Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

Game Journal #71「幸村外伝 Episode-0」八尾・若江合戦 Solo-Play AAR

f:id:crystal0207:20220205170237j:image

ゲームジャーナル71号付録の八尾・若江合戦をソロプレイしてみた。今回は道明寺合戦との連結プレイではなく単独で。徳川方の後続部隊も配置したが、これは単独シナリオでは登場しないことに。

f:id:crystal0207:20220205170258j:image

単独の八尾・若江合戦シナリオでは、2つの軍勢同士の戦闘だけを扱うことになる。こちらは八尾村周辺における、豊臣方・長宗我部盛親(黄色いユニット)と、徳川方・藤堂高虎(青いユニット)との戦闘。史実では、堤防に隠れていた長宗我部勢が藤堂隊を圧倒。藤堂勢は多くの重臣を失ったものの、長宗我部隊も、若江方面での敗報を聞き、後退した。

f:id:crystal0207:20220205170313j:image

こちらは若江方面の豊臣方・木村重成(黄色いユニット)と、徳川方・井伊直孝(青いユニット)の対決。史実では、木村重成が討ち死にし、木村隊も壊滅している。

ちなみに各隊の大将ユニットが、初期配置ヘクスから離れると即サドンデス負けとなるため、相手方の本陣を切り崩せるかどうかがシナリオの勝敗を決めることになる。

f:id:crystal0207:20220208181840j:plain

ではソロプレイ開始。まず第1・第2イニング(慶長二十年五月六日、卯ノ刻 06:00~07:00)、藤堂高虎隊は正面から鉄砲衆を接敵させたが、長宗我部隊の集中的な防御射撃によって、早くも鉄砲衆2ユニットが除去された。一方、藤堂隊の渡辺「槍の勘兵衛」了は、足軽衆を引き連れて長宗我部隊の左翼側面へ回り込もうとしている。これに対して長宗我部隊も久宝寺川沿いにThin Yellow Lineを敷きつつあった。

f:id:crystal0207:20220208182239j:plain

一方、若江方面では、湿地と川に阻まれながらも井伊隊が前進。井伊の騎馬隊は街道沿いに渡河したが、やはり木村隊の防御射撃を浴びて苦戦している。

f:id:crystal0207:20220208182904j:plain

第4イニング(辰ノ刻 09:00)終了時。八尾方面では、藤堂隊の左翼鉄砲衆が正面攻撃に成功して久宝寺川を渡りつつある。右翼では、渡辺勘兵衛隊が長宗我部隊の背後に回ろうとしているが、防御射撃を受けて藤堂良勝が後退し、なかなか戦力を集められない。

f:id:crystal0207:20220208183208j:plain

一方、若江方面では、街道沿いに進んでいた井伊の騎馬隊、川手良利、庵原朝昌がそろって4ヘクス後退というていたらく。

f:id:crystal0207:20220208183552j:plain

第5イニング(巳ノ刻 10:00)。藤堂高虎隊の右翼・渡辺勘兵衛隊が久宝寺川を渡って、長宗我部隊の側背に突入。長宗我部隊も戦力を抽出して、勘兵衛隊の突破を防ごうとしている。

f:id:crystal0207:20220208184122j:plain

第6イニング(巳ノ刻 11:00)。長宗我部足軽衆の奮戦により、側背に回った藤堂隊は撃退された。しかし正面を守っていた各隊が軒並み後退し、長宗我部盛親本陣が露わに。

f:id:crystal0207:20220205170621j:image

この第6イニング、若江方面の井伊隊もようやく足並みが揃い始めつつあった。

f:id:crystal0207:20220208192907j:plain

第7イニング(午ノ刻 12:00)。長宗我部隊の側面に回っていた渡辺勘兵衛が叩き出されて後退。しかし正面では、遂に藤堂隊鉄砲衆が、長宗我部盛親本陣へ接敵。射撃を受けた長宗我部盛親は、士気チェックに耐えて初期配置ヘクスに踏みとどまった。

f:id:crystal0207:20220205170656j:image

一方、若江方面では、前線を支えていた木村隊の武将・内藤長秋が討ち死に。両隊の損害も、木村隊の方が多くなっている。

f:id:crystal0207:20220208193525j:plain

そして第8イニング(午ノ刻 13:00)。長宗我部盛親本陣が、再び射撃を受け、士気チェックに失敗。2ヘクス後退して初期配置ヘクスから離れたため、サドンデス敗退となった。
とまあ、単なる押し合いへし合いの、ダイスの振り合いに終始したが、これはこれで雰囲気は出ているし面白い。あまり小難しいことを考えずに遊べるウォーゲームも必要だしね。規模的にも一隊同士の戦いなので、このシステムを習得するには格好の入門用シナリオだと感じた。

じゃあ次、道明寺合戦もいってみよう。