Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

Wargame Japan #09「東国争乱」AAR

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Yossy氏さんから「ちょっとゲームしませんか?」とお誘いを受けたので3時間だけお邪魔して「東国争乱」をぶっつけ本番でプレイしてきた。お互い地震後は落ち着かない日々を送っているのでボードゲームでもして日常感を取り戻そうという事で。

最初にプレイしたのは「竜虎相克」シナリオ。自分が上杉謙信を、Yossy氏が武田信玄を担当。プレイ開始時点で上杉家は俵数(=国力)で劣勢だったので、越中東・上野北に進出して領地を拡大したが、武田家は資金力にモノを言わせて銃兵を購入し、上杉の本拠地・越後西をあっさり攻め落としてしまった。上野に追い詰められた上杉家は、武蔵を奪って俵を確保し、第8-10ターンの移動不可期に兵力を蓄えたが、越中東からの越後西奪回作戦は失敗し、ダブルスコアで敗北した。この初対戦で判ったのは「戦闘は意外と負ける」「季節と動員時期を読む事が大事」「本拠地は死守」という事だろうか。

続いて「長篠・設楽原合戦」シナリオを対戦。今度は自分が武田家を、Yossy氏が織田家を担当。この対戦では、織田家が恐るべき動員力を発揮し、東海道中山道にそれぞれハイスタックを置き、武田を攻略。東海道戦線は、いったん駿河で膠着したものの、 中山道戦線は甲斐・信濃まで奪われ、武田領はじりじり後退していく。織田家はオールシーズン動員可能なうえ「軍事上の冒険」イベントを使えば毎ターン移動可能と云う無双っぷり。とにかく毎ターン攻撃をしかけて、たとえ負けてもすぐ回復し、秋冬しか動員できない武田の軍勢を徐々に消耗させていった。守る武田は「風林火山」イベントを常時発動。各戦闘において1歩兵を1騎馬兵に後出しで変更できる、これまたズルい手で領地を守るが、所詮は局地戦の勝利に過ぎず、結局すさまじい得点差で敗北してしまった。

とにかく兵農分離された織田家は凶悪なほど異質で、まるで一人だけ違うルールで戦争をしている感がある。このゲームでの織田家は、安全な後背地(美濃・志摩)を抱えているため、そちらには留守番を1コマ置いて、前線に兵力を集中する事も可能。もっとも5人プレイともなれば、他の4家が織田封じを行うだろうし、「調略(他家の1コマ除去)」を起こせる今川義元が参加していると留守番に1コマだけ置く事もできないので、またプレイ感が変わるはず。今のところファースト・インプレッションはそんな感じである。