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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

Game Journal #71「幸村外伝 Episode-0 道明寺合戦+八尾若江合戦」

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2019年発売のゲームジャーナル71号を購入。付録ゲームは、GJ別冊として再版されたツクダ「幸村外伝」と同じシステムを用いた、GJオリジナルの新作「幸村外伝 Episode-0」。「幸村外伝」は、大坂夏の陣の最終決戦、天王寺合戦を扱っていたが、こちらはその前日に行われた、八尾・若江合戦と、道明寺合戦をゲーム化している。

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こちらが八尾・若江合戦の地図盤。戦場の大半を湿地が占めている。こちらでは大阪方の木村重成(大阪城内随一のイケメン)と長宗我部盛親が、徳川方の藤堂高虎井伊直孝勢を迎え撃ち、史実では木村重成が討ち死に、長宗我部盛親は敗走した後、捕らえられて死罪になっている。

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こちらは道明寺合戦の地図盤。奈良街道をボトルネックにしている小松山に大阪方の後藤又兵衛が布陣し、後方には真田幸村毛利勝永明石全登が控えている。史実では、この小牧山めがけて徳川方の水野勝成伊達政宗勢が攻めかかり、後藤又兵衛が討ち死に。後方に控えていた豊臣方の各隊は、濃霧のために結集が遅れたものの、疲労していた徳川方を撃退。とは言え、八尾・若江方面での敗走に伴い、豊臣方も撤収。徳川方も追撃できず……という流れ。そのためゲームとしても、個々の合戦を独立してプレイすることも可能だし、2つを連結してプレイすることも可能になっている。

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「幸村外伝」のシステムは、単純ながらも戦国時代の合戦の雰囲気は出ているし、武将のキャラクター性も楽しめるし、ダイスの振り合いで一喜一憂できるし、こういう形でオリジナル新作を出していただけるとありがたい。なんなら同システムの、ツクダ「激闘関ヶ原」や「武田盛衰記」も再版してくれないかなあ……