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After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【参考文献】「戦闘技術の歴史3 近世編」

戦闘技術の歴史3 近世編

戦闘技術の歴史3 近世編

 

待望の「戦闘技術の歴史3 近世編」を購入。本書が扱うのは、ルネッサンス期のイタリア戦争から、三十年戦争、イギリス清教徒革命、スペイン継承戦争七年戦争と、銃砲が発達・普及し、傭兵から常備軍に移行していった戦争期。

この時代を前巻と同じく歩兵、騎兵、指揮と統率、攻囲戦、海戦で区分し、著名な会戦はフルカラー戦況図入りで解説している。ざっと挙げればパヴィア、ブライテンフェルト、リュッツェン、エッジヒルブレニム、ロイテン、ロスバッハ、マルタ島攻囲、レパント海戦等々。当然、テルシオからマウリッツ式、スウェーデン式への歩兵戦術の推移、カラコール騎兵、斜行戦術、ヴォーバンの攻囲技術、ガレアス船など、この時代を彩る兵器・戦術についても、くまなく網羅された感がある。

ウォーゲームで言えば「Musket & Pike」「Prussia's Glory I &II」「Battle from Age of Reason」の参考書にぴったり。同様の内容で、よりグラフィカルな日本語書籍だと、絶版だが「戦略戦術兵器事典3 ヨーロッパ近代編」が挙げられる。こちらもオススメ。古書店などで見かけたらマストバイ。 

戦略戦術兵器事典 (3) (歴史群像グラフィック戦史シリーズ)

戦略戦術兵器事典 (3) (歴史群像グラフィック戦史シリーズ)