「太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで(上下)」が文庫化されたので購入。一応、全3作(6冊)のうちの最初の1作(2冊)。アメリカ側によって書かれた太平洋戦争の通史と言えば、ジョン・トーランドの「大日本帝国の興亡」があるが、あれもだいぶ古くなっているし、こちらはやや海軍寄りでもあるし、戦闘経緯もより詳細なので、WWII海戦ウォーゲーマーが、太平洋戦争全般を見渡すには良さそうだ。個人的には、日本側が太平洋戦争を書く場合にすっ飛ばしがちなウェーク島攻略戦(最初は日本軍が攻略に失敗)にもかなりのページを割いているのがありがたい。だいたい負けた側は、その戦いのことをあまり詳しく書かないものだから……