Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【参考文献】Robert Kershaw「It Never Snows in September」

Robert Kershawの「It Never Snows in September」を購入。サブタイトルは「ドイツ軍から見たマーケット・ガーデン作戦とアルンヘム戦」。勿論、猿遊会で遊ぶ「The Devil's Cauldron」に向けての予習である。本書は「TCS/Screaming Eagles in Holland」でも参考文献に挙げられていたし、後にSCS(Standard Combat Series)で、本書と同タイトルのウォーゲームも発売された。まあ自分は、SCSにはあまり魅力を感じなかったのでスルーしたが。

本書は、サブタイ通り、ドイツ軍視点で西部戦線の崩壊や、フランス撤退後の再編成の様子が克明に語られるうち、忽然と米英空挺部隊が降下してくる描写は、ちょっと新鮮。空を埋め尽くすパラシュート群を、一瞬白い雪と見間違えて『9月に雪が降るはずがない!あれは敵の空挺部隊だ!』と叫ぶドイツ軍砲兵少尉の台詞がそのままタイトルになっている。

「TDC」でもユニット化されているドイツ軍カンプフグルッペ指揮官らも登場し、例えば「46歳の大隊長、Helle SS大尉に戦闘経験は無く、副官のNaumann少尉の助言に完全に頼り切っており~」とか読むと、Helle戦闘団ユニットの頼りなさにも納得できる。

そのようにウォーゲーム・レーティングの元ネタを見つけたり、戦史を読んで知識を膨らませてからプレイするの、かなり好きである。