、各活性化が終わるごとに川の増水チェック(以後、渡河移動コストが増していく)をするのだが、最初の判定ではまだセーフ。また、すでにフランス軍後方に現れていたピエトロ隊(紫のカラーバー)のストラディオット騎兵(ギリシャバルカン半島出身の傭兵)や、クロスボウ騎兵たちは、フランス軍の輜重隊を襲っている。

渡河してきたヴェネツィア同盟軍に対し、フランス軍も「手番奪取」で割り込もうとするも、同盟軍の「手番打ち消し」によって活性化できず。同盟軍は、さらに主力のゴンザーガ隊を前進させ、軽騎兵によってフランス軍の砲を踏み潰し(大砲は白兵戦を受けると自動的に除去)、司令官ゴンザーガ自身は重装騎兵と共に、スコットランド・パイク兵部隊の側面に斬り込んだ。本来なら、騎乗の重装騎兵は、パイク兵とは相性は悪いのだが、側面攻撃に加えてゴンザーガのカリスマ値を発揮し、見事これを除去。長槍兵めがけて馬で突っ込んでぶち倒すとか、本当に「花の慶次」じゃないか……(^_^;)

しかし、ここでようやくフランス軍に手番が回り、ルイ2世トレモイユ率いるスコットランド・パイク兵部隊が方向転換。突進してくるゴンザーガを混乱・後退させて戦線を維持した。

手番変わって、再びゴンザーガ隊の活性化となり、ゴンザーガ自身は回復のため後退。それと入れ替わる形で、剣盾兵部隊がスコットランド・パイク兵を包囲。見事これを除去して、ルイ2世を孤立させた。

一方、その北側では、カイオッツォ伯率いるミラノの剣盾兵部隊が、フランス軍砲兵へ殺到。一部は反応射撃によって混乱させられたものの、おおむねそれを壊滅させ、フランス軍正面へ迫っている。

さらにゴンザーガ隊が活性化し、フランス軍ナルボンヌ子爵の部隊を攻撃。ヴェネツィア剣盾兵が、ナルボンヌ隊の前面に展開していたクロスボウ騎兵やスコットランド長弓隊を蹴散らしていく。そして勢い余ったヴェネツィア剣盾兵の先鋒は、フランス国王シャルル8世の本陣にまで到達している。

さらに正面から、同盟軍カイオッツォ伯の部隊が圧力を加え、続いてゴンザーガ隊がナルボンヌ子爵の部隊を殲滅。フランス王シャルル8世のわずかな手勢にも襲いかかったが、これを支援するドイツ傭兵のパイク隊に阻まれ、交戦状態(Engaged)に留まった。

この後、ようやくフランス軍に手番が回ったものの、すでにフランス軍の逃走ポイントは蓄積しまくり、活性化終了後の敗北チェックにしくじり、ここでヴェネツィア同盟軍の勝利となった……

 

……とまあ、今回はかなり一方的にヴェネツィア同盟軍が活性化する展開となった。「Men of Iron」システムは、一方の側が連続活性化し続けた場合、相手はただやられるだけになってしまうが、今回はまさにそれ。一応、活性化のダイス判定に連続成功すればするほど、相手側に手番が渡りやすくなる修整もあるけれど、今回は同盟軍の活性化ダイス目が良かったせいで、なかなかフランス軍に手番が回らなかった。恐らくそのために奪取カウンターが導入されたのだろうけど、根本的にシステムが変更されたわけではないから、あくまで付け焼き刃。なので、競技ゲーム寄りの人にはあまりオススメできないかなあと。

また各ユニットには「ヴェネツィア」だ「ミラノ」だ「スコットランド」だと、それぞれ部隊名が書いてあるが、能力値以外の違いはほとんど無い。基本的にはどれも同じPK(パイク兵)やCB(クロスボウ兵)なのだが、それでも名前が書いてあるだけでも雰囲気を感じるのが不思議。こうして戦闘経過を書き起こしてみても、なんとなく雰囲気のあるAARになっているんじゃないかと思うんですけどどうですかね(^_^;)