Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Advanced Squad Leader】DaE2「The Bend in the Road」AAR

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昨日は、Karter氏と久しぶりにASL(Advanced Squad Leader)を対戦。と言っても、2人でプレイするのは2014年末以来、約5年ぶりだったので、お互いルールを忘れており、いきなり本式ASLは厳しく、ASLスターターキットのヒストリカル・モジュール「Decision at Elst」のシナリオ2「The Bend in the Road」を選んでみた。お題は、1944年9月、マーケットガーデン作戦でアルンヘムに降下したイギリス第1空挺師団の救出に向かったイギリス第43歩兵師団が、その手前のエルスト村でドイツ第10SS装甲師団クナウスト戦闘団と戦うというもの。ちなみに登場するSS部隊は、やはり黒地に白でないと雰囲気が出ないので、Heat of Battle社のSSカウンターセットを使用している。

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自分は、先攻イギリス軍を担当。4-5-7分隊✕13、シャーマンV✕3輌、ファイアフライ✕1輌をもって、エルスト村に入り、シナリオ範囲奥のQ15ヘクスから6ヘクス以内に16火力のLOSを通していれば勝利。この地域には、細かい水路を擁した干拓地ヘクスが多々あり、戦車の機動にはあまり向いていない。とりあえず中央の道路へシャーマンV1輌+ファイアフライ1輌を進め、両翼にもシャーマンVを1輌ずつ配して前進。歩兵部隊も、急速歩移動で村内に入り、ドイツ軍が立て籠もる石造建築物と相対した。

Karter氏率いる後攻ドイツ軍は、6-5-8親衛隊分隊✕5.5で薄い防衛線を敷き、中央から、唯一の戦車、V号パンターGを進入させた。パンターGは、早速シャーマンVを正面から撃破。後続のファイアフライも、その残骸に隠れつつパンターVGに撃ち返し、早くも至近距離で戦車戦が始まった。 

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しかし結局ファイアフライも、パンターGに撃破されてしまった。一方、イギリス軍歩兵部隊は、なぜか回復DRで2を連発し、8-1指揮官✕1、8-0指揮官✕3が誕生することに。その指揮官を用いた射撃グループ攻勢と、戦車との共同攻撃で、SSの重機関銃スタックをいったん後退させたものの、すぐに回復して元いた建物に取って返し、迫り来るイギリス兵を次から次へと追い返した。イギリス軍は、対戦車火器PIATを抱えた兵を、果樹園伝いに浸透させ、パンターGの側面に送り込もうとしたが、やはり親衛隊歩兵の射撃に遭って、あえなく後退。両翼のシャーマンVも、干拓地に阻まれつつ、敵歩兵に榴弾を撃ち込むが決定打は出ない。対するドイツ軍歩兵も、パンツァーファウストを撃てそうなチャンスは何度かあったが、イギリス軍歩兵に阻まれ、シャーマンに接近できずにいた。また匍匐後退する武装親衛隊に対し、追い打ちのように射撃を行ったイギリス軍に対し『なんという非人道的行為!』『いや、そっちも(本式ASLでは)捕虜は取らないルールでしょ』というやり取りも……

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ようやく5ターン目。PIATを持ったイギリス兵が、パンターGを側面から撃破したものの、ここで時間切れとなりゲームを終えた。目標のQ15ヘクスには、12火力までLOSを通したが、そこまでと。まあ、久しぶりの対戦だったので、かなりルールを忘れていたが、ASL的な諸兵科連合効果(コンバインド・アームズ)が楽しめたし、なかなか手頃なシナリオだなと。

スターターASLの場合、本式ASLでは必須の「隠蔽」ルールが無いため、お互いの状況を見ながら、ああだこうだ輪講プレイできるのが楽しい。もちろん、ルールが頭に入っているガチASLer同士なら、情報を隠匿してプレイする方が面白いだろうが、ルールを思い出す練習程度なら、やはりスターターだなと。 まずは「隠匿」無しのスターターキットで、ASLの基本メカニズムに慣れ、もう少し手応えが欲しくなったら本式ASLへ、そこまで行くつもりが無ければスターター止まりで良いと思う。Karter氏とも、しばらくはASLスターター対戦を続けようかという話に(とか言ってまた5年後になったり)。

ちなみに、このエルスト戦は「GTS:Devil's Cauldron」でも扱われているので、スケールを変えて、そちらも味わってみるのも面白い。