Wargaming Esoterica

After Action Reports & Reviews of Simulation War Games ほぼ引退した蔵書系ウォーゲーマーの日記

【Grand Tactical Series】「The Devil's Cauldron」 A Near Run Thing Solo-Play AAR

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「The Devil's Cauldron」6本目のシナリオ「A Near Run Thing」をソロプレイしてみた。テーマは9月20日のドイツ軍総反撃で、アメリカ第82空挺師団が四方から襲われると云う 「The Empire Strikes Back」の続編である。戦闘の経緯は、ハヤカワ文庫「遥かなる橋」下巻170ページ以降に記述されている。

攻めるドイツ軍は「TESB」シナリオと同じ3戦闘団に加え、新たにヘルマン戦闘団が増強。半個中隊ながらV号パンター戦車も装備している。射程48、射撃力6を誇るネーヴェルヴェルファー砲中隊も来援。ドイツ軍の勝利条件は、連合軍の補給路クラブルートを切断するか、連合軍が守る四つの街のいずれかに非制圧ユニットを送り込む事。クラブルートを守るのは、降着したアメリカ軍グライダー・パイロット部隊のみで、実際ヘルマン戦闘団のパンターは、ルートまで4ヘクスに近づいたとか。確かにヘルマン戦闘団の進路にはアメリカ軍小部隊がいるのみで、それらを蹴散らし、守りの堅いムークの街を迂回突破すれば、クラブルートが通るヘーメン橋まで行けそうな気もするが、対する連合軍にもイギリス近衛機甲師団コールドストリーム旅団が増派され、ヘルマン戦闘団の突破を阻む予定なので、そこがどうなるか。

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さてソロプレイ開始。 ドイツ軍は、いきなり師団チット時にダイス9を振ってしまい、派遣ポイントが減る不運。それでも支援砲撃でアメリカ軍の前哨陣地を吹き飛ばし、ヘルマン戦闘団はムーク迂回の準備を整えた。しかしチットに優る連合軍は、先手を打ってコールドストリーム旅団を投入。ヘルマン戦闘団の進路にM4シャーマンと機械化歩兵を並べて待ち伏せ準備完了である。対するドイツ軍もここぞとばかりにネーヴェルヴェルファー砲をM4に浴びせ、重弾幕マーカーでその射撃力を減じさせた。ところがさすが近衛機甲師団。ロケット弾を喰らいながらも、パンターや高射砲トラックを射すくめ、損耗させる活躍。その後も、ドイツ軍はさっぱり派遣ポイントがもらえず、攻勢は頓挫。 連合軍の勝利でシナリオを終えた。

展開は今ひとつだったが、総じて対戦向きの面白いシナリオだと感じた。今回はドイツ軍の派遣ポイント獲得ダイス目が酷かったが、ポイントさえ取れれば、展開は全然変わると思う。とりあえずシナリオを1回ずつ遊んでいるが、次は2日間にわたる初の長期戦シナリオ「A Bridge Too Far」の予定。